蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

食事作法の起源を読む 投稿

2019年09月17日 | 小説
構造主義の視点から新大陸先住民の神話を分析する「構造神話学」。
投稿子はこれまで1巻(le cru et le cuit生と調理)と第2巻(du miel aux cendres蜜から灰へ)の解説をGooBlog及び部族民通信のホームページに投稿しています。今回3巻目となる「食事作法の起源L’origine de la manierre de table」をホームページに投稿するにあたり、GooBlogに2018年10月22日から11月16日終了の10回のBlog内容を大きく加筆して展開します。
本書巻頭の基準神話(M354狩人モンマネキの妻問い譚)の紹介とその神話群の中での位置を投稿子なりの解釈で展開しました。基準神話とその派生となるいくつか神話のまとめとして、レヴィストロース自身が社会、天文、地理などのコード進行に分解して表としてとりまとめています(写真は同書137頁)。これらが本書前半、南米先住民から採取した神話叢分析の結論となります。
(題名について;「食卓」作法を訳に当てる場合が多い。しかし仏語のtable(食卓)の作法は食物の選択なども含み範囲は日本語の「食卓マナー」より広い。単なる食べ方規制を彷彿させる「食卓作法」を避け「食事作法」を取った次第です)

挿絵はキツツキ、神話主人公のモンマネキが娶ります。

一巻から三巻までのあらましを前文としてここに置きます。長いので別頁だてに。クリックを。
「構造神話」なる学の解説を。
各巻には全体を通す主題(theme)が用意されます。主題に沿いながら部族、地域には自由に神話が引用される。第1巻「生と調理」の冒頭の第1神話M1はBororo族が伝える「鳥(金剛インコ)の巣あらし」(レヴィストロースが採取した時期は1930年代、今も残るBororo族の村落で、昔ながらの伝承として語られていると聞く)。そして第一巻の主題は「自然対文化」、文化の創成。全4巻の総計813の神話の基準となるM1神話が文化の創造を説くのであるから、続く巻も「文化」を主題にしている。

全文長いのではHPに。左コラムのブックマークから、部族民通信でググれば筆頭位置ででます。

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