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TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

傑作はまだ

2020年04月25日 | 読書日記

傑作はまだ 瀬尾まいこ 著 ソニー・ミュージックエンターテインメント

瀬尾まいこさんの小説を久しぶりに読みました。小説家加賀野が主人公。その彼の自宅に、会ったことがない25歳の息子智が突然訪ねてきて、加賀野の生活や考え方が変わっていく世界が描かれています。加賀野は自宅でずっと引きこもりながら外との係わりもほとんど経ち切ってずっと小説を書き続けてきた50歳の男性でした。人との繋がりもなるべく持たないようにしてきた加賀野は、世間知らずのところも多々あり、ちょっと偏屈ぽい人柄なのかなあと初めは思いながら読んでいました。そんな加賀野をおっさんと呼ぶ、健やかに育っている青年であった、智との同居生活を送る中で、加賀野の奥深くに潜んでいた温かい人柄が、どんどん開花していく様子や人間関係がどんどん広がっていく様がほのぼのしていました。最後まで読み終えると、瀬尾さんの小説でよく感じることが多い、ほんわかさがじんわりと滲み出ていた小説でした。図書館で偶然見かけて借りて少しずつ読みながら読み終えた本でした。

 

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昨日の出来事

2020年04月25日 | ひとりごと

昨日は、年休を取り、午後から、叔父たちの住んでいた家のことや事後処理の件でお世話になっている方の事務所に父と一緒に出向きました。そちらで、約2時間、オンラインの面談をしました。ちょっとずつ前に進んでいますが、やり取りしていただけで、終わったらどっと疲れ果ててしまいました。これからやらなくてはならないことを想像すると挫けそうになりますが、自分がやらなければ、誰も助けてくれる人がいないので、ただ前に向かって頑張るしかないということを自分自身に今回も言い聞かせました。昨日の朝、母が自宅で店をしていたときのお客さんであった方と自宅の前で偶然会いました。母が亡くなったことをご存じなかったので、驚いておられました。私を見かけて、母と間違われたともその方は言われました。年を重ねたので、外観では、しぐさや顔などがとても似てきたのかもしれないと思いました。昨年亡くなった母は、いつも父の弟妹である叔父叔母たちの諸々の面倒なことでも、何の見返りもないことすべてにおいて、どんな大変なことも援助しながら乗り超えてきたのを私はいつも子供のときからいつも見てきました。外観だけでなく、母が生前貫いてきた潔い生き方も、少し真似しながら、最後まで頑張るよと仏壇の前にいる母の遺影に向かってつぶやきました。1年前の今日は、母が病院に入院した日でした。このときは、また退院して元気に家に戻ってきてくれるものと信じていました。1年前のこの日の朝ごはんは、母のためにリフォームした1階の部屋で、家族みんなで朝食を取りました。家族みんなで食事ができ、揃って自宅で過ごせたの最後の日になってしまったのが、ちょうど1年前の今日でした。「あれから、1年経ったよ。なんとか生きてるよ。」と仏壇の前の母の遺影に向かって話し掛けました。今日は、コロナでなければ、1泊で旅行に行くはずだった日でした。家族みんなで旅して楽しかった3年前と同じ場所に富士山を見に行くはずだったのですが、来年また行こうねと一緒に行くはずだった父と話をしました。母がいなくなって父は一段と寂しそうにしていますが、事務所から帰る途中、大阪城公園に寄り、花々が咲いている風景を一緒に眺めてきました。大阪城公園はやっぱりいろいろな花が咲いていていいところだねとしみじみと感慨深く父は話しました。コロナで外を出歩くのを止めている父ですが、久しぶりの散歩で英気を養ったようです。

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