最近はエアコンが幅を利かして、ストーブが押され気味だけど、どっちがいいかといえばストーブだろう。速攻で暖かくなるし、部屋がぬくもるまではストーブの前で手をかざしていればいい。とういうわけで、我が家ではガスストーブ。ワシが寝る部屋はスペースの関係でエアコンなのだが、冷え込みのきつい朝など全然暖かくならない。
思えば、子供のころ、昭和40年代などは、すべて石油ストーブで、ストーブの天井の台にやかんやモチ、するめ、ぎんなんなどを焼いては食ったものだ。モチはストーブで焼くと、電子レンジで温めるのと全然違う。かちかちの部分が残ったり、焦げたり、とろとろになった部分ができる。これがまた香ばしかったりしてうまかったりする。
ようするに、冬はストーブが家庭の中心で、灯油がなくなると、ポンプで入れたりするのが子供の役割だったりする。冬の思い出はストーブなのだ。断じてエアコンよりもストーブ。それもガスよりも石油ストーブなのだ。不完全燃焼して臭くなるのもなかなか季節感がある。
ところで、ワシの実家では、中学生のころまで薪(たきぎ)を燃やして風呂を立てていた。これもワシの役目である。父上が風呂に入って、「ぬるい」などと声がかかると、薪を追加で燃やしたりしたものだ。冬はこの作業が暖炉のように暖かいし、燃える火を見て、人生哲学を考えふけったり、エロチックな気持ちになったりしたものだ。気のせいか、釜の火で立てた風呂は今の風呂とは湯質が違うような思い出。