僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

タイのカレー

2012-02-21 18:14:23 | 食べ物
お昼ごはんに以前娘がタイ旅行からお土産で買ってきたインスタントカレーを食べました。



グリーンカレーです。


説明によると、袋の中身を耐熱のボールに入れて水を250cc加えかき混ぜて
蓋をしないで電子レンジで7分加熱とあります。

インスタントなのに時間かかるなーと思ったら長粒種のライスも入っていました。
バジルとライムの葉っぱ、ココナッツミルクも入った本格的な味のカレーでした。
お米もパラパラで凄く美味しかったです。




忘れ草

2012-02-14 00:23:24 | 


夏から秋にかけて咲く「忘れ草」という花である。ワスレグサとは万葉の時代から詠み継がれた名前である。今は「ヤブカンゾウ」のことを言うが、「ワスレグサ」の方が
野の中に取り残された儚い花を思い浮かべることができ、風情がある。

カンゾウは萱草とも書き、立原道造の詩集に「萱草に寄す」という作品がある。

昭和9年7月22日、彼は、信州浅間高原追分で弁護士の娘、関鮎子と出会い、プラトニックな恋をする。
彼女を浅間高原に咲く可憐な「ユウスゲ」に託して、「ゆうすげびと」と呼んだ。
「ゆうすげ」もまた忘れ草である。


村ぐらし/立原道造

あの人は日が暮れると 黄いろな帯をしめ
村外れの追分け道で 村は落葉松の林に消え
あの人はそのまゝ黄いろなゆうすげの花となり
夏はすぎ・・・・・・・

この詩を歌い彼は雑誌「四季」の新星となった。






ゆうすげびと/立原道造          


かなしみではなかった日のながれる雲の下に
僕はあなたの口にする言葉をおぼえた
それはひとつの花の名であった
それは黄いろの淡いあはい花だった


僕はなんにも知ってはゐなかった
なにかを知りたく うっとりしてゐた
そしてときどき思ふのだが 一体なにを
だれを待ってゐるのだらうかと


昨日の風に鳴っていた 林を透いた青空に
かうばしい さびしい光のまんなかに
あの叢に 咲いていた・・・・・さうしてけふもその花は


思いなしだか 悔いのやうに――
しかし僕は老いすぎた 若い身空で
あなたを悔いなく去らせたほどに!