お待たせいたしました。前回の予告通りスカパー課題アニメ映画2018年4月号開幕でございます。
今回の課題アニメ”劇場版機動戦士ガンダム三部作”を一本ずつ、別々の記事で書いていくことに決めましたので、全三回どうぞお付き合いくださいませ。
『機動戦士ガンダムⅠ』
1979年からテレビ放映されたアニメ『機動戦士ガンダム』。その全43話の再編集に新作カットを追加してストーリーや設定を一部変更した劇場版三部作が制作されました。1981年3月14日に公開された本作はその1作目で第1話から第14話前半までを再編集したものです。137分とアニメ映画としては結構長い作品です。それから監督はテレビ版に続きもちろん富野喜幸(現:富野由悠季)さんが担当しています。
『機動戦士ガンダム』はそれまでの勧善懲悪型のロボットアニメではなく、ロボットアニメで人間同士の戦争を初めて描いた作品であり、登場ロボットも”兵器”として描かれました。それゆえ劇中では”ロボット”という言葉使用せず”モビルスーツ(MS)”という独自の名称を与え、それまでのロボットアニメからの差別化を図ったのです。
このことは後のロボットアニメに多大な影響を与え、ガンダムのような作品が量産されるようになるのです。またガンダムもシリーズ化され、今なお続く息の長い人気のコンテンツとなっています。
あらすじ
宇宙世紀0079。宇宙植民地(スペースコロニー)サイド3はジオン公国を名乗り、連邦軍に独立戦争をしかけてきた。サイド7に住む15歳の少年アムロは、ジオン軍の奇襲の中、モビルスーツ・ガンダムに偶然乗り込み、敵モビルスーツ・ザクを撃退する。避難民を乗せたホワイトベースは、ジオン軍の追撃をかわし、逃避の旅を続ける。迫るジオン軍の赤い彗星シャア。大人はみんな死んだ。生きのびたければ、やるしかない。アムロの意志が、ガンダムを飛翔させる!(amazonの当該商品ページより引用)
感想
もう40年近い昔のアニメでありながら、今観ても面白い。テレビ版の総集編であるからかストーリーのテンポもよくて137分があっというまに過ぎてしまいました。
それから三部作の1作目である本作の肝は突如として戦争に巻き込まれた主人公アムロ・レイをはじめとする民間人たちが生存のため戦艦やロボットに乗り込み戦うということです。物語中にいつも悲壮感を含んだ緊張感が漂っていて目が離せなくなるのです。
テレビ版の予告の締めくくりに「君は生き延びることができるか?」という言葉がでてきますが、本作ではまさにそれを映像にしていると思います。
序盤のガンダムの初起動シーンや強敵シャア率いるジオン軍からの追撃を受けながらの大気圏突入シーンなどは手に汗握る展開でワタクシのみならずファンも名シーンとして記憶しているでしょう。
さらに生存のための障壁は敵だけではないというところも見逃せない。頼りない味方。戦闘が怖くてガンダムに搭乗することを拒絶する主人公アムロなど、すごくリアルで緊張感タップリなのです。
劇場版ガンダム予告編 機動戦士ガンダムⅠ
ガンダムの大きな特徴の一つが主人公アムロ以外の登場人物も魅力的なこと。特にアムロのライバル”赤い彗星”ことシャア・アズナブルはもう一人の主人公ともいえる人物です。
当初、彼はアムロ達の強大な敵として登場しますが、物語が進んでアムロがMSパイロットとして成長していくにつれ弱体化し、彼の弱気な人間臭い部分がどんどん描かれていきます。一方主人公アムロは人類の進化系”ニュータイプ”としてどんどん”人間離れ”していきます。
これ以上はネタばれになるのでやめておきますが、ガンダムを語る上でも有名な人物ですからぜひシャア・アズナブルにも注目してガンダム三部作を鑑賞してほしいです。
話は変わって作画ですが、新規のカットを追加しているシーンがあるものの、だいたいがテレビ版からの流用ですから、かなりの粗さが目立ちます。
それでもワタクシはこの時代の粗さと力強さが好きなんですよね。この作画のおかげでMS同士の格闘戦がより力強くより激しく表現できているからシャアザクがガンダムに蹴りを入れるシーンやグフがガンダムと素手でなぐり合うシーンがやたらカッコいいんですよね。
それにしてもホワイトベースがガルマの乗るガウ攻撃空母に背後から一斉攻撃をする直前のカウントダウンをする場面の”ガンダムを追いかけるザク”の作画のダメさはいつみても笑えてしまいます。
