愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

「かんかんづくし」と盆踊唄

2005年08月25日 | 口頭伝承
 NHK教育テレビの番組「にほんごであそぼ」のエンディングに「かんかんづくし」という唄が流れている。歌詞はこんな感じ。「かーんかんかんかんかん かんかんづくしを言おうなら かーんかーんかんかんかんかん かーんかーんかんかんかんかん みかん きんかん 酒にかん こども羊かん やりゃ泣かん 親のせっかん そりゃいかん そりゃいかん そりゃいかん 不信感 関取裸でかぜひかん ハークション悪寒 やかん あきかん ドラムかん 降ってもぴーかん 体育館 おまえどんかん 気がきかん 気がきかん 気がきかん 先入観 わたしゃ やまかん はたらかん 同感 時間 空間 宇宙間 ついでに音感 リズム感 歌はじゃっかん かいかん かいかん かいかん 達成感 人生達観 せにゃいかん ふーんふん いけすかん かんかんづくしを言おうなら かーんかーんかんかんかんかん かーんかーんかんかんかんかん 完」。
 ウチの2歳の子供も唄って楽しんでいるほど、幼児に親しまれている唄だ。NHKもよく作曲したものだと思いきや、『愛媛県民謡保存調査報告書』(昭和57年、愛媛県教育委員会編、184ページ)に、南宇和郡西海町(現愛南町)内泊に、類例が載っているではないか。盆踊りの際の音頭のさし言葉として紹介されている。「早口」言葉として「エーサー かんかんづくしで やらうなら みかんきんかん 酒のかん 子供に羊かん やりにやかん 親のせっかん 子が聞かん 田舎の姉さん ヤレコリャー 気がきかんよー ヨーホイヨーホイ ヨイヤナー エーサー」とある。
 この「かんかんづくし」は一時期、全国的に流行したものなのだろうか。

2005-08-25

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