お待たせいたしました。今回はスカパー課題アニメ映画2018年4月号その②でございます。
『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』
劇場版ガンダム三部作の第二弾である本作はテレビ版第16話から第31話前半を再編集したもので、1981年7月11日に公開されました、134分と前作に続き長い上映時間となっています。
あらすじ
ホワイトベースの戦いは続いていた。青い巨星ランバ・ラルのグフ、黒い三連星のドムがホワイトベースを襲う!
連邦軍のオデッサ作戦が進行する中で、アムロはかけがえのない人たちを次々と失っていく。ランバ・ラルとハモン、マチルダとリュウが生命をかけて戦い、散華するさまに、アムロが見たものは何か。死と生の交錯する戦場で、アムロのニュータイプへの覚醒が始まった!(amazonの当該商品ページより引用)
感想
前作同様長い上映時間ですが、テンポよく次々に物語が展開していくので苦なく鑑賞できました。それから様々なエピソードが盛り込まれているので前作よりも情報量が多いなあという印象もありました。
劇場版予告編 機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編
予告編のハズなんですが、随分ネタバレしてくれちゃってます・・・。
前作ではどう生き残るのか?という緊張感で物語を牽引してしましたが、本作もそのベースは維持しつつ本格的に物語が進んでいきます。
強敵の登場に激化する戦闘。その中で倒れていく仲間たち。思いを寄せた女性の死。前作では言葉しかでてこなかった”ニュータイプ”の片鱗が描かれ始めるなどなど。ガンダム全体の物語としても重要なエピソードが盛りだくさんなので1秒も見逃せない。
前作の”戦争と平和”というテーマに”人間の進化”もう一つの重要なテーマが加わったので、当然ながら物語も複雑になっていくのですが、物語の面白さのおかげで難しいとはあんまり思いませんでした。
それから本作の物語の中心は主人公アムロが激化する戦闘やそれによる悲劇などを経験し、ニュータイプ能力の覚醒が始まることではあるのですが、アムロ以外のキャラクターにもスポットがあたるようになり、ようやく群像劇らしくなってきます。特にセイラとカイ。
セイラはパイロットへの転属と生き別れの兄で敵軍の将シャアとの関係が描かれ始め、軟弱者で皮肉屋のカイはスパイの少女との交流と死別を経て成長する物語が描かれます。
テレビ版でカイとスパイの少女との別れを描いているのは第28話「大西洋、血に染めて」に該当するのですが、制作中の富野監督は自ら切った絵コンテだけで涙したという話が残っています。それだけの価値のあるエピソードなので必見ですよ。
”ガンダム”の制作当時のエピソードを知りたいと思うなら、このコミックがオススメです。まぁかなり脚色してるので全部が全部真に受けないように注意が必要ですが・・・。
話を映画の方に戻しましょう。
作画は前作同様、質が高いとはいいがたいですのですが、やっぱりMS戦の迫力がよく表現できてますね。ガンダムVSランバ・ラルのグフ戦。ガンダムVS黒い三連星のドム。ガンダムVSシャア専用ズゴック。そしてシャア専用ズゴックがジムの腹部を貫くカット。
どれもカッコいいんですよね~。今のロボットアニメには少なくなった”重さ”があるように感じます。
ガンダムってストーリー、テーマ、キャラクターの魅力が語られることが多いように感じますが、戦闘シーンもすごく魅力的なんだって改めて感じました。
それからストーリーも総集編で詰め込まれているものの破綻なくすごく面白いですね。まぁ前作に続いてワタクシの好きなテレビ版のエピソードとかシーンがカットされてて残念ではありますがね。
そういえば、マスコット的子供キャラ”カツ、レツ、キッカ”の3人がジャブローで時限爆弾集めをするエピソードが何故カットされてないのか理由が理解できなかったのですが、今回見直してみて、その理由がわかりました。
このエピソードはジオン軍がジャブローの工場にあるMSジムに多数の時限爆弾をしかけるところを3人が目撃し、それを回収して捨てるところにアムロたちと合流して事なきを得るというものなのですが、マスコット的な子供たちの動きはギャグアニメそのもので、それまでの展開や物語とは明らかに異質なんですよ。
だから正直なんで残したの?って思っていたワケですが、今回見直してあることに気づいたのです。
カツ、レツ、キッカから時限爆弾を満載したバギー(のような小型車)を引き継いだアムロは被害の少ない場所で爆発させるために走らせる。アムロに向かって「アムロ!飛び降りて!!」と3人は一斉に叫び、その声を聞いたアムロがバギーから飛び降りた直後に爆弾が爆発!
