表題は放送大学の「近代哲学の人間像」(東京大学名誉教授 佐藤康邦先生)からの引用です。
内容としては、ルネッサンス以降の近代西洋哲学の古典と言うべき哲学者達の思想が扱われています。正直なところ、哲学も入門編から2教科目に入りいささか難しくなってきました。
1番印象的であったのは、経済学の分野での最高の古典である「国富論」の著者(アダム・スミス)が経済学以前に哲学全般に関する研究者であり、特に倫理学の分野においても第1級の存在であったということです。今なお資本主義体制が、世界を支配し、しばしばその倫理性が問われている現実を考えると、それは大変興味深いことと言えましょう。
章立てをご紹介します。
1.近代の目覚め ールネッサンスの人間像ー
2.近代科学の成立と哲学(1) -科学革命とベーコンー
3.近代科学の成立と哲学(2) -デカルトの哲学ー
4.近代科学の成立と哲学(3) -デカルト哲学への批判ー
5.経験論の哲学
6.アダム・スミスにおける倫理学と経済学
7.カントの哲学(1)
8.カントの哲学(2)
9.カントの哲学(3)
10.ヘーゲルの哲学(1)
11.ヘーゲルの哲学(2)
12.マルクスの哲学
13.実証主義的科学と哲学
14.マックス・ウエーバーと社会学
15.生命概念のもとでの哲学の主張