我が郷は足日木の垂水のほとり

文化芸術から政治経済まで、貧しくなった日本人の紐帯を再構築したいものです

テロをわざと防がなかった大統領

2010年01月02日 | 記事紹介

★阿修羅♪  

http://www.asyura.com/sora/war8/msg/724.html

2002年1月24日配信

  記事の紹介(抄出)です。

田中宇の国際ニュース解説 2002年1月24日 http://tanakanews.com/
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★テロをわざと防がなかった大統領
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 アメリカの首都ワシントンの郊外にフォールズチャーチ(Falls Church, Va)
という町がある。ここは、ワシントンの連邦政府やその参加の組織に勤めてい
る人が多い閑静な住宅街で、昨年9月11日のテロ事件の後、ほとんどの家の
ベランダや庭に、愛国心の象徴である国旗が掲げられるようになった。

 そんな愛国的な雰囲気のフォールズチャーチには、アメリカを愛していない
と思われる人々も住んでいた。この町には、911のテロ事件の容疑者のうち
4人が以前に住んでいたと思われるアパートがある。リーズバーク・パイク通
り5913番地(5913 Leesburg Pike)という住所である。

 ハイジャック事件の容疑者たちがこの住所に住んでいたことは、事件6日後
の昨年9月17日にFBIが金融機関など各方面に送った捜査協力要請文に添
付された容疑者リスト(22人分)に出ている。
http://www.fdic.gov/news/news/financial/2001/fil0179a.html
http://www.fsa.gov.uk/pubs/other/FBI_Cover.pdf

 ところがどうもおかしいのは、FBIがその3日前の9月14日にマスコミ
に発表した容疑者リスト(19人分)には、この住所が出ていないことである。
http://www.fbi.gov/pressrel/pressrel01/091401hj.htm

 リストに出てくるハニ・ハンジュルという人物などは、9月17日付けの発
表では「バージニア州フォールズチャーチ市リーズバーク・パイク通り5913番
地」に住んでいたことになっているが、9月14日付けの発表では「アリゾナ
州フェニックスか、またはカリフォルニア州サンディエゴ」に住んでいたこと
になっている。

 以前の記事「テロリストの肖像」でも指摘したが、FBIは911の事件捜
査に関して、非常に雑な発表しかしていない。誰が911事件を起こしたか調
べ上げることは、アメリカにとって最も重要なことであるはずなのに、である。
http://tanakanews.com/c0107WTC.htm

▼FBIの捜査に圧力がかけられた

 この疑問を解くカギとなりそうな報道が昨年11月6日に行われていた。イ
ギリスBBCテレビの「ニュースナイト」という番組で、この日のテーマは
「FBIの捜査には圧力がかけられていたのか?」というものだった。番組の
スクリプトをネット上で見ることができる。
http://news.bbc.co.uk/hi/english/events/newsnight/newsid_1645000/1645527.stm

 それによると、4人のハイジャック容疑者が住んでいたリーズバーク・パイ
ク通り5913番地のすぐ近く、同じ通りの5613番地に「世界イスラム青
年会議」(WAMY http://www.wamyusa.org/ )の事務所があった。WAMY
はサウジアラビアの首都リヤドに本部を置くイスラム教徒の若者のための国際
的な親睦団体で、若者向けの文化活動や慈善事業を世界的な規模で行っている。
そしてWAMYのトップをつとめていたのは、オサマ・ビンラディンの弟であ
るアブドラ・ビンラディンという人で、アブドラと別のもう一人の弟
(オマル・ビンラディン)も、その近くに住んでいた。

(アブドラは1994年にハーバード大学の法学大学院を卒業した。9月11
日の直後まで、ビンラディン一族の一部はハーバード大学の近くの高級コンド
ミニアムに住んでおり、一族はハーバードにおけるイスラム法とイスラム建築
の研究のために200万ドルを寄付していた。911の後、ハーバード大学が
ある地元のケンブリッジ市は大学に対し、ビンラディン一族からもらった寄付
をそっくりそのまま911の被害者のために寄付せよと要求したが、大学側は
断った)
http://news.bbc.co.uk/hi/english/education/newsid_1564000/1564428.stm
http://www.dadi.org/harvard.htm

