えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

かすかな希望を抱いて幸せを自慢する尊大な手紙。重複掲載御免。造花仏花の造花輸入卸売問屋ニューホンコン造花提供

151112-2

2015年12月01日 14時46分18秒 | 我が家
 東北のみなさん こんにちは

 西病棟8階のロビーに妹がいた。病室にいないその様子でダメだと分かった。

 「今、体ふいてもうてんねん」
 「そうか」
 「急やってん。(早く連絡できなくて)悪いけれど、それまでちゃんと機械(の数値)は動いとってん。それが朝急にぴたって心臓の脈が切れて、ピコピコ鳴りだしてすぐに看護婦さん呼びに行ったけどあかんかってん。なにもでけへんかってん。早ように伝えられんでごめんな」と泣いている。こちらも泣いてしまう。

 「ええやん、しゃあない。あんたが一番遠いからあんたが一番死に目に会えへんやろうと思ってたんやけど、あんたが最後に会えてよかったやん」
 「うん」

 病室に入り、母の姿を見る。昨日透析を終えていたので、顔がそんなに膨らんでいない。穏やかな顔をしている。良かった。
 
 5年前に心臓弁膜症の手術を2度した頃から、年に何度ももう20回近くになるだろうか。救急で病院に運び、運ばれた。その都度死線をさまよい、そのたび元気になってくれた。年に何度も病院のベッドで苦しんで病気と闘う。本人も本当につらかっただろう。とても頑張った。もうこの辺でゆっくり休めたらんとと思う。それでも、ひ孫の顔を見て微笑む姿を見ると、もっともっと生きて欲しいと思う。

 あんまりしんどい時は、「もう早よう死にたいわ。なんでおばあちゃん迎えに来てくれへんねんやろ」と弱音を吐いた。「なにを言うてんねん。あほなこと言いな」と叱咤した。子供らの言葉に応えて、とても頑張って生きていてくれた。「もう休ましたらんなあかんな」とも思いながら。

 最後だけは苦しまずに、こくっと逝った。救いだ。よかったと思う。
コメント (2)
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