蟷螂図鐔 加賀象嵌
蟷螂図鐔 加賀象嵌
蟷螂は自らの身体よりはるかに大きな相手にも鎌を向ける。その行動に憧れたものであろう、装剣小道具に題として採られた例は多い。ここで描かれているのは蟷螂のみ。簡潔な構成であり、綺麗だ。鐔の造り込みに特徴がある、切羽台から平地にかけてなだらかに傾斜しているのだ。加賀象嵌鐔に多く見られる形態である。もう一つ、加賀象嵌の仕上げの特徴として、地面が微細な石目地に仕上げられているのは、平象嵌を明瞭に見せるための工夫と言えよう。長くのびた触覚と手足の先端の爪の、なんと繊細なことか。
蟷螂図鐔 加賀象嵌
蟷螂は自らの身体よりはるかに大きな相手にも鎌を向ける。その行動に憧れたものであろう、装剣小道具に題として採られた例は多い。ここで描かれているのは蟷螂のみ。簡潔な構成であり、綺麗だ。鐔の造り込みに特徴がある、切羽台から平地にかけてなだらかに傾斜しているのだ。加賀象嵌鐔に多く見られる形態である。もう一つ、加賀象嵌の仕上げの特徴として、地面が微細な石目地に仕上げられているのは、平象嵌を明瞭に見せるための工夫と言えよう。長くのびた触覚と手足の先端の爪の、なんと繊細なことか。