というシーンがあるのですが、今までは単純にアムロが心配だったので「降りて!」と叫んだだけと理解していたのですが、実はカツ、レツ、キッカは爆発するタイミングを爆弾も見ずにちゃんと把握していたので一斉に声をかけたというシーンなのだと思います。
つまり彼らはニュータイプだったということなんです(もちろん劇中にアナウンスはありませんが・・・)。
実際、この3人は次作「ガンダムⅢ」(テレビ版では最終話)のラストにおいてニュータイプ能力でアムロの脱出を導くという大役を与えられるのですが、その伏線だったのでカットされなかったのでしょう。
このエピソードのように、本作に残った他のエピソードもガンダム全体の物語にとっては重要なものばかりなので、やっぱり”1秒も”見逃せないつくりになっていますね。
冒頭に前作のあらすじがあるので、本作から鑑賞しても大丈夫なようになっています。
ワタクシも実は劇場版ガンダムは本作から観ました。学生時代でしたね~、ほんの20年ほど前のことです。
それはさておき、やっぱりカイとミハルのエピソードには心震えました。エンディングの”フラミンゴ”のシーンもキレイですごくいいですよね~。
予告編でも流れる主題歌の「哀 戦士」は哀しさと勇ましさが不思議と同居した名曲ですね。ワタクシはこの曲を聴くだけで高揚してしまいます。
放送局:アニマックス
4月22日 (日) 20:00
今回のアニマックスでの放送は三部作とも再放送ないみたいですね。放送日、放送時間にはご注意ください。
そういえば今までメカニックには一切触れてませんね。これまでの復習と完結編の予習もかねていい動画を発見したんで貼っておきますね。
機動戦士ガンダム 戦士達の軌跡 モビルスーツギャラリー Mobil Suit GUNDAM
これは2004年ニンテンドーゲームキューブで発売されたゲーム『機動戦士ガンダム 戦士達の軌跡』のおまけ映像なんです。ナレーションはアムロ役の古谷徹さんを起用とすごく贅沢。しかも古谷さんが担当する『カーグラフィックTV』風のナレーションがいい味だしてますよね。
結構長い動画ですが、とっても勉強になりますよ。まぁ一部ファーストガンダムに出てこないMSがいますけどね。
連邦系もジオン系もそれぞれの特徴があってカッコいいですね~。ワタクシ案外ザクⅠ(旧ザクともいう)とかゲルググとか好きなんでジオン派なのかなぁ?もちろんガンダムも好きなんですケドね。
ということで今回はここまでです。
次回の更新はスカパー課題アニメ映画2018年4月号その③『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』でございます。
期待せずにお待ちください。
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『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』
劇場版ガンダム三部作の第二弾である本作はテレビ版第16話から第31話前半を再編集したもので、1981年7月11日に公開されました、134分と前作に続き長い上映時間となっています。
あらすじ
ホワイトベースの戦いは続いていた。青い巨星ランバ・ラルのグフ、黒い三連星のドムがホワイトベースを襲う!
連邦軍のオデッサ作戦が進行する中で、アムロはかけがえのない人たちを次々と失っていく。ランバ・ラルとハモン、マチルダとリュウが生命をかけて戦い、散華するさまに、アムロが見たものは何か。死と生の交錯する戦場で、アムロのニュータイプへの覚醒が始まった!(amazonの当該商品ページより引用)
感想
前作同様長い上映時間ですが、テンポよく次々に物語が展開していくので苦なく鑑賞できました。それから様々なエピソードが盛り込まれているので前作よりも情報量が多いなあという印象もありました。
劇場版予告編 機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編
予告編のハズなんですが、随分ネタバレしてくれちゃってます・・・。
前作ではどう生き残るのか?という緊張感で物語を牽引してしましたが、本作もそのベースは維持しつつ本格的に物語が進んでいきます。
強敵の登場に激化する戦闘。その中で倒れていく仲間たち。思いを寄せた女性の死。前作では言葉しかでてこなかった”ニュータイプ”の片鱗が描かれ始めるなどなど。ガンダム全体の物語としても重要なエピソードが盛りだくさんなので1秒も見逃せない。
前作の”戦争と平和”というテーマに”人間の進化”もう一つの重要なテーマが加わったので、当然ながら物語も複雑になっていくのですが、物語の面白さのおかげで難しいとはあんまり思いませんでした。
それから本作の物語の中心は主人公アムロが激化する戦闘やそれによる悲劇などを経験し、ニュータイプ能力の覚醒が始まることではあるのですが、アムロ以外のキャラクターにもスポットがあたるようになり、ようやく群像劇らしくなってきます。特にセイラとカイ。
セイラはパイロットへの転属と生き別れの兄で敵軍の将シャアとの関係が描かれ始め、軟弱者で皮肉屋のカイはスパイの少女との交流と死別を経て成長する物語が描かれます。
テレビ版でカイとスパイの少女との別れを描いているのは第28話「大西洋、血に染めて」に該当するのですが、制作中の富野監督は自ら切った絵コンテだけで涙したという話が残っています。それだけの価値のあるエピソードなので必見ですよ。
