9月も半ばを迎え、ずいぶんと秋めいてきましたね。ようやくこれでクーラーの壊れた自室に長居できるというもんです。
さてさて、今回は久しぶりに読書感想でも書いていきたいと思います。今回、ワタクシが読んだ作品は鈴木光司著『エス』であります。
ワタクシ、今年の夏場にちょっとした怪談マイブームがきたもんで、ずっとyoutubeなどで怪談話を聞いていたんですが、それにも飽きてしまい、「なんぞ怖い話はないものか?」と思っていたところで思い出したのが『リング』でした。
『リング』といえば20年前くらいに一世を風靡したホラー小説で、映画やドラマにもなりましたね。世の中に恨みを持って死んだ少女・貞子の怨念が込められたビデオテープをめぐる恐怖の物語は日本人だけでなく世界中でもヒットして”『リング』の貞子”といえば今では誰でも知ってるキャラクターになってしまいました。
ワタクシは『リング』の小説版は読んでなかったのでそれを読んでみようと思っていたところ、近年『リング』の続編シリーズが開幕しているという情報を知りました。「だったら続編読みたい」となりまして今回の『エス』に辿り着きました。
『エス』鈴木光司著
2012年5月初版発売されたサスペンスホラー小説。『リング』 シリーズの1作品です。ちなみにこれまでの『リング』シリーズとは『リング』、『らせん』、『ループ』の三作品のことです。
あらすじ
映像制作会社に勤める安藤孝則は、ネット上に公開されたある動画の解析を依頼される。それは、中年男が自身の首つり自殺の模様を中継した、衝撃的ながらもどこか不可解な映像だった。孝則は真偽を確かめるため解析を始めるが、やがてその動画の中の男が、画面の中で少しずつ不気味に変化していることに気付く。同じころ、フィアンセで高校教師の丸山茜は、孝則の家で、何かに導かれるようにその動画を見てしまうのだった…!?(Amazon当該商品より引用)
感想
全体的な物語自体は面白かったです。ただホラーというよりSFっぽい話でした。怖い話を期待してだけに少し残念。まぁでも前作の『ループ』もSFだったんで特段驚きもしなかったんですがね。
主人公は『らせん』の主人公の息子という設定のため以前の作品に触れていればより楽しめる作品にもなっていますが、特に『リング』、『らせん』の内容についてはおさらいをしてくれている親切設計な作品であり、SFではあるもののある部分を除いては専門用語的な表現もなく、誰でも読める文章だとも思います。
そういう意味では人を選ばず薦められる作品ではないでょうか?
それにしてもワタクシは最終章の構成には不満が残りました。だって、ほぼある人物の一人語りなんですもん。大事なところは全部その人に語らせるのはさすがにちょっと笑いましたね。使えるページが少なくなってきたから一人語りで急いで物語を締めくくったという印象が拭えなかったです。まるでゲーム『ゼノギアス』のディスク2みたいでした。
それに最終的な危機も結構あさっり終わる印象。人によっては終盤のしめ方には大きな減点になりそうです。
それでも”自殺動画”というかつての”貞子の呪いのビデオ”を想起させるものの登場は物語に緊張感が生まれて楽しかったですね。緊張感を保ちつつ、少しずつに真実に辿り着いていく展開もすごく良かったですね。
だからこそ最終章が残念なんですよ~。まぁ『リング』の世界観に関わりがあるので仕方ないんですがね。ちなみに『ループ』を読めばその世界観がよくわかるようになってます。
カバーが貞子を想起させるものになっていますね。それだけで苦手は人もいそうですね~。それからスプラッタな表現もないのでそういう表現が苦手な人でも読める作品になっていると思いますが、ホラータッチが苦手とか殺人現場の表現だけでも苦手な人はダメな作品かもしれないですね。
『エス』の物語は一応完結しますが、なにやら新たな恐怖の始まりを予感させながら終わるのです。そして、シリーズの最新刊『タイド』がすでに発表されています。いやぁ面白くなってきました。ワタクシの心も『タイド』に移っております。『エス』は新たなる物語の序章という位置づけでこれまでの物語のおさらいの意味合いも強かったのかもしれませんね。
ワタクシ、小説版『リング』、『らせん』は読んでないのですよね~。この機会にちゃんと読んでおいてもいいかもなと思っています。それにしても”ビデオテープ”って2018年となっては時代を感じるアイテムですよね。今の若い人わかるんかな?
