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ゆめと(ttm21)です。所感、エピソード等を気ままに綴ってみたいと思います

公平と公正

2016年12月04日 | 雑文

 ハーバード大学と東京大学大学院で長く教鞭をとった柳沢幸雄・開成高校長

のご指摘です。「米国では公平と公正は異なる。少数派や留学生を

優遇するのは、公平でないかもしれないが、目的が正しければ公正だと考える」



 国際比較をすると、日本の理科系学生の女性比率は際立って低くなっています。

九州大学も同じで、特に理学部数学科は女子学生がほとんどいません。

「多様な人材が集まればお互いを高め合えるだろう」(丸野副学長)ということで

九大が12年入試から数学科後期日程に5人の女性枠を設けると発表しました。

ところが「不公平だ」「逆差別だ」との批判が殺到しやむなく撤回となり、

数学科の女性合格者はゼロとなりました。結果的に「グローバル化に対応する多様な

学生の確保」ができなくなってしまったのです。



 私自身当たり前のように「公平公正」はセットの概念として捉えていましたので

このお話にはショックを受けました。教育の分野だけでなく、これからの日本が

グローバル化時代を生き抜くためには「多様性」を新たな基準、軸にして

取り組む必要があろうかと思います。そのためには、「公正」を「公平」に

優先する概念として取り上げていくことを国民的コンセンサスとすることが

求められるのではないのでしょうか?

コメント (2)
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