『ゴジラ対メカゴジラ(1974)』
1974年(昭和49年)3月21日に「東宝チャンピオンまつり」の一編として公開された日本の特撮映画で「ゴジラシリーズ」の第14作です。ゴジラ誕生20周年記念映画でもあり、翌1975年開催予定の沖縄国際海洋博覧会に絡めて沖縄本島を舞台としています。沖縄県は2年前の1972年に日本へ返還されたばかりでひときわ注目を集めていた時期に当たるとのこと。当時のゴジラシリーズには珍しく子役俳優がまったく登場しない一方、平田昭彦、小泉博、佐原健二、睦五郎、岸田森といった往年のゴジラシリーズや特撮作品の常連俳優が多数出演するなど「原点回帰」とも言えるキャスティングも大きな特徴です。監督は福田純さん、特技監督は中野昭慶さん。登場怪獣、ゴジラ、アンギラス、キングシーサー、メカゴジラ。上映時間は84分です。
あらすじ
地球征服を企むブラックホール第三惑星人が、ゴジラを徹底的に分析して作り上げたメカゴジラを日本に出現させた。死闘の末、2頭のゴジラは傷を追いながら姿を消す。宇宙金属の謎を追って沖縄に向かった宮島博士らは、そこに大宇宙ブラックホール第3惑星人の基地を発見するが、捕らえられ、メカゴジラの修理を強制される。一方、同じく沖縄に向かった清水は洞窟で発見された置物に書かれた古代文字に従い、伝説の怪獣キングシーサーを召喚する。メカゴジラ、ゴジラも沖縄に上陸し、三大怪獣による死闘が始まる(Prime Videoのあらすじより引用)。
感想
かなり面白かったです。
まず地球人VS侵略宇宙人の攻防を軸にしたストーリーが面白かったですね。
生身の人間のアクションシーンが豊富なうえ、物語後半になるまで敵か味方か不明な人物を配置するなどスパイアクション映画の要素も入ってて先が読めないストーリーは最後までハラハラドキドキさせてくれました
そしてもちろん怪獣バトルも楽しかったです。圧倒的な火力を持つメカゴジラとの激しいバトルは手に汗握るものがありました。それに怪獣バトルを終盤に集中させるのではなく、序盤から怪獣バトルが観られるのもポイントが高いですね。
なによりストーリーの面白さと怪獣バトルの楽しさとのバランスが良く、娯楽映画として質が高かったです。まぁ古い映画ですから、ツッコみ所も多々ありますし、回りくどさ全開の侵略宇宙人は相変わらずのザル警備で笑っちゃうんですが、それを差し引いても本作は魅力的な映画だと思いました。
ちなみに本作では怪獣映画では珍しく防衛隊が出てきません。でもストーリーと怪獣バトルが盛りだくさんなので、鑑賞後までそれに気づきませんでした・・・。
【公式】「ゴジラ対メカゴジラ」予告 メカゴジラが初登場するゴジラシリーズの第14作目。
敵怪獣ながら、メカゴジラの造形のカッコよさは単なる偽物キャラとは一線を画するもので、劇中でもその魅力がいかんなく発揮されていました。
また沖縄の伝説の獣シーサーをモチーフにしたキングシーサーは味方怪獣ならではの愛嬌あるデザインで子供達にもすんなり受け入れられたのではないでしょうか?
本作の特撮は怪獣バトルに比重が置かれているためにミニチュアの出番が少ないのが残念な点ではあるものの、光線やミサイルで派手に攻撃を加えるメカゴジラとのバトル描写には迫力があって、その残念な点を補って余りありました。
メカゴジラが2体の怪獣に囲まれても体はゴジラ、首はキングシーサーに向けてそれぞれを攻撃するシーンは特にすごかったです。
また、怪獣バトル以外の特撮ではダメージを受けたブラックホール第三惑星人が正体を露わにするシーンが非常に不気味で個人的には好きです。
草野大悟さん扮するブラックホール第三惑星人の顔がだんだんに変化していくシーンが本当に下手なホラー映画よりもインパクトあって怖いんですよ~。このシーンはまじで必見です。
上にも書きましたが、往年のゴジラシリーズから平田昭彦さん、小泉博さん、佐原健二さん、特撮作品の常連俳優である睦五郎さん、岸田森さんといった方々がキャスティングされており、特撮ファンにはそれだけで楽しい映画なのですが、特に岸田森さんの存在感は圧倒的でした。
岸田さんが演じる南原の前半の不気味な雰囲気と正体を明かしてからの雰囲気の違いにはさすが名優と唸ってしまいました。また睦五郎さんの紳士的で余裕ぶった悪役っぷりも堂に入っており見どころの一つだといえます。
メカゴジラはブラックホール第三惑星人の操る地球侵略用兵器として、「スペースチタニウム」を原料に、地球のゴジラを徹底的に分析し作られました。体内にミサイル工場を有し、単独で飛行する能力をもつなどブラックホール第三惑星人の高い技術が投入されています。また、光線やミサイルによる攻撃、バリアで攻撃を防ぐなどゴジラ、キングシーサーを苦しめました。
メカゴジラは後のシリーズにもデザインを改変されて登場していますが、やっぱりこのデザインが一番カッコイイですね~。
ということで今回はここまで。次回乞うご期待!
