僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

影をなくした男

2017-11-30 15:00:35 | 文学
シャミッソーの「影をなくした男」を読んだ。


主人公のシュレミールは幸運の金袋に目がくらみ、灰色の男と
自分の影を明け渡す契約をする。

けれど彼は影を失ったとたん多くの人に非難され行き場を失ってしまう。

他愛もないようなちっぽけそうな影、しかし実際は無くてはならないものだった。

シュミレールは影を取り戻そうと躍起になるが、もがけばもがくほどどつぼに嵌る。

この小説の中での「影」とは何を暗示しているのだろう。戸籍だろうか。
それとも身分、肩書だろうか。

そのへんを想像しながら読み進めるのも楽しいと思う。

那須高原

2017-11-19 22:27:27 | ドライブ
山形自動車道と東北自動車道を通り
那須高原まで遊びに行って来ました。

途中休憩した安達太良山PAで出会ったウルトラセブン


🅿から見える山


帰りも安達太良山🅿によつて食事


パン屋さん
ペニーレインで朝食をとり
朝9時20分頃なのに
並ぶお客さんの数の多さに吃驚し

ステンドグラス美術館でハープやパイプオルガン
の音色にうっとりし

茶臼岳に登り
殺生石を観たり
つつじ吊り橋でおろおろし

アジアンオールドバザールで色彩豊かな雑貨品に見惚れたり

那須アウトレットで買い物をしたり
光のページェントに目を輝かせ

帰り道雪道を安全運転で帰途につきました。


こんな風に慌ただしい一日は過ぎて行きました。

山形市から那須インターまで
2時間15分ぐらいで着くんですね😉

ステンドグラス美術館で買った栞

新そばと落語を楽しむ会

2017-11-18 18:26:49 | Weblog
今日のNHKの連続ドラマ「わろてんか」では、風鳥亭に
天下の文鳥が出演し、「時うどん」を演じ、拍手喝采を浴びて、大成功に終わります。

東京では、「時そば」、、本日は新そばを惣右エ門蕎麦屋さんで
ご馳走になり、これから笑福亭笑助と五明楼玉の輔の
落語を楽しみます。

19時から開演です






小杯餘瀝集

2017-11-18 12:08:07 | 漢字
佐藤春夫の詩集に「小杯餘歴集」という作品がある。


「餘瀝」とは、「よれき」と読み、「器に残った酒や汁の残ったしずく」の意味である。

たぶん佐藤氏は、自分の作品を謙遜して、取るに足らないつまらない作品、という意味で題を付けたのであろう。

「小杯」と「餘瀝」という二つのへりくだった言葉を使っている。

餘は、余の旧字体だが、「瀝」の語源は何なのだろう。

もともと歴史の歴の雁垂れの下の文字は木ではなく、禾をふたつ並べた。

禾禾は「稲束」を表し、止の文字は「足、歩く」を表す。

屋根の下に稲の束を一定間隔で並べた状態。

そこを人間が次々と通っていくことから、時代や年の意味合いができた。

サンズイに歴で「したたる」とか「しずく」の意味ができたとすると、「瀝」は表音文字ではないのだろうか。

鈴木製粉創業祭

2017-11-04 17:06:15 | 食べ物
11月3日は文化の日、また手塚治虫氏の誕生日で漫画の日、はたまた鈴木製粉さんの創業祭であり
お招きにあずかった。

晴天に恵まれ、気温も高く、心も弾む一日だった。

御馳走になった新そば
冷たいざるそば


二枚頂く


温かいなめこ鶏そば


同じく2杯馳走になる

漬物は手作り



満腹で満足!

忖度

2017-11-04 16:36:40 | ことば

忖度とは本来、相手の気持ちを推し量るという意味に使われたが、ここのところ
役人が政治家の意向を推し量る、などと立場が下のものが上の立場の者に媚びへつらい、
配慮するという悪い意味として使われだした。

昔中国の詩経に忖度という言葉が使われたように
本来、国を統治するものが、民衆の心理を理解し配慮しながら政治を行うという意味で使うものなのだ。

一語で置き換えると、慮(おもんぱか)るになり、これと同義語である。

下は忖度という言葉が使われた「詩経」の一部である。

奕奕寢廟、君子作之。
秩秩大猷、聖人莫之。
他人有心、予忖度之。
躍躍毚兔、遇犬獲之。


〔書き下し文:奕奕(えきえき)たる寝廟(しんべう)、君子之(これ)を作る。秩秩(ちつちつ)たる大猷(たいいう)、聖人之これを莫はかる。他人心(こころ)有あり、予われ之(これ)を忖度す。躍躍(てきてき)たる毚兔(ざんと)、犬に遇(あひ)て之(これ)を獲えらる。〕


〔現代語訳:大いなるみたまやは、君子が作った。秩序だった大道は、聖人が定めた。他の人に(よこしまな)心があれば、私はそれを推しはかる。すばしっこくとびまわるずるがしこいうさぎは、犬に出会って捕らえられる。〕