『リング』ですが、映画版、面白いのでオススメですよ。ワタクシは劇場で鑑賞しましたが、貞子がテレビから這い出てくるシーンは今でもよく覚えています。観た日の夜は電気をつけて寝たくらいの軽いトラウマになりました。
この映画の印象が強いもんだからシリーズを追うごとにSFになっていくのについていけない人もいたんじゃないか?と思ったりもしています。まぁワタクシはSF好きなんでいいのですが・・・。
映画『貞子vs伽椰子』予告編
そういえばこんな映画もありましたね~。まぁ観てないですケド。それに最近、貞子って恐怖キャラから”ギャグキャラ”に進化してますからね。
小説の”貞子の呪い”って本当はもっとスケールのデカくて恐ろしいところにあるんですが、「見たら死ぬ」というシンプルな恐怖に落とし込んだ方がホラーとしては成立しやすいんでしょうね。
だからこそワタクシはリングシリーズの新しい展開が気になるんですよね~。貞子の呪いは本当に終わったのか?それとも新たな恐怖が生み出されたのか?早く『タイド』読もうっと。
ということで今回はここまでです。次回は10月のスカパー課題アニメ映画作品発表をしようと思っています。乞う、ご期待。
ロボットアニメ作品の記事はコチラから⇒ロボットアニメ作品別リンク
アニメ作品(ロボット以外)の記事はコチラから⇒アニメ(ロボット以外)作品別リンク
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さてさて、今回は久しぶりに読書感想でも書いていきたいと思います。今回、ワタクシが読んだ作品は鈴木光司著『エス』であります。
ワタクシ、今年の夏場にちょっとした怪談マイブームがきたもんで、ずっとyoutubeなどで怪談話を聞いていたんですが、それにも飽きてしまい、「なんぞ怖い話はないものか?」と思っていたところで思い出したのが『リング』でした。
『リング』といえば20年前くらいに一世を風靡したホラー小説で、映画やドラマにもなりましたね。世の中に恨みを持って死んだ少女・貞子の怨念が込められたビデオテープをめぐる恐怖の物語は日本人だけでなく世界中でもヒットして”『リング』の貞子”といえば今では誰でも知ってるキャラクターになってしまいました。
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ワタクシは『リング』の小説版は読んでなかったのでそれを読んでみようと思っていたところ、近年『リング』の続編シリーズが開幕しているという情報を知りました。「だったら続編読みたい」となりまして今回の『エス』に辿り着きました。
『エス』鈴木光司著
2012年5月初版発売されたサスペンスホラー小説。『リング』 シリーズの1作品です。ちなみにこれまでの『リング』シリーズとは『リング』、『らせん』、『ループ』の三作品のことです。
あらすじ
映像制作会社に勤める安藤孝則は、ネット上に公開されたある動画の解析を依頼される。それは、中年男が自身の首つり自殺の模様を中継した、衝撃的ながらもどこか不可解な映像だった。孝則は真偽を確かめるため解析を始めるが、やがてその動画の中の男が、画面の中で少しずつ不気味に変化していることに気付く。同じころ、フィアンセで高校教師の丸山茜は、孝則の家で、何かに導かれるようにその動画を見てしまうのだった…!?(Amazon当該商品より引用)
感想
全体的な物語自体は面白かったです。ただホラーというよりSFっぽい話でした。怖い話を期待してだけに少し残念。まぁでも前作の『ループ』もSFだったんで特段驚きもしなかったんですがね。
主人公は『らせん』の主人公の息子という設定のため以前の作品に触れていればより楽しめる作品にもなっていますが、特に『リング』、『らせん』の内容についてはおさらいをしてくれている親切設計な作品であり、SFではあるもののある部分を除いては専門用語的な表現もなく、誰でも読める文章だとも思います。
そういう意味では人を選ばず薦められる作品ではないでょうか?
