レンタル店で借りてきて観た映画2本目は『ラストクリスマス』でした。ワムの有名なヒット曲『ラストクリスマス』を題材に作られた映画です。『ラストクリスマス』が流行したのは1984年だったそうで、20代だったので、若いころから今もクリスマスシーズンによく耳にしている曲のひとつになっていました。確かハッピーな曲ではなくって、失恋の曲だったと思ったので、映画も悲しい失恋の映画なのかなあと初めに予想して観賞しました。観終えたら、悲しい失恋の映画の要素だけではなく、ロンドンが舞台なので、ロンドンの社会が抱えている諸々の現状が映画の背景に描かれていたのも心に残りました。主人公のケイト(エミリア・クラーク)は、クリスマスショップの店員の仕事をしながら、毎回落選しながらもめげずに歌手を目指してオーディションを受け続けていました。最初のシーンでは、その仕事ぶりや普段の行いは行く先々でトラブルが起こるような失敗や粗相を起こしていましたが、ある日、トム(ヘンリー・ゴールディング)との運命的な出会いが、彼女にとって、前向きな変化を齎して行くようになります。恋愛だけの感情ではなく、今までの失敗を反省し人々との好ましい関係を構築していこうとする前向きな姿がとても素敵に描かれていて、その強さはトムからもらったものがいかに大きいものだったかを物語っていました。ケイトとトムはもう会うことはないのでしょうが、トムがいつもケイトに言っていた「Look up」という言葉を胸に、ケイトが最後に『ラストクリスマス』を歌うシーンがとてもよかったです。気持ちがこもった歌でした。この『ラストクリスマス』の曲が最初にあって、その楽曲をイメージして作られた映画ですが、最後にケイトが歌うこの歌を聴いたら、このシーンとこの曲のイメージや偉大さが上手にマッチされていたのもとても印象に残りました。
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