酔漢のくだまき

半落語的エッセイ未満。
難しい事は抜き。
単に「くだまき」なのでございます。

ほそ道の先には・・

2014-09-24 11:03:57 | もっとくだまきな話
早朝、塩がまの明神に詣。
国守再興せられて、宮柱ふとしく、彩椽きらびやかに、石の階九仞に重り、朝日あけの玉垣がきをかヽやかす。
かヽる道の果、塵土の境まで、神霊あらたにましますこそ吾国の風俗なれと、いと貴けれ。
神前に古き宝塔有。かねの戸びらの面に、文治三年和泉三郎奇進、と有。
五百年来の俤、今目の前にうかびて、そヽ゛ろに珍し。
渠は勇義忠孝の士也。
佳命今に至りてしたはずというふ事なし。
誠、「人能道を勤、義を守べし。名もまた是にしたがふ」と云り。
日既に午にちかし。船をかりて松島にわたる。其間二里余、雄島の磯につく


松尾芭蕉 「奥のほそ道」

1689年5月8日。
松尾芭蕉は塩竈に着きます。
塩竈様へ。
そこで描かれたのが、写真の燈籠です。
「文治の燈籠」
本殿の前、露天で置かれて、幾日が過ぎているのでしょう。
古い燈篭ですが、芭蕉がこれほど、感銘を受けているとは、あまり知られてはおりません。
酔漢自身も「奥の細道」を知る以前は、全く知らず、「なして、ここさぁ、こげな古い燈篭があんだべか?」と言った感じで眺めておりました。
解説も、昔は、木の板一枚に「文治燈篭」と書かれていただけで、寄進の年号やらそうした事しか、ありませんでした。
今は、上記の芭蕉の随筆をしっかり案内はされておりますが。

さて、「くだまき」は何故か、芭蕉を追いかけようかと、考えました。
「また、そのうち飽きんでねぇか?」と言うお声がちらほら・・・。
うーーん、そのあたりは自信が無くなって来てはおります。(もう、最近は、ブログ、おさぼりの前科者ではございます故)

では、どうしてこうした話題にはまったのか。
酔漢が知らない世界だったからです。
間違った中途半端の「芭蕉」であり「奥のほそ道」であったり「故郷の歴史」だったのです。
それを、少しばかりご紹介しながら、自分でも整理してみよう。
こう考えました。
大局的にはそうなのですが、ふと、「芭蕉は松島の句を読んでいない」と気づきます。
歴史や文学を知っていらっしゃる方であれば、おそらく、結論は出ている疑問ではあろうと推察するところではあるのです。
でも、どうも、腑に落ちない。
意図的に芭蕉は松島の句を読んでいないのか。そんな風にも思てきます。
(繰り返すようですが・・本当に知識がないもので・・)
そんな事も考えていこう。こうした気持ちです。

古の人達は「しほがま」に思いをはせ、多くの歌を残しております。
歌枕は、都の歌人たちにとって、あこがれが、憧れを生み、妄想が大きくなって、美しさが一人歩きしている訳です。
しかしながら、塩竈のそれを紐解きますと、その風景が、そのまま現代でも通じる処もあるのです。
歌枕の世界が眼前にある現実。
それが、故郷であったと知ったとき、感動も覚えました。

勉強不足を承知で、進めていこうというものです。
お気づきの点がございましたら、お聞かせ下さいませ。
宜しくお願い申し上げます。

ひーさんの散歩道」の世界でもありますよね。
そんな視点も少しばかり。
故郷への思いなんです。



では、皆様、宜しくお願い致します。



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4 コメント

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広大なテーマに挑まれるのですね。 (すず)
2014-09-24 14:41:15
 「奥の細道」とは、これまた広大なテーマに挑まれるのですね。

こちらにも、日和山という場所に、松尾芭蕉と曾良の像と碑があります。当時は、人もまばらな漁村であったろうに、こんな果てまでよくぞまぁ旅を続けたものだなぁと、像を見るたびに思います。

いまその足元に広がる風景は、年月の重さと出来事で、当時よりも更に見る人にさまざまな事を訴えてきます。松尾芭蕉の句に想いを合わせて、多くの人に眺めて欲しいです。
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こんばんは (見張り員)
2014-09-24 23:42:44
「奥の細道」と「塩竃」。
その二つを繋ぐもの、そしてその個々が伝えんとするもの。
ああこの先が楽しみです^^。

私もいつか塩竃に行ってみたいです。宮城県、未踏の地ですから。
返信する
すずさんへ (酔漢です)
2014-09-25 12:35:47
禁断のネタ?かもしれませんね。
多く書もありますし、ブログもホームページもたくさんあります。
地元民の視点が大事かな?
ゆっくりやっていこうって思ってます。
返信する
見張り員さんへ (酔漢です)
2014-09-25 12:42:10
奥州一宮。塩竈神社と、港。
急な坂道とそこから見える風景は、鎌倉とも、横須賀とも違うし、似てもいるし。
独特な雰囲気がありますよ。
お魚とお鮨。お酒も美味しいです。

宣伝してみました。

奥のほそ道を、自分なりにまとめて行きたいと思いました。
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