ここ数日、10月なのに暑いかったですね~。フェーン現象とかいうのが原因らしいですね。もうせっかく涼しくなって秋を満喫しようと思っていたのに!
ところで読者の皆さんは今年の秋はどういう秋にするつもりでしょうか?食の秋、スポーツの秋、映画の秋といろいろありますが、ワタクシは読書の秋にしようと思っています。
まぁ先日も鈴木光司さんの小説を2作読んだ感想を記事にしましたが、それがきっかけとなって久しぶりに読書に意欲が湧いてきたんです。
で、お次に読んだのが貴志祐介さんの『黒い家』というホラー小説でした。またもやホラー小説なワケですが、どうやらワタクシ、ホラー小説が好きだってことが四十路になって初めて気付きました。
ということで今回の記事は『黒い家』の感想を書いていきたいと思います。
貴志祐介著『黒い家』
1997年6月27日に発行されたホラー小説で第4回日本ホラー小説大賞受賞作。日本を舞台に1996年4月8日から同年8月23日の間に起った保険金詐欺及び猟奇的殺人事件の裏にある恐怖を描いた作品です。1999年には映画、漫画になりました。
あらすじ
若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに…。(Amazon当該商品ページより引用)
感想
文庫版にして400ページ近くの長編大作なので読むのが遅いワタクシにとっては難儀したが、すごく面白く(怖く)読めました。ネタバレになりますが、本作には幽霊やクリーチャーのような存在は登場してきません。サイコパスというあくまで現実社会に存在するものが恐怖を巻き起こすことになるのですが、”すぐ隣にあるかもしれない恐怖”はフィクションながらリアリティがあって本当に怖かったです。
ただ、そのリアリティを発揮するために物語の序盤は保険会社における業務のディティール描写が長く続くので当初まどろっこしく感じました。人によってはそこで断念するかもとも思いました。しかし、そこをくぐりぬけたら怒涛の展開が待ち受けていました。
早く次のページをめくりたくてウズウズする作品には久しぶりに出会ったの嬉しかったですね。まぁ読みながら妙に粘度の高い汗もかいてましたがね・・・。
物語は一見、普通のミステリーのように謎を解きながら進んでいくので犯人探しがメインの内容でないながらも誰が主犯なのか?と思いながら読むのも楽しかったですね。
でもね犯人が分かってからがホラー小説としての本領を発揮します。主人公は刑事とか特殊技能を持つ探偵ではなくサラリーマンですからね~。いろんな意味で”力”を持ってないワケです。どうやって身に降りかかる危機を回避するのか?自分も考えながら読むのが結構面白かったです。
本作は著者の巧みな描写力・伏線に加え、構成にも無駄がなく非常に完成度が高いと思いました。読み始めは登場人物や固有名詞が多いかな?とも思うのですが、ちゃんと最後まで読めばそれがムダなく作中で動いていることがわかります。
それにしても90年代末期にサイコパスに着目する先見性だけでなく、その描写も不気味で心臓が飛び出す程怖かったです。ていうか保険金をせしめるために自らを傷つける人が現実にもけっこういるんだなぁって勉強にもなりました。
まちがいなく傑作なオススメのホラー小説です。ただし、舞台が1996年の日本ということで携帯電話&インターネットが普及する前だってことに留意して読んでいただく必要があることだけは強調しておきます。
原作の恐怖をどこまで表現できているのか?劇場版も機会があれば鑑賞したいところですね~。
ネタバレが命とりな作品だけあって感想にあんまり文字数をかけることができなかったのは悔しい限りですがすね~。
ということで今回はこれにて終了です。次回はスカパーの課題アニメ発表も兼ねた雑談記事にする予定です。よかったら次回も読んでくださりませ。
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まぁ先日も鈴木光司さんの小説を2作読んだ感想を記事にしましたが、それがきっかけとなって久しぶりに読書に意欲が湧いてきたんです。
で、お次に読んだのが貴志祐介さんの『黒い家』というホラー小説でした。またもやホラー小説なワケですが、どうやらワタクシ、ホラー小説が好きだってことが四十路になって初めて気付きました。
ということで今回の記事は『黒い家』の感想を書いていきたいと思います。
貴志祐介著『黒い家』
1997年6月27日に発行されたホラー小説で第4回日本ホラー小説大賞受賞作。日本を舞台に1996年4月8日から同年8月23日の間に起った保険金詐欺及び猟奇的殺人事件の裏にある恐怖を描いた作品です。1999年には映画、漫画になりました。
あらすじ
若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに…。(Amazon当該商品ページより引用)
感想
文庫版にして400ページ近くの長編大作なので読むのが遅いワタクシにとっては難儀したが、すごく面白く(怖く)読めました。ネタバレになりますが、本作には幽霊やクリーチャーのような存在は登場してきません。サイコパスというあくまで現実社会に存在するものが恐怖を巻き起こすことになるのですが、”すぐ隣にあるかもしれない恐怖”はフィクションながらリアリティがあって本当に怖かったです。
ただ、そのリアリティを発揮するために物語の序盤は保険会社における業務のディティール描写が長く続くので当初まどろっこしく感じました。人によってはそこで断念するかもとも思いました。しかし、そこをくぐりぬけたら怒涛の展開が待ち受けていました。
早く次のページをめくりたくてウズウズする作品には久しぶりに出会ったの嬉しかったですね。まぁ読みながら妙に粘度の高い汗もかいてましたがね・・・。
物語は一見、普通のミステリーのように謎を解きながら進んでいくので犯人探しがメインの内容でないながらも誰が主犯なのか?と思いながら読むのも楽しかったですね。
でもね犯人が分かってからがホラー小説としての本領を発揮します。主人公は刑事とか特殊技能を持つ探偵ではなくサラリーマンですからね~。いろんな意味で”力”を持ってないワケです。どうやって身に降りかかる危機を回避するのか?自分も考えながら読むのが結構面白かったです。
黒い家 (角川ホラー文庫) | |
貴志 祐介 | |
角川書店 |
本作は著者の巧みな描写力・伏線に加え、構成にも無駄がなく非常に完成度が高いと思いました。読み始めは登場人物や固有名詞が多いかな?とも思うのですが、ちゃんと最後まで読めばそれがムダなく作中で動いていることがわかります。
それにしても90年代末期にサイコパスに着目する先見性だけでなく、その描写も不気味で心臓が飛び出す程怖かったです。ていうか保険金をせしめるために自らを傷つける人が現実にもけっこういるんだなぁって勉強にもなりました。
まちがいなく傑作なオススメのホラー小説です。ただし、舞台が1996年の日本ということで携帯電話&インターネットが普及する前だってことに留意して読んでいただく必要があることだけは強調しておきます。
黒い家 [DVD] | |
内野聖陽,大竹しのぶ,西村雅彦 | |
KADOKAWA / 角川書店 |
原作の恐怖をどこまで表現できているのか?劇場版も機会があれば鑑賞したいところですね~。
ネタバレが命とりな作品だけあって感想にあんまり文字数をかけることができなかったのは悔しい限りですがすね~。
ということで今回はこれにて終了です。次回はスカパーの課題アニメ発表も兼ねた雑談記事にする予定です。よかったら次回も読んでくださりませ。
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