「ガンダム」を創った男たち。 上巻 (カドカワコミックス・エース) | |
大和田 秀樹 | |
KADOKAWA/角川書店 |
「ガンダム」を創った男たち。 下巻 (カドカワコミックス・エース) | |
大和田 秀樹 | |
KADOKAWA/角川書店 |
”ガンダム”の制作当時のエピソードを知りたいと思うなら、このコミックがオススメです。まぁかなり脚色してるので全部が全部真に受けないように注意が必要ですが・・・。
話を映画の方に戻しましょう。
作画は前作同様、質が高いとはいいがたいですのですが、やっぱりMS戦の迫力がよく表現できてますね。ガンダムVSランバ・ラルのグフ戦。ガンダムVS黒い三連星のドム。ガンダムVSシャア専用ズゴック。そしてシャア専用ズゴックがジムの腹部を貫くカット。
どれもカッコいいんですよね~。今のロボットアニメには少なくなった”重さ”があるように感じます。
ガンダムってストーリー、テーマ、キャラクターの魅力が語られることが多いように感じますが、戦闘シーンもすごく魅力的なんだって改めて感じました。
それからストーリーも総集編で詰め込まれているものの破綻なくすごく面白いですね。まぁ前作に続いてワタクシの好きなテレビ版のエピソードとかシーンがカットされてて残念ではありますがね。
そういえば、マスコット的子供キャラ”カツ、レツ、キッカ”の3人がジャブローで時限爆弾集めをするエピソードが何故カットされてないのか理由が理解できなかったのですが、今回見直してみて、その理由がわかりました。
このエピソードはジオン軍がジャブローの工場にあるMSジムに多数の時限爆弾をしかけるところを3人が目撃し、それを回収して捨てるところにアムロたちと合流して事なきを得るというものなのですが、マスコット的な子供たちの動きはギャグアニメそのもので、それまでの展開や物語とは明らかに異質なんですよ。
だから正直なんで残したの?って思っていたワケですが、今回見直してあることに気づいたのです。
カツ、レツ、キッカから時限爆弾を満載したバギー(のような小型車)を引き継いだアムロは被害の少ない場所で爆発させるために走らせる。アムロに向かって「アムロ!飛び降りて!!」と3人は一斉に叫び、その声を聞いたアムロがバギーから飛び降りた直後に爆弾が爆発!
というシーンがあるのですが、今までは単純にアムロが心配だったので「降りて!」と叫んだだけと理解していたのですが、実はカツ、レツ、キッカは爆発するタイミングを爆弾も見ずにちゃんと把握していたので一斉に声をかけたというシーンなのだと思います。
つまり彼らはニュータイプだったということなんです(もちろん劇中にアナウンスはありませんが・・・)。
実際、この3人は次作「ガンダムⅢ」(テレビ版では最終話)のラストにおいてニュータイプ能力でアムロの脱出を導くという大役を与えられるのですが、その伏線だったのでカットされなかったのでしょう。
このエピソードのように、本作に残った他のエピソードもガンダム全体の物語にとっては重要なものばかりなので、やっぱり”1秒も”見逃せないつくりになっていますね。
機動戦士ガンダムII 哀・戦士編 [DVD] | |
古谷徹,鈴置洋孝,飯塚昭三 | |
バンダイビジュアル |
冒頭に前作のあらすじがあるので、本作から鑑賞しても大丈夫なようになっています。
ワタクシも実は劇場版ガンダムは本作から観ました。学生時代でしたね~、ほんの20年ほど前のことです。
それはさておき、やっぱりカイとミハルのエピソードには心震えました。エンディングの”フラミンゴ”のシーンもキレイですごくいいですよね~。
GUNDAM SINGLES HISTORY | |
キングレコード | |
キングレコード |
予告編でも流れる主題歌の「哀 戦士」は哀しさと勇ましさが不思議と同居した名曲ですね。ワタクシはこの曲を聴くだけで高揚してしまいます。
放送局:アニマックス
4月22日 (日) 20:00
今回のアニマックスでの放送は三部作とも再放送ないみたいですね。放送日、放送時間にはご注意ください。
そういえば今までメカニックには一切触れてませんね。これまでの復習と完結編の予習もかねていい動画を発見したんで貼っておきますね。
機動戦士ガンダム 戦士達の軌跡 モビルスーツギャラリー Mobil Suit GUNDAM
これは2004年ニンテンドーゲームキューブで発売されたゲーム『機動戦士ガンダム 戦士達の軌跡』のおまけ映像なんです。ナレーションはアムロ役の古谷徹さんを起用とすごく贅沢。しかも古谷さんが担当する『カーグラフィックTV』風のナレーションがいい味だしてますよね。
結構長い動画ですが、とっても勉強になりますよ。まぁ一部ファーストガンダムに出てこないMSがいますけどね。
連邦系もジオン系もそれぞれの特徴があってカッコいいですね~。ワタクシ案外ザクⅠ(旧ザクともいう)とかゲルググとか好きなんでジオン派なのかなぁ?もちろんガンダムも好きなんですケドね。
ということで今回はここまでです。
次回の更新はスカパー課題アニメ映画2018年4月号その③『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』でございます。
期待せずにお待ちください。
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