ガンダムが囮になって敵を引き付けてるんですが、緊張感ゼロ。というか「あはは~待て待て~」って感じでむしろ楽しそうなんですもん。
こういうところに我慢しながら観なくてはいけないというもの今の綺麗な作画に慣れた若い人には苦痛なのかなぁ?まぁ物語は間違いなく面白いから若い人でもハマる人はハマるでしょうケドね。
もうすぐ40歳のワタクシにとってこの時代の声優さんの声を聞くとすごく落ち着くんですよね・・・。もう亡くなってしまった方も多いのですがDVDとかになってくれているといつでも聞けるからいいですね~。
ところでアムロの母親役に女優の倍賞千恵子さんがキャスティングされているのですが、全然違和感ないんですよね~。できる人はできるんですね~。
それからエンディングで流れるやしきたかじんさんの『砂の十字架』は隠れた名曲です。いろいろあって、たかじんさんご本人はあまり触れてほしくなかったみたいですケドね。
放送局:アニマックス
4月15日 (日) 20:00
余談ですが、DVDの『機動戦士ガンダム』の劇場版三部作には”特別版”なるものが存在してて、2000年にアフレコのやり直しや効果音、BGMの細かい変更が行われたバージョンなのですが、旧来の熱心なファンには否定的な意見も多く、ワタクシも未だ鑑賞しておりません。
今回のアニマックスで放送するのが”リマスター版”というアナウンスはあるものの公開当時の音声なのか、特別版の音声なのか情報がありません(特別版という表記もありません)。観賞して確認してみるしかなさそうですね。
ということで今回の記事はここまでです。もっと書けると思ったんですが、意外に筆が進みませんでした。ガンダムってその後の影響の大きさのおかげで映画本編だけで語ることが難しい作品なのかもしれないですね・・・。
次回の更新はスカパー課題アニメ映画2018年4月号その②『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』でございます。今回同様、上手く書けない記事になりそうですが、期待せずにお待ちください。
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今回の課題アニメ”劇場版機動戦士ガンダム三部作”を一本ずつ、別々の記事で書いていくことに決めましたので、全三回どうぞお付き合いくださいませ。
『機動戦士ガンダムⅠ』
1979年からテレビ放映されたアニメ『機動戦士ガンダム』。その全43話の再編集に新作カットを追加してストーリーや設定を一部変更した劇場版三部作が制作されました。1981年3月14日に公開された本作はその1作目で第1話から第14話前半までを再編集したものです。137分とアニメ映画としては結構長い作品です。それから監督はテレビ版に続きもちろん富野喜幸(現:富野由悠季)さんが担当しています。
『機動戦士ガンダム』はそれまでの勧善懲悪型のロボットアニメではなく、ロボットアニメで人間同士の戦争を初めて描いた作品であり、登場ロボットも”兵器”として描かれました。それゆえ劇中では”ロボット”という言葉使用せず”モビルスーツ(MS)”という独自の名称を与え、それまでのロボットアニメからの差別化を図ったのです。
このことは後のロボットアニメに多大な影響を与え、ガンダムのような作品が量産されるようになるのです。またガンダムもシリーズ化され、今なお続く息の長い人気のコンテンツとなっています。
あらすじ
宇宙世紀0079。宇宙植民地(スペースコロニー)サイド3はジオン公国を名乗り、連邦軍に独立戦争をしかけてきた。サイド7に住む15歳の少年アムロは、ジオン軍の奇襲の中、モビルスーツ・ガンダムに偶然乗り込み、敵モビルスーツ・ザクを撃退する。避難民を乗せたホワイトベースは、ジオン軍の追撃をかわし、逃避の旅を続ける。迫るジオン軍の赤い彗星シャア。大人はみんな死んだ。生きのびたければ、やるしかない。アムロの意志が、ガンダムを飛翔させる!(amazonの当該商品ページより引用)
感想
もう40年近い昔のアニメでありながら、今観ても面白い。テレビ版の総集編であるからかストーリーのテンポもよくて137分があっというまに過ぎてしまいました。
それから三部作の1作目である本作の肝は突如として戦争に巻き込まれた主人公アムロ・レイをはじめとする民間人たちが生存のため戦艦やロボットに乗り込み戦うということです。物語中にいつも悲壮感を含んだ緊張感が漂っていて目が離せなくなるのです。
