鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

若松図鐔 土屋守親 Morichika Tsuba

2020-01-01 | 鍔の歴史
若松図鐔 土屋守親


若松図鐔 土屋守親

 正月飾りの一つ、若松を描いた鐔。松は、その清浄な香りが人の生命に力を与えると考えられていた。冬においてもあおあおとした葉を茂らせているのもその自然の力が源。それゆえ、古くは若松の新芽を薬種として食する風習があったようだ。多すぎると松脂臭さが気になるが、確かに少量であれば爽やかな香りがいい感じだ。この鐔では、万両とカヤの実が描かれている。カヤの実も滋養ある食物として古くから尊ばれ、正月飾りに用いられていた。
 今年も、もう少しこのブログを頑張って続けてみようかと考えています。