また、アルトジェンズの写真からは三階の窓は全て閉じられていることが確認できる。以上より、ダルテックスビルからの射撃の場合には、二階窓からの射撃以外は考え難い。そしてこの壁面には、フロアごとに一対三組の窓があるだけである。
この写真では、三階の窓が全て閉じられている一方、二階の窓のうち観衆がいない中央及び左側の窓がわずかに開いていることが確認できる。
※アルトジェンズ写真の、問題の窓周辺のクローズアップ。非常階段に不審な男が腰を下ろしているのも気になってくる。
邦題「ダラスの熱い日」(Executive Action)というこの事件を扱った映画があったが、当日11月22日金曜のダラスの気温は事件時点で約20度、観衆の服装から見ても窓を開けるほどではない。平日昼下がりのオフィスビルで、今まさに大統領のパレードが通りすぎているにもかかわらず、外に目を向ける人の気配のない、小さく開けられた窓――
狭い角度を狙う射撃を室内から行うなら、このほうが狙撃手が姿を隠すのに都合がよかっただろう。その効果はこの写真で窓の向こうが写っていないことを見ても理解できる。さらには、銃声の消音効果を図る上でも都合がよいに違いない。
映画「JFK」で「X」が指摘していたように、この状況は大統領警護としてはきわめて無防備である。
※再び、映画「スターリングラード」(2001年)より
つまり、この二対の窓のいずれかまたは両方、その暗闇の向こうに、事件の真犯人が潜んでいる確率は非常に高い。
改めて、アルトジェンズの写真が事件の決定的瞬間を写し取っていたことがわかる。
再度強調すれば、ダルテックスビル二階の場合と異なり、教科書倉庫ビル六階からの射撃とした場合は大きな矛盾が避けられない。観衆テーグの足元の位置は、オズワルドが大統領を狙う方向に対してまるであさっての方角にあるからだ。
予め「設定」された狙撃は三発のみ。負傷したと申し出た観衆の存在している以上、うち一弾は何らかの方法でそちらに向かわせなければならない。そして残るわずか二発で、大統領の複数の被弾を無理矢理でも説明する。苦肉の「立木による跳弾」という説明はこうして登場したわけだ。
これでは確かに跳弾を引き起こした樫の木を調査するわけにはいかなかっただろう。そんな事実ははじめから存在しないからである。
もっとも、証拠の捏造・偽造が横行したと見えるこの事件で、この点に限ってなぜそうしなかったのかという、また別の疑問が生じるが。
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