TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

大阪人の胸のうち

2017年11月22日 | 読書日記
大阪人の胸のうち 益田ミリ 著 光文社
第5回大阪ほんま本大賞特別賞受賞作品。先週土曜日の夕刊にこの大阪ほんま本大賞の記事がトップの一面に載っていて、駅の書店で買って読んでみました。出版年は2007年ですが、10年経った今読んでも、ほとんど変わっていない大阪人の特徴や大阪に生まれ育って大阪にどっぷり浸かってしまっている人々には「こんなことあるある!!」とか「そうやったなあ。」とか思うことがいっぱい詰まっている内容の本です。益田ミリさんは四コマ漫画もおもしろいですが、このようなエッセイぽい本もユーモアがいっぱい溢れていて、思わずニッコリしてしまう箇所がところどころに散りばめられています。小学生の頃、学校で「センセイ、さようなら。みなさん、さようなら。」と毎日挨拶していましたが、この本の中で、大阪ドレミというタイトルの四コマ漫画の中で、この音階が、「ソファファー、ソファーソファ、ファファファ、ソファソファ」と記載されていて、この音階そのままだったなあと思い出しました。「〇〇ちゃんアソボー」の音階も同じページに載っていましたよ。「ややこしい、ちゃうやん、ちゃうちゃう、しゃーない、ぎょうさん、しょうもない、いんじゃん」などの大阪人のよく使う大阪弁の特徴やその人間模様も上手に紹介されていました。「耐寒遠足」が大阪人にしか通用しないような言葉だったらしいこともこの本の中で紹介されていました。阪神タイガースが随分前に優勝した日とその前日にその当時東京に住んでおられたにも係わらずそのシーンを見たいためにわざわざ大阪に来ておられて、そのときの状況とエピソードもこの本の中で紹介されていました。発想がやっぱり大阪人だなあと読んでいて思う作家さんでした。子供の頃、よく吉本新喜劇を土曜日に学校から帰るとお昼ごはんを食べながらいつも見ておられたそうで、そうだった私もいつも見ていたなあと思い出しました。この吉本のワンパターンの笑いがよかったとこの本の中で記載されていて、ワンパターンの笑いはワンパターンであること自体に意義があり、人々に安心感を植え付けていたのかもしれないなあと思いました。この大阪ほんま大賞の受賞作品の本の売り上げの一部を大阪府内の児童養護施設に本で寄贈されるそうです。
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