Sが山で見つけたカモシカ
先日は雄のキジ、その前は猿も見たと言っていた。
桃太郎みたいね。
北上展勝地を後にして一行は厳美渓へ。
幸田露伴は自らの紀行文で厳美渓の印象を次のように述べている。
『淵の蒼き、岩の奇なる、殊更岩の上に老松幾株翠を擬 せる、水の幾羽にも分かれて流るる』
まさしく奇岩ごろごろ、瀬の水しぶきと淵のコバルトブルーやエメラルドグリーンの対比も面白い。
空飛ぶ団子にも遭遇した。
東屋と店(郭公だんご)をワイヤーロープでつなぎ、籠に400円入れ合図の板を叩く。
さすれば対岸の店から手動でするすると団子と茶が下りてくるのだ。
お茶は奇跡的にこぼれず、団子は餡、胡麻、みたらしの三種類でワンセット。
団子はいずれも柔らかくとても美味しい。
そぞろ歩くと道々の花々も可愛い。
みちのく三大さくら名所の一つ、岩手県の北上展勝地桜祭りに出かけた。
抜けるような青空のもと我々は躍動した。
北上川を渡る連なる鯉のぼりが空気を吸い込む。
鯉が龍になり昇る
桜花爛漫
焼石岳か 美しい
川沿いにある「沈流亭」で昼食、特上天丼を食べる。
夏目漱石のペンネームの由来、漱石沈流からとった店名かな?
やわらかに 柳あをめる 北上の 岸辺にみゆ 泣けとごとくに
あまりにも有名な啄木の詠った歌の北上川は東北で最も長い河川である。
都会に疲れた啄木は、故郷渋民村の北上川の岸辺に見える色づいた柳
、ないし源風景に心慰められるのである。
室生犀星も「小景異情」の中で小京都「金沢」を思い出しては
帰るところではないが、帰りたいと吐露している。
また承久の乱の責任をとり佐渡に流された順徳天皇は、「野菊」を見つけて
都への望郷の念を癒した。
とかく男子というものは感傷的というかナイーブというか女々しい動物である。
K君と妻君とランテルナロッサに行く。
三回目なのだ。
春らしい旬の食材を使った料理
視覚で愛でて味覚で翫味する。
チーズが舌を弾く
皿に散乱する物体は天かすにあらず、カラスミである
桜海老とパスタのバランスが秀逸
メインの鴨のロースト
ソースは赤ワインにバルサミコ酢を加えたものか?
食べたかったソーセージ
ほうれん草との取り合わせが良い
単なるサービスのひとつとはいえぬデザート
完成された逸品
皿の周りの粒は塩
最後に珈琲を頂いて ご馳走さま
K君は終始ニコニコと笑顔
嬉しい 楽しい二時間半だった。
今日、Mさんにお願い事をされた。
Sさんに花見の案内をしたいが、何度電話をしても話中なので
どうしたものかと。
そこでSさんの家に行ってMさんに連絡するよう言伝をした。
案の定、Sさんの電話の受話器は上がったままだったのだ。
Mさんの庭はだいぶ春めいてきた。
もうひとつ雀君たちにも「餌をくれろ」
とお願いされて米を少しあげた。
ひよどりが来てもカラスが来ても追い立てられる雀たち
そんな小さきものへ憐憫の情がかきたてられる。
わたしもよく人に何か頼みごとをする。
そんな風に頼み頼まれの付き合いもありではないのか。
山形もやっとソメイヨシノが満開に。
風はそよぐ程度であるように・・・
妻と娘の合作「キャベツメンチ」が食卓に出た。
キャベツとトマトが入ったメンチ、
マーベラス!&ヘルシー
いつもより殊更会話が弾む。
今日の日曜は陽射しも柔らかで
偶さかのそよ風も心地よい
ゲソテンラーメンの有頂天に向かう
繁盛している店内
笑い声
麺を啜る音
チャーシュー麺を頼み
チャーシューごと麺を喰らえば
汁が飛び散る
五臓六腑が笑う