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1974年(昭和49年)3月21日に「東宝チャンピオンまつり」の一編として公開された日本の特撮映画で「ゴジラシリーズ」の第14作です。ゴジラ誕生20周年記念映画でもあり、翌1975年開催予定の沖縄国際海洋博覧会に絡めて沖縄本島を舞台としています。沖縄県は2年前の1972年に日本へ返還されたばかりでひときわ注目を集めていた時期に当たるとのこと。当時のゴジラシリーズには珍しく子役俳優がまったく登場しない一方、平田昭彦、小泉博、佐原健二、睦五郎、岸田森といった往年のゴジラシリーズや特撮作品の常連俳優が多数出演するなど「原点回帰」とも言えるキャスティングも大きな特徴です。監督は福田純さん、特技監督は中野昭慶さん。登場怪獣、ゴジラ、アンギラス、キングシーサー、メカゴジラ。上映時間は84分です。
あらすじ
地球征服を企むブラックホール第三惑星人が、ゴジラを徹底的に分析して作り上げたメカゴジラを日本に出現させた。死闘の末、2頭のゴジラは傷を追いながら姿を消す。宇宙金属の謎を追って沖縄に向かった宮島博士らは、そこに大宇宙ブラックホール第3惑星人の基地を発見するが、捕らえられ、メカゴジラの修理を強制される。一方、同じく沖縄に向かった清水は洞窟で発見された置物に書かれた古代文字に従い、伝説の怪獣キングシーサーを召喚する。メカゴジラ、ゴジラも沖縄に上陸し、三大怪獣による死闘が始まる(Prime Videoのあらすじより引用)。
感想
かなり面白かったです。
まず地球人VS侵略宇宙人の攻防を軸にしたストーリーが面白かったですね。
生身の人間のアクションシーンが豊富なうえ、物語後半になるまで敵か味方か不明な人物を配置するなどスパイアクション映画の要素も入ってて先が読めないストーリーは最後までハラハラドキドキさせてくれました
そしてもちろん怪獣バトルも楽しかったです。圧倒的な火力を持つメカゴジラとの激しいバトルは手に汗握るものがありました。それに怪獣バトルを終盤に集中させるのではなく、序盤から怪獣バトルが観られるのもポイントが高いですね。
なによりストーリーの面白さと怪獣バトルの楽しさとのバランスが良く、娯楽映画として質が高かったです。まぁ古い映画ですから、ツッコみ所も多々ありますし、回りくどさ全開の侵略宇宙人は相変わらずのザル警備で笑っちゃうんですが、それを差し引いても本作は魅力的な映画だと思いました。
ちなみに本作では怪獣映画では珍しく防衛隊が出てきません。でもストーリーと怪獣バトルが盛りだくさんなので、鑑賞後までそれに気づきませんでした・・・。
【公式】「ゴジラ対メカゴジラ」予告 メカゴジラが初登場するゴジラシリーズの第14作目。
敵怪獣ながら、メカゴジラの造形のカッコよさは単なる偽物キャラとは一線を画するもので、劇中でもその魅力がいかんなく発揮されていました。
また沖縄の伝説の獣シーサーをモチーフにしたキングシーサーは味方怪獣ならではの愛嬌あるデザインで子供達にもすんなり受け入れられたのではないでしょうか?