テレビ版の予告の締めくくりに「君は生き延びることができるか?」という言葉がでてきますが、本作ではまさにそれを映像にしていると思います。
序盤のガンダムの初起動シーンや強敵シャア率いるジオン軍からの追撃を受けながらの大気圏突入シーンなどは手に汗握る展開でワタクシのみならずファンも名シーンとして記憶しているでしょう。
さらに生存のための障壁は敵だけではないというところも見逃せない。頼りない味方。戦闘が怖くてガンダムに搭乗することを拒絶する主人公アムロなど、すごくリアルで緊張感タップリなのです。
劇場版ガンダム予告編 機動戦士ガンダムⅠ
ガンダムの大きな特徴の一つが主人公アムロ以外の登場人物も魅力的なこと。特にアムロのライバル”赤い彗星”ことシャア・アズナブルはもう一人の主人公ともいえる人物です。
当初、彼はアムロ達の強大な敵として登場しますが、物語が進んでアムロがMSパイロットとして成長していくにつれ弱体化し、彼の弱気な人間臭い部分がどんどん描かれていきます。一方主人公アムロは人類の進化系”ニュータイプ”としてどんどん”人間離れ”していきます。
これ以上はネタばれになるのでやめておきますが、ガンダムを語る上でも有名な人物ですからぜひシャア・アズナブルにも注目してガンダム三部作を鑑賞してほしいです。
話は変わって作画ですが、新規のカットを追加しているシーンがあるものの、だいたいがテレビ版からの流用ですから、かなりの粗さが目立ちます。
それでもワタクシはこの時代の粗さと力強さが好きなんですよね。この作画のおかげでMS同士の格闘戦がより力強くより激しく表現できているからシャアザクがガンダムに蹴りを入れるシーンやグフがガンダムと素手でなぐり合うシーンがやたらカッコいいんですよね。
それにしてもホワイトベースがガルマの乗るガウ攻撃空母に背後から一斉攻撃をする直前のカウントダウンをする場面の”ガンダムを追いかけるザク”の作画のダメさはいつみても笑えてしまいます。
ガンダムが囮になって敵を引き付けてるんですが、緊張感ゼロ。というか「あはは~待て待て~」って感じでむしろ楽しそうなんですもん。
こういうところに我慢しながら観なくてはいけないというもの今の綺麗な作画に慣れた若い人には苦痛なのかなぁ?まぁ物語は間違いなく面白いから若い人でもハマる人はハマるでしょうケドね。
機動戦士ガンダム I [DVD] | |
古谷徹,鈴置洋孝,飯塚昭三 | |
バンダイビジュアル |
もうすぐ40歳のワタクシにとってこの時代の声優さんの声を聞くとすごく落ち着くんですよね・・・。もう亡くなってしまった方も多いのですがDVDとかになってくれているといつでも聞けるからいいですね~。
ところでアムロの母親役に女優の倍賞千恵子さんがキャスティングされているのですが、全然違和感ないんですよね~。できる人はできるんですね~。
それからエンディングで流れるやしきたかじんさんの『砂の十字架』は隠れた名曲です。いろいろあって、たかじんさんご本人はあまり触れてほしくなかったみたいですケドね。
GUNDAM SINGLES HISTORY | |
キングレコード | |
キングレコード |
放送局:アニマックス
4月15日 (日) 20:00
余談ですが、DVDの『機動戦士ガンダム』の劇場版三部作には”特別版”なるものが存在してて、2000年にアフレコのやり直しや効果音、BGMの細かい変更が行われたバージョンなのですが、旧来の熱心なファンには否定的な意見も多く、ワタクシも未だ鑑賞しておりません。
今回のアニマックスで放送するのが”リマスター版”というアナウンスはあるものの公開当時の音声なのか、特別版の音声なのか情報がありません(特別版という表記もありません)。観賞して確認してみるしかなさそうですね。
ということで今回の記事はここまでです。もっと書けると思ったんですが、意外に筆が進みませんでした。ガンダムってその後の影響の大きさのおかげで映画本編だけで語ることが難しい作品なのかもしれないですね・・・。
次回の更新はスカパー課題アニメ映画2018年4月号その②『機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編』でございます。今回同様、上手く書けない記事になりそうですが、期待せずにお待ちください。
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