猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

続 ひらかな盛衰記 あらすじ

2013年10月29日 18時25分23秒 | 調査・研究・紀行

ひらかな盛衰記:頼朝に追討される木曾義仲とその一族や、源氏の譜代である梶原家一族のお話

つづき

大津宿屋

鎌田隼人と山吹御前・駒若・お筆は、落武者狩りから逃れる為、巡礼姿となって木曾へと向かう。
その道すがら、大津の清水屋に泊まります。隣合わせた船頭一家にも駒若と同年代の子供が
いました。旅に疲れて、大人は寝入ってしまいますが、子供同士は目を醒まして、遊びはじめて
しまいます。そんな所に、追っ手の番場の忠太が踏み込んで来ます。

笹引き

山吹御前達は、急いで逃げ出しますが、多勢に無勢。追い詰められて鎌田は討ち死に、若君
も取り上げられて、首を切り落されてしまいます。しかし、斬り殺された子供の死骸を良く見て
みると、駒若の着物ではありません。同宿の子供と取り違えたことに気が付くのでした。
しかし、余りのショックで、山吹御前は息絶えてしまいます。一人になっていまったお筆は、
死骸を葬ることもできず、辺りの笹を切り集めて、死骸を乗せ曳くのでした。お筆は、駒若を救出
するために、妹千鳥を頼ろうと考えます。

松右衛門内

船頭権四郎と娘は、取り違えた子供を、仕方無く連れ帰りました。そこが、婿松右衛門の家
です。きっと、取り違えた相手方が尋ねてくるだろうと、過ごしていると、お筆が、死んだ槌松
の笈摺を手がかりに尋ねて来ます。槌松が死んだことを聞いた権四郎は、駒若を殺そうと
しますが、婿の松右衛門が現れ、実は、この子は、主君義仲の遺児であり、自分は、樋口
次郎兼光であると、名乗るのでした。真相を知った権四郎は、槌松の菩提を弔うのでした。

逆櫓

松右衛門は、梶原から、逆櫓という操船法を伝授するように頼まれていましたが、これは、
松右衛門を四天王樋口と知っての計略でした。しかし、それを見破った樋口は、相手方の
船頭を叩き殺します。その頃、権四郎は、槌松は、松右衛門の本当の子供では無いと
訴え出ていたのでした。駒若を逃がすための機転でした。やがて、樋口は軍勢に取り囲まれ
ますが、若君の無事が分かると、大人しく畠山重忠の縄につくのでした。
畠山は、槌松を駒若と知っていましたが、見逃したのです。

辻法印

お筆が、妹千鳥の居所を占ってもらうために立ち寄った占い師は、辻法印という山伏であった。
お筆は、法印のデタラメな占いを聞いて、神崎(尼ヶ崎)の廓に向かう。
  一方、勘当された梶原源太は、この辻法印の元で、再起のチャンスを窺っていたのだった。
義経一の谷出陣の情報を得た源太は、出陣の準備をしたいが、鎧兜は、神崎の傾城、梅が枝
(千鳥)に預けてある。それを取りに行くのに、紙子の風体では、上がれないと、金の工面に
一計を案じます。源太は、尼ヶ崎を回って、武蔵坊弁慶が兵糧を集めにくるので、辻法印の所に
もってくるように、言ってまわるのでした。しかし、本物の弁慶が来る訳がありません。無理矢理、
辻法印を俄弁慶に仕立てます。集まった百姓達は、怪しみますが、なんとか誤魔化して、切り抜けます。

神崎揚屋

源太と一緒に梶原の家を追われた千鳥は、神崎の傾城梅が枝となっていました。妹のお筆が、
尋ねて来て、久しぶりの対面となり、これまでの事の子細を互いに語り合い、敵討ちの話になります。
その後、今度は準備を調えた源太がやって来て、一ノ谷に出陣するから、鎧兜を受け取りに来た。
と告げますが、鎧兜は最初から身の代三百両に売っていたのでした。
それを聞いた源太は、切腹しようとしますが、千鳥は、三百両ぐらい直ぐになんとかなると言って、
ひとまず、源太を帰すのでした。千鳥には身請けの話が来ていたので、その客を殺して、三百両
奪おうと思い詰めるのでした。手水鉢を無間の鐘になぞらえて、つきかけますが、その時、
三百両が、二階からばらばらと降って来るのでした。
身請けをしようとしていたのは、源太の母、延寿だったのでした。

奥座敷


産衣(うぶぎぬ)の鎧を取り戻した千鳥が戻ると、やがて、源太も戻ってきました。直ぐに出陣
という所に、敵討ちをしようと妹お筆がやってきて、梶原源太の父親平三が、親の敵だと
告げるのでした。おろおろする千鳥をよそに、お筆が源太に斬り掛かります。出陣の時刻が迫ります。
その時、鏃の無い矢が飛んできて、お筆と千鳥に当たります。射たのは、源太の母延寿でした。
延寿が、切々と事の次第を語り聞かせ、お筆を慰撫するのでした。そうして、源太は、宇治川
での汚名をそそぐため、一ノ谷へと出陣して行くのでした。