本作の特撮は怪獣バトルに比重が置かれているためにミニチュアの出番が少ないのが残念な点ではあるものの、光線やミサイルで派手に攻撃を加えるメカゴジラとのバトル描写には迫力があって、その残念な点を補って余りありました。
メカゴジラが2体の怪獣に囲まれても体はゴジラ、首はキングシーサーに向けてそれぞれを攻撃するシーンは特にすごかったです。
また、怪獣バトル以外の特撮ではダメージを受けたブラックホール第三惑星人が正体を露わにするシーンが非常に不気味で個人的には好きです。
草野大悟さん扮するブラックホール第三惑星人の顔がだんだんに変化していくシーンが本当に下手なホラー映画よりもインパクトあって怖いんですよ~。このシーンはまじで必見です。
ゴジラ対メカゴジラ 東宝DVD名作セレクション | |
福田純,山浦弘靖 | |
東宝 |
ゴジラ対メカゴジラ | |
福田 純,山浦 弘靖 | |
メーカー情報なし |
上にも書きましたが、往年のゴジラシリーズから平田昭彦さん、小泉博さん、佐原健二さん、特撮作品の常連俳優である睦五郎さん、岸田森さんといった方々がキャスティングされており、特撮ファンにはそれだけで楽しい映画なのですが、特に岸田森さんの存在感は圧倒的でした。
岸田さんが演じる南原の前半の不気味な雰囲気と正体を明かしてからの雰囲気の違いにはさすが名優と唸ってしまいました。また睦五郎さんの紳士的で余裕ぶった悪役っぷりも堂に入っており見どころの一つだといえます。
バンダイ S.H.MonsterArts メカゴジラ(1974) | |
バンダイ(BANDAI) | |
バンダイ(BANDAI) |
メカゴジラはブラックホール第三惑星人の操る地球侵略用兵器として、「スペースチタニウム」を原料に、地球のゴジラを徹底的に分析し作られました。体内にミサイル工場を有し、単独で飛行する能力をもつなどブラックホール第三惑星人の高い技術が投入されています。また、光線やミサイルによる攻撃、バリアで攻撃を防ぐなどゴジラ、キングシーサーを苦しめました。
メカゴジラは後のシリーズにもデザインを改変されて登場していますが、やっぱりこのデザインが一番カッコイイですね~。
ということで今回はここまで。次回乞うご期待!
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沖縄の人たちの本土に対する複雑な感情って”本土”に住む人達(ワタクシもですが)にはなかなか理解できないものですよね。
それゆえこの映画が両者の和解で終わることは希望と願いが込められているのでしょうね。
ところで本作での不遇のアンギラスの傷がちゃんと癒えているようで安心しました。
「対メカゴジラ」はゴジラ生誕20周年という事で沖縄国際海洋博覧会のタイアップも兼ねて出演者の方々も豪華ですね。ブラックホール第3惑星人の皆さん、どう見ても宇宙人らしからぬ日本の悪の集団にしか見えない外観に私も違和感を覚えていたのですが、後に正体が猿の惑星である事が分かり、やっと宇宙人らしいイメージになってくれました(笑)。
女性陣の主役格はオスカル田島玲子さんですが、確かに出番は多いですけど目立った活躍が無いので、私はむしろ出番は少ない割に見せ場の多い博士のお嬢さんの方が印象的でした。
それから多くの人が時代錯誤と槍玉に挙げる沖縄の老人と孫娘のいでたちですが、あの一家は落ちぶれたとはいえ王族の末裔ですから王族の正装のつもりで着ているのではないですか?沖縄でも拓けた場所の住民なら現代人らしい服装の筈ですよ(^^)。
沖縄の老人は古い人なので、やたら日本の本土の人達を目の敵にし、ゴジラを悪の怪獣呼ばわり。これは前々から本土を守るゴジラに対して良からぬ感情を抱いていたところに偽ゴジラ騒ぎが起きたものだから、一挙に悪感情が噴き出したようですね。予知能力を持つ孫娘は何か違うものを感じていたようですが。
でも、最終的にはゴジラと本土の人達がキングシーサーと協力して沖縄を守ってくれた事から和解してくれたのが救いです。
「対メカゴジラ」でのアンギラスの痛め付けられ方は語り草になるぐらい痛ましいですね。
でも、ただ痛ましいだけなら救いが無いですが、彼は優しいからこそ強い。あの時は彼が偽ゴジラと戦ってくれたからこそ多くの人々が避難でき、傷つきながらも怪獣島のゴジラに伝えたからこそゴジラは日本の救援に向かう事ができたのだと思います。
深い傷を負わされたアンギラスですが、ゴジラ生誕25周年記念の年に某テレビ雑誌に掲載された記事によりますと傷はすっかり完治したとの事です。このまま何事も無く、ゴジラ達と平和に暮らして欲しいです。