ジェノサイド | |
高野 和明 | |
角川書店(角川グループパブリッシング) |
久しぶりの活字の読書しました。
おかげで読みはじめが大変でした。全然、頭に入ってこないんだもん・・・・。
それでもなんとか十数ページ進んでいくと、物語の面白さにどっぷりハマってしまいサクサク読み進めていました。
途中、専門用語が多いところもありましたが、まぁ~なんとか乗り切って2日半くらいで読了しました。
いやぁ活字のリハビリにはちとキビシイ文章でしたが、基本的にはわかりやすい文体だし、物語を盛り上げる演出を心得ている作者だったので久しぶりの活字を思いっきり楽しめました。
ある秘密の任務を帯びてアフリカに派遣された4人の傭兵と亡き父親から託された難病の新薬作りに奮闘する日本人大学院生、そして4人の傭兵を派遣した米国政府の動向を巧に織り交ぜながら最終的に一つにまとめる演出に心震わせて読みました。
ワタクシは米国政府側の主要人物(この時点では正確にはちがうケド)が"人間は大量虐殺(ジェノサイド)をする動物"と断ずる科学者に反証する場面が好きです。
この作品では現実に起こった様々な"ジェノサイド"が紹介されます。
さらに物語中でもリアルに描かれた架空"ジェノサイド"(といっても現実のものを元にしていますが)には読み進めるのを止めようと思うくらい残酷です。
これが同じ人間の所業なのか?自分で自分が嫌いになりそうなくらいです。
それでも物語は意外なほど爽やかに、希望を伴って終了します。
まぁ娯楽大作っぽいという方もいるでしょうが、ワタクシはその方が好きなのでいいです。
とにかく、これを読んで気になる人は一読してみてください。損はしないと思います。
でもなぁ"ミック"の描かれ方が酷いんだよなぁ~。これだけはなんとかして欲しかったですけどね。
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