うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

アケビを食する。

2022年10月17日 03時55分13秒 | ガーデニング・庭づくり
先日、調整池の放流管の流末の果てを探り出そうとして周辺の農業用水路や小河川を辿って行ったら突き当りの道路沿いにこんもりマント状に繁っていたアケビがあった。そこは人っ気のないひなびた場所で、ありふれた田んぼが連なる田舎の景色の中である。
 現代の庭木材料としては、アケビよりも常緑性のムベの方が生垣用に仕立てられて日常では見かけることが多い。それは風雅な印象をあたえる。
 近寄ると巨大なアケビの実がいくつもぶら下がっており興趣の赴くままに採取する。大きいのでは20センチはありそうだ。今は、つる性の樹幹や樹形は野趣に富み邪魔くさい灌木扱いだが、昔は強靭な蔓を生かして生活の用具に利用されてきた。それにしても、ぶらりとして朴訥そのものの木の実の姿形。生け花の花材にも利用されるはずなのに、なんとなく、下卑た印象もあるかも・・・。
 アパートに帰り、早速、果実を開きギザギザスプーンで味見する。アケビは里山の山林ではよく見かけるのだが、わたしにはじっくり味わうことは珍しいこと。白い中身の細かい種子を口内で舌に載せて果肉の身を分けるように漉しながらゆっくり食べているとその純情味のある(?!)甘さに驚く。ほとんど、あの店の甘味処で味わうところの一種突き抜けるような甘さだ。言わば上品な甘さなのだと気づく。これはこれは、古来、質素な生活と甘味に乏しかった人々は喜んで食したことだろう。
 ミツバアケビ:Akebia trifoliata 、三葉木通。アケビ科アケビ属。

          
          
          

          
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