今日みてきた映画は、香港の著名脚本家アイヴィ・ホーの初監督作品。邦題の「親密」と原題の「Claustrophobia」(閉所恐怖症)とは全く違う意味なので、どっちの意味で捉えればいいのか観る前は分らなかったが、本編をみて理解できた。
話は、現在から過去へさかのぼる形式で展開される。ストーリーは「車の中」で起こる視線と空気、少ない台詞で展開されるので、観る人の想像力が要求される。
要求された想像力の検証をするがごとく話題が過去に少しずつ逆戻りし、想像通りだったり裏切られたりすることで観ている人を引きこむ作りとなっている。
車の中の空間をうまく使い、主人公二人の表情や視線、言葉の間などの持つ意味が、広い空間でやりとりされるよりも意味深く聞こえるのと、その狭い空間の重い空気に耐えきれない人の心を映し出すことでうまく、Claustrophobia(閉所恐怖症)という原題につなげている。
一方、2人の主人公の心が恋愛感情として重なっているのかどうなのかを微妙に読み取らせようとしている部分では邦題の「親密」が意味を持っていると思う。
作品としては、恋愛を描くのではなくて、親密を描こうとしているが、全体的には、監督力が不足しているので伝わり切れていない部分があり、消化不良気味の作品になってしまっている。 「なんでもない日常」が「恋愛感情」にまで発展し、それが必ずしもハッピーなことではないんだねということが分る映画。
と、書きながらも、題材そのものがむずかしいとも思う。そう考えると初監督作品でよくこういう難しい題材に挑戦したものだと感心する。たしかにいまさら上司と部下のオフィス内での恋愛感情と別れを描いてもありふれているしね。見終わって色々考えると監督がやりたかったことが何となく分る。そういう作品なので、深く味わうつもりで観てください。
映画(スクリーニング)の終了後のティーチイン(質疑応答)では、主演のカリーナ・ラムとイーキン・チェンも監督のアイヴィ・ホーとともに登場。カリーナ・ラムの視線の演技はすごい。
話は、現在から過去へさかのぼる形式で展開される。ストーリーは「車の中」で起こる視線と空気、少ない台詞で展開されるので、観る人の想像力が要求される。
要求された想像力の検証をするがごとく話題が過去に少しずつ逆戻りし、想像通りだったり裏切られたりすることで観ている人を引きこむ作りとなっている。
車の中の空間をうまく使い、主人公二人の表情や視線、言葉の間などの持つ意味が、広い空間でやりとりされるよりも意味深く聞こえるのと、その狭い空間の重い空気に耐えきれない人の心を映し出すことでうまく、Claustrophobia(閉所恐怖症)という原題につなげている。
一方、2人の主人公の心が恋愛感情として重なっているのかどうなのかを微妙に読み取らせようとしている部分では邦題の「親密」が意味を持っていると思う。
作品としては、恋愛を描くのではなくて、親密を描こうとしているが、全体的には、監督力が不足しているので伝わり切れていない部分があり、消化不良気味の作品になってしまっている。 「なんでもない日常」が「恋愛感情」にまで発展し、それが必ずしもハッピーなことではないんだねということが分る映画。
と、書きながらも、題材そのものがむずかしいとも思う。そう考えると初監督作品でよくこういう難しい題材に挑戦したものだと感心する。たしかにいまさら上司と部下のオフィス内での恋愛感情と別れを描いてもありふれているしね。見終わって色々考えると監督がやりたかったことが何となく分る。そういう作品なので、深く味わうつもりで観てください。
映画(スクリーニング)の終了後のティーチイン(質疑応答)では、主演のカリーナ・ラムとイーキン・チェンも監督のアイヴィ・ホーとともに登場。カリーナ・ラムの視線の演技はすごい。