蕃神義雄 部族民通信

レヴィストロース著作悲しき熱帯、神話学4部作を紹介している。

トーテム信仰は宗教にあらず、人類学講座15回

2020年12月15日 | 小説
(2020年12月15日)
youtube人類学講座15回はLa Logique des Classifications Totémiques(トーテム分類法の論理、野生の思考第2章)を紹介します。トーテム信仰とは部族(支族)の祖先を動物として、それを崇める信心です。アメリカ北西部に居住するOjibwa族などではそれらの動物を柱に飾り立てていた(トーテムポール)日夜拝んでいたとか。後に同様の信心が世界各地で見つけられているところから、未開人に特有の「動物信仰」とされていた。このトーテム信仰をレヴィストロースは「宗教」にあらず、野生の思考「具体科学の一分派」としての知性活動と規定した。20世紀古生物学の重鎮ゲイロード・シンプソン(アメリカ)の指摘「分類を特定するときにこれで正しいのかとの危惧が常にまつわる」をも引用し、先住民たちは「手持ちの観察結果をarrangementやり繰り」して、具体科学の知恵で宇宙の仕組み(分類)を取りまとめる。それは知性であるとした。

教材PDFから2葉を紹介します。

レヴィストロースのトーテム分類の解説

思考の根底にある、言ってみればカントの先験にあたる、やり繰りarrangementを万華鏡のし掛けに例える。


動画アクセスはyoutube(検索ワードは部族民通信)
動画サイトはtribesmytube.com、あるいはホームサイトtribesman.netに入ってから動画MP4に飛ぶ。

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