 BBCによると、FBIは911事件が起きるずっと前の1996年ごろか
ら、WAMYがテロリストを支援している可能性があるとして、WAMYとア
ブドラ・ビンラディンについて調べを進めていた。ところが捜査の結果が出る
前に、アメリカ政府の上層部からFBIに対して横槍が入り、捜査は途中で打
ち切られてしまった。

 その後も911事件の発生を経て現在にいたるまで、このことに関する捜査
は再開されていない。WAMYに対しては、すでにパキスタン政府では911
の後に活動が禁止されているし、インドの当局はWAMYがカシミールの爆弾
テロ事件に関与したイスラム組織に対して資金提供したと指摘している。フィ
リピンの軍も、WAMYがイスラム反政府勢力に資金援助していると非難して
いる。いずれもテロ戦争の「現場」の国々である。

 ところがアメリカの当局は、WAMYの資産を凍結する措置をとっていない。
米当局は、少しでもテロに関与していると思われる他のイスラム組織に対して
は、可能性が薄い団体に対しても容赦なく資産凍結をしている。
http://tanakanews.com/b1224somalia.htm

 BBCが米当局に対し、なぜWAMYに対して何の措置もとらないのか尋ね
たところ、その返事は「彼らは慈善事業の団体だから」ということだった。

▼ブッシュ一族とビンラディン一族

 なぜFBIがWAMYに対する捜査を打ち切らされ、アメリカだけがWAMY
の活動を制限しないだろうか。その理由についてBBCの番組は、ブッシュ
大統領とその父親(元大統領)が、WAMYを運営するビンラディン一族とビ
ジネス上で密接なつながりがあるためではないか、と指摘している。

 ビンラディン一族とブッシュ一族とのつながりとして指摘されているものに
「カーライル」がある。カーライルはワシントンDCに本社を置く、アメリカ
の軍事産業に投資することを主な事業とする金融会社で、1987年に設立さ
れた比較的新しい企業であるにもかかわらず、すでに軍事産業を統括する企業
としてアメリカで最大級のものになっている。
http://www.thecarlylegroup.com/profile.htm

 カーライルの会長はブッシュ政権の国防長官だったフランク・カールーチで
あるほか、上級相談役には同政権の国務長官だったジェームス・ベーカーが就
いている。ブッシュ元大統領自身はアジア向け投資の担当相談役をしているほ
か、レーガン政権からはワインバーガー国防長官、そしてイギリスからはメー
ジャー元首相が同社の上層部に名を連ねている。
http://www.billtotten.com/japanese/ow1/00460.html

 ビンラディン一族は、カーライルのファンドに投資している顧客である。判
明している投資額は200万ドル(2億円強)と、世界最大級の金持ち一族に
してはかなり小さい額だが、昨年9月下旬、この問題を批判したウォールスト
リート・ジャーナルの記事は、把握されていない部分でもっと大きな額を投資
しているはずだとみている。
http://www.peacenowar.net/Sep%2027%2001--WSJ.htm

 ウォールストリート・ジャーナルはブッシュ、レーガンらを輩出した米共和
党寄りの右派系新聞である。そこが「共和党重鎮たちの会社がビンラディン家
を国防産業への投資で儲けさせている」という批判記事を出したということは、
共和党内でもこの問題への批判がかなり出たのだろう。ブッシュ大統領は「テ
ロリストを支援する者は、テロリストと同罪だ」と言っているが、実はブッシ
ュ一族自身がテロ支援者だったのではないか、という疑惑である。

 そのためか、ビンラディン家は昨年10月、カーライルに投資していた200万
ドルを引きあげると発表している。だが、200万ドルが氷山の一角にすぎな
いのであれば、これは世論を静めるための表向きの動きにすぎない。

 ビンラディン一族は、サウジアラビア最大の建設会社「サウジ・ビンラディ
ングループ」などの企業群を持つ大資産家で、サウジ王室とも密接な関係にあ
る。911テロ事件の「黒幕」とされるオサマ・ビンラディンはこの一族の人
間だが、ビンラディン家は1994年にオサマを一族から追放したと発表して
いる。

