新たな3D立体型4層不織布マスクを着用して出張先に向かう。車内のソーシャルディスタンスは保たれマスク姿の誰ひとり喋る人はいない。いつものようにウォークマンとスマホのニュースやSNSを覘き今日は移動2時間、慣れっ子の筈が長くて退屈な道程に変わりない。
コロナ禍で都合よく仕事整理、泊り出張止め日帰り出張も回数減らして一年近く続いている。感染リスクと加齢の老体を考えると丁度いいくらいの出張、ただ、頭の方は未だ閃き発想力は健在のようだ。
実のところ全盛期なら件数多く駆け回るどころか本業のコンサルタントや座学も中断か中止で万事休す?世間には悪いが晩年のこの時期でよかったと胸を撫で下ろす。早かれ遅かれ終りが来るのは明らかなこと、中途半端に終って未練だけは残したくないものだ。寒そうな冬の車窓に目を落としながらマスク越し口ごもっていた。