僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

人生に必要な素敵な嘘

2007-09-30 15:58:03 | 感動
「晩鐘」「 落穂拾い」などの名作で有名な19世紀のフランスの画家ミレー。
農民の子であり、自らも農耕をしつつ画を描いていました。
このミレーが不遇で、ストーブに燃やす薪も買えないほど生活に窮していた頃。
ある日突然彼の家に親友のテオドール・ルソーがとびこんできました。
「ミレー君、喜んでくれたまえ。君の画に買い手がついたよ」
「えっ?それは本当か?」
「ほんとうだとも。これを見てくれ」
ルソーは300フランの紙幣を見せました。
「買い手の人は画の選択を僕に任せてくれている。あの『接木をしている農夫』
をくれないか?」
ミレー家は久しぶりに息をつき、窮乏から脱することができました。
数年後、ルソーの家を訪ねたミレーはその壁に「接木をしている農夫」が掛かっているのを見つけました。そしてはじめて事情を悟ったのです。
あの時のルソーは友のプライドを傷つけないように「嘘も方便」の実行までしてその生活を助けたのでした。
私も大学生のとき、お金がなく仕送りも来ず、部屋でくすぶっていたら、見かねたF君がカツ丼をごちそうしてくれたっけ。
最初は「いらない」といって意固地になったりして、ちょっぴりうれしそうなそぶりを見せたりして・・
ちなみにこの画はルソー作の「森のはずれの池」です。少し感慨深げに見えたりします。

檜扇とぬばたま

2007-09-26 23:27:51 | Weblog
6月から9月に花咲く、檜扇(ひおうぎ)です。葉の並び方が檜扇に似ているので
そう命名されたらしいです。花びらは6枚で、色は黄赤色で内側に濃い暗紅点が多数あります。ちょっとおとなしげで、神秘的な感じがします。
種子は光沢のある黒色で、ぬばたまと呼ばれます。そう!あの「ぬばたまの~」ではじまる和歌の枕詞ですよね。射干玉とも書きます。和歌では、必ず次に黒や夜にかかります。また夜に関係する夢、月にもかかるのは面白いです。

 ぬばたまの 夜の更けゆけば 久木生ふる 清き河原に 千鳥しば鳴く
 (万葉集、山部赤人)

めんこ パッタ

2007-09-25 22:46:23 | 思い出
むかし、むかし小学生の頃、よくめんこをして遊びました。
大きいダンボールいっぱい戦利品を集めておりました。
この絵の鉄人28号も人気のアニメでしたね。
他に、ウルトラマン、仮面ライダー、パーマン、鉄腕アトム、マグマ大使、スーパージェッター、ソラン、パピー、遊星仮面、宇宙エース、おばQ、おそまつくん、
などなど、たのしいキャラクターがいっぱいでした。
私の地方ではパッタと称し、勝てばもらえる「ほんこ」もらえない「うそんこ」などが存在しました。ときにはひっくりがえされないように、薄い鉄板や、おもりを紙と紙の間にはさんだりして・・・・今考えるとものすごく単純なのですが。
楽しかったな~ あの頃、あの時代・・・

萩原朔太郎詩集

2007-09-25 22:22:46 | Weblog
昭和3年発行の萩原朔太郎詩集です。三方金であしらった豪華本です。
オークションで5万円で落札できました。
若かりし朔太郎の写真も挿入されており、力強い彼の作品にのめりこんでしまいます。

     空に光る

わが哀傷のはげしき日

するどく虫歯を抜きたるに

この虫歯は昇天し

たちまち高原の上にうかびいで

ひねもす怒りに輝けり。

みよくもり日の空にあり

わが瞳にいたき

とき金色のちさき蟲

中空に光りくるめけり。

いにしえの千円札

2007-09-23 18:03:55 | Weblog
わがコレクションの1つ聖徳太子の千円札です。

見たこともない人も多いと思います。

自分が中1のとき、おふくろがおもむろにこれと同じ札を出して「フロンティア」

という参考書を買ってくれたとき、もったいないなーと思いました。

この時の記憶が私に紙幣コレクションをするきっかけを与えた気がします。


闘将 吉田安夫先生

2007-09-20 21:33:03 | Weblog
 卓球が大好きな私は、卓球関係の本もたくさん読みます。

この「闘将」も夢中で読んでいるうちに半日で読みきってしまいました。

「すばらしい!」

吉田先生への尊敬の念がふつふつと湧き上がったきました。

 その中で特に感銘した熊商の部訓を紹介します。

時計の針の絶間なく、廻るが如く

時の間も、日陰惜しみて励みなば

如何なる技かならざらん。

一に練習、二に練習。

この一球絶対無二の一球なり。

しからば一球だにゆるがせにすべからず。

一球一球に精魂をこめよう。


 どうでしょう? 「絶対無二の一球なり」というところが格別です。


大腸癌予防

2007-09-04 23:31:42 | Weblog
 大腸がんを予防する食べ物が、男女で違う事が、思いきりテレビでやってました。
 女性は毎日コーヒーを3杯以上飲むといいそうです。
 男性はビタミンB6をとるべし。 バナナ、うなぎ、青みの魚にたくさん含まれているそうです。鰻は精もつくし、いいよな~

夜眠れない人に・・・

2007-09-03 23:25:12 | Weblog
 こんばんは~
秋の夜長、なんとなく眠れない人、明日大事な仕事があったりして緊張で眠れない人はいませんか?
そんな時、コップ1杯の牛乳を飲むと即解決!
牛乳にはトリプトファンという精神を安静にする物質を多く含み、体内でセロトニンに変わります。セロトニンには幸福感を感じさせたり、安眠作用があります。
牛乳が駄目な人は、レタスのスープや豆乳、セロリ、パセリなどもいいですよ。
ストレスがたまりやすい現代社会で生き生きと暮らすには、快適な睡眠が必要だと思います。
 食後ではなく、就寝前に試してみてください。

落し宿

2007-09-01 23:52:48 | Weblog
つげ義春の「貧困旅行記」の中で、四国の落し宿について書かれている。
昔、四国遍路にはカッタイ道という裏道があり、ライ病遍路専用の宿泊小屋があった。また、「落し宿」もあったらしいことを、宮元常一氏の引用で書かれている。
「起源も実態も明らかでない宿はそのほかにもある。四国山中に見られる落し宿などもその一つである。泥棒を泊める宿であった。泥棒もまた一つの職業であった。
田舎の泥棒は金をとるのが必ずしも目的ではなかった。物のあるような家にしのびこんで主として食料をとる。その食料を買ってくれるのが落し宿である。泥棒はまたそういう家に泊まる。たいていは一軒ぽつんとはなれて住んでいた。そういう家を転々として泊まりあるく者もいたのである。そしてまたそういう家へ暗夜ひそかに食料を買いに来る貧しい人たちもいた。物をぬすむということは罪悪ではあるが、その罪悪を黙認する世界があった。それによってうるおうものがまた少なくなかったからである。このような宿の話は他の地方ではあまり聞かぬ。善根宿のもっとも多い地帯に落し宿のあったことは、貧しいものの世界にはそれなりに一つの連帯社会があったと見られるのである・・・」

昭和40年ごろの書物からの引用なので、当然現代社会にはありえない話だろう。しかし四国の人にとっては憤懣やるかたない話だと思うが、とても興味がある話ともいえる。