 しかし、オサマとは違って「良い息子」の一人として扱われてきた弟のアブ
ドラ・ビンラディンがテロ関連組織と疑われているWAMYのトップをつとめ、
WAMYのアメリカ事務所のすぐ近くに住んでいたサウジアラビア人の若者た
ちが911のテロ実行犯の中に入っている。BBCの番組や、その後報じられ
たイギリスのガーディアンの記事などは、オサマ以外のビンラディン一族やサ
ウジ王室のメンバーが国際テロ組織を支援している可能性が高いことを指摘し
ている。
http://www.guardian.co.uk/Archive/Article/0,4273,4293682,00.html

 このガーディアンの記事によると、パキスタンの核兵器もサウジアラビアか
らの支援を受けて作られた可能性があるが、FBIはそれらの捜査を上からの
命令で打ち切らされている。BBCは、1996年に打ち切られたアブドラ・
ビンラディンに対する捜査に関してFBIが作った機密文書を入手し、それを
もとにニュースナイトの暴露番組を作っている。FBIの中には、政治的な理
由で捜査が打ち切られたことに対して怒っている人々がおり、それがBBCに
情報を提供したと思われる。

 アメリカのマスコミには911後、政治的な圧力がかかっているので情報提
供しても報道してもらえないため、イギリスのBBCに情報が持ち込まれたの
だろう。この問題でBBCにコメントし、ガーディアンの記事を書いたイギリ
スのジャーナリスト、グレゴリー・パラスト( http://www.gregpalast.com/
は、30年前には調査報道などで高く評価されていたアメリカのマスコミが、
今では政府や大企業に嫌われることが全く書けなくなってしまった、とインタ
ビューの中で嘆いている。
http://www.guerrillanews.com/counter_intelligence/235.html

▼抗議して辞めたFBI幹部、無念の死

 パラストのような調査報道ジャーナリストたちに対して、911以降のアメ
リカでは「陰謀論者」というレッテルが貼られがちである。しかし、ネット上
の記事をいろいろ調べていくと「サウジアラビア系の国際テロに対するFBI
の捜査を、ブッシュ政権の最上層部が止めていた」ということは、ほぼ事実で
あるように思える。

 昨年11月にフランスのジャーナリスト2人が書いた本「ビンラディン:禁
じられた真実」(Ben Laden: La Verite Interdite)によると、ブッシュ政権
は911まで、トルクメニスタンからアフガニスタンを通ってパキスタンに抜
ける天然ガスパイプラインを建設することなどを目的として、タリバンと交渉
してアフガニスタンに連立政権を作らせようとしていた。

 そのため、アメリカがタリバンと交渉している間は、FBIがオサマ・ビン
ラディンやアルカイダに対する捜査を進めないようにさせていた。FBIのテ
ロ捜査の最高責任者だったジョン・オニールは、この措置に抗議して、昨年7
月に責任者の座を自ら降りた。

 2000年10月にイエメンで起きた米軍の駆逐艦に対するテロ事件を捜査
するため、オニールらFBI捜査官がイエメンに行って調べていたところ、
2001年7月に米国務省から「イエメンとの友好関係にひびが入るのでもう
イエメンに来るな」と命じられた。オニールはその2カ月後、9月11日に死
亡した。FBIのテロ捜査事務所がニューヨークの世界貿易センタービルにあ
ったからだった。
http://ist-socrates.berkeley.edu/~pdscott/qf2.html
http://www.lemonde.fr/article/0,5987,3230--243578-,00.html

 また、マイク・ルパートというアメリカのジャーナリストが各種の報道記事
を調べたところによると、2001年6月にはドイツの情報機関BNDが911
のテロを察知して米当局に通告し、9月の事件発生直前には、イランとロシア
の情報機関などが米当局に対して警告を発している。ケイマン諸島では、ラジ
オ局のリスナー参加型の生番組に911の発生を警告する電話がかかってきて
放送されたりした。これらの警告を、アメリカの最上層部はすべて無視したの
だった。
http://www.copvcia.com/stories/nov_2001/lucy.html


この記事はウェブサイトにも載せました。
http://tanakanews.com/c0124wtc.htm

  記事の紹介(抄出)終わりです。

 

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