それにしてもワタクシは最終章の構成には不満が残りました。だって、ほぼある人物の一人語りなんですもん。大事なところは全部その人に語らせるのはさすがにちょっと笑いましたね。使えるページが少なくなってきたから一人語りで急いで物語を締めくくったという印象が拭えなかったです。まるでゲーム『ゼノギアス』のディスク2みたいでした。
それに最終的な危機も結構あさっり終わる印象。人によっては終盤のしめ方には大きな減点になりそうです。
それでも”自殺動画”というかつての”貞子の呪いのビデオ”を想起させるものの登場は物語に緊張感が生まれて楽しかったですね。緊張感を保ちつつ、少しずつに真実に辿り着いていく展開もすごく良かったですね。
だからこそ最終章が残念なんですよ~。まぁ『リング』の世界観に関わりがあるので仕方ないんですがね。ちなみに『ループ』を読めばその世界観がよくわかるようになってます。
エス (角川ホラー文庫) | |
鈴木 光司 | |
角川書店 |
カバーが貞子を想起させるものになっていますね。それだけで苦手は人もいそうですね~。それからスプラッタな表現もないのでそういう表現が苦手な人でも読める作品になっていると思いますが、ホラータッチが苦手とか殺人現場の表現だけでも苦手な人はダメな作品かもしれないですね。
タイド (角川ホラー文庫) | |
鈴木 光司 | |
KADOKAWA/角川書店 |
『エス』の物語は一応完結しますが、なにやら新たな恐怖の始まりを予感させながら終わるのです。そして、シリーズの最新刊『タイド』がすでに発表されています。いやぁ面白くなってきました。ワタクシの心も『タイド』に移っております。『エス』は新たなる物語の序章という位置づけでこれまでの物語のおさらいの意味合いも強かったのかもしれませんね。
リング (角川ホラー文庫) | |
鈴木 光司 | |
角川書店 |
らせん - (角川ホラー文庫) | |
鈴木 光司 | |
KADOKAWA |
ループ (角川ホラー文庫) | |
鈴木 光司 | |
KADOKAWA |
ワタクシ、小説版『リング』、『らせん』は読んでないのですよね~。この機会にちゃんと読んでおいてもいいかもなと思っています。それにしても”ビデオテープ”って2018年となっては時代を感じるアイテムですよね。今の若い人わかるんかな?
『リング』ですが、映画版、面白いのでオススメですよ。ワタクシは劇場で鑑賞しましたが、貞子がテレビから這い出てくるシーンは今でもよく覚えています。観た日の夜は電気をつけて寝たくらいの軽いトラウマになりました。
この映画の印象が強いもんだからシリーズを追うごとにSFになっていくのについていけない人もいたんじゃないか?と思ったりもしています。まぁワタクシはSF好きなんでいいのですが・・・。
映画『貞子vs伽椰子』予告編
そういえばこんな映画もありましたね~。まぁ観てないですケド。それに最近、貞子って恐怖キャラから”ギャグキャラ”に進化してますからね。
小説の”貞子の呪い”って本当はもっとスケールのデカくて恐ろしいところにあるんですが、「見たら死ぬ」というシンプルな恐怖に落とし込んだ方がホラーとしては成立しやすいんでしょうね。
だからこそワタクシはリングシリーズの新しい展開が気になるんですよね~。貞子の呪いは本当に終わったのか?それとも新たな恐怖が生み出されたのか?早く『タイド』読もうっと。
ということで今回はここまでです。次回は10月のスカパー課題アニメ映画作品発表をしようと思っています。乞う、ご期待。
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