生田の森

梶原源太景季は、生田の森で、平家方の菊池の陣を撃破して、父の勘当を許されのでした。

大切り

一ノ谷で勝利した義経の御前には、義仲の四天王、樋口の次郎、お染千鳥姉妹、船頭権四郎
に抱かれた駒若らが出頭しています。義経は、樋口の忠臣の心に感心して、助命し、自らの
子供を犠牲にして、主君の子供を助けた権四郎も許されます。
この裁定に異を唱えたのは、梶原平三景時でした。平三は、射手明神でのことを根に持って
いたのです。頼朝の判断も聞かずに、大将顔に勝手な裁定するなと、詰め寄ります。
源太は父を押さえますが、次男平次が義経に飛び掛かります。すかさず、樋口が飛んで出て
平次を投げ飛ばし、番場の忠太を押さえ付けると、姉妹に親の敵を討たせます。さらに、
樋口は、平次の首を落とすと、自害して果てるのでした。

潔い忠義の最期に感激し、義経一行は凱陣するのでした。

おわり

ついでにとは言え、
下手な粗筋を書きました。
古浄瑠璃に比べると新しい浄瑠璃なので、
大変、複雑です。


秩父 萩平歌舞伎 正和会「ひらかな盛衰記」 

2013年10月28日 20時49分10秒 | 調査・研究・紀行

 台風27号28号が、日本列島をかすって行きました。28号は鉄人の様に凄い低気圧でした。
本当に来なくて良かったです。さて、10月27日(日)は一転して、終日秋晴れでした。そんな
秋の一日を、萩平歌舞伎舞台で過ごしてきました。

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津軽三味線はカッコイイですね。          長唄「羽根の禿」は可愛いかったです。

 さて、秩父歌舞伎正和会の演目は「ひらかな盛衰記」でした。この浄瑠璃は、度々目にしますが、
結構、話が込み入っていて、全体を把握するのがなかなか大変です。自分の為に、読み直して
見ました。もう、ご存知の方は、飛ばして下さい。

「逆櫓松矢箙梅(さかろのまつえびらのうめ)ひらかな盛衰記」元文四年(1739年)大阪竹本座初演

射手明神

木曽義仲討伐の為に兵を進めていた源義経が、射手(いとど)明神に参詣した折、梶原平三が、
しゃしゃり出て、朝日将軍木曽義仲をなぞらえた日の丸を射貫くと広言するが、射損じて、
義経の白旗を射てしまう。自害しようとする梶原平三であったが、佐々木四郎高綱がとりなしを
して難を逃れる。それから、義経軍は、宇治川へと向かう。

義仲館

木曽義仲の館には、正室山吹御前と長男駒若、女中お筆らが居る。そこへ、義仲が帰還して
来るが、朝廷にも相手にされないと、味方の劣勢を告げる。さらに、側室の巴御前が、帰還し、
宇治川での敗走を報告する。観念した義仲は、討ち死にをするために、巴御前諸共に、再び
出陣して行く。

巴奮戦

側室巴御前は、男勝りの武勇者であるが、義仲の子を身ごもっている。巴御前は、敵方の
秩父重忠に尻餅をつかせる等の奮戦をみせる。混戦の中で、義仲を討ったとの勝ち名乗り
を聞いた巴御前は、驚いて落馬し、生け捕りにされる。義経の前に引き出された巴御前は、
やがて届けられた義仲の首と対面する。そこで、義経が、源氏の面汚しと怒って、義仲の
生首を打ちたたくので、たまりかねた巴御前は、義仲が謀反人の汚名を着て、三種の神器を
平家から取り戻そうと自ら仕組んだのだと告白する。義経は、早合点を侘びて、巴御前の縄
を解く。和田義盛が、巴御前を預かることになり、その後、巴御前が生んだ子は、後の
朝比奈三郎義秀となる。

楊枝屋

正室山吹御前と駒若は、女中のお筆に守られて、お筆の父の所に落ちる。お筆の父(鎌田隼人清次:かまだはいときよつぐ)
は、元々、源氏の武士であったが、今は、しがない楊枝けずりである。
 しかし、直ぐに、梶原の郎等である番場の忠太に、嗅ぎつけられてしまい、取り囲まれてしまう。
そこで、隼人は、一芝居打って、若君の代わりに小猿を抱かせると、さらに取り手を家の中
に閉じ込めて、一行と共に出奔する。

梶原館

梶原平三景時の館では、嫡子源太景季(かげすえ)の誕生日祝いの飾りに忙しい。その腰元
の中で、千鳥というのは、お筆の妹、隼人の娘であった。千鳥は源太と恋仲であったが、弟の
梶原平次景高が、横恋慕をする。平次は、仮病を使って出陣もせずに、千鳥を手籠めにしようと
していたのだった。平次が千鳥に言い寄っていると、突然、横須賀軍内が走り込んで来て、
千鳥は難を逃れる。軍内は、梶原平三の文を持って、源太がおっつけ戻ることを知らせに来
たのだが、その内容は、宇治川の先陣で、源太が、佐々木高綱に後れを取って、都の笑いもの
となったから、鎌倉で切腹させろと言うものであった。

※ようやく、今回の舞台の場面に辿りつきました。

先陣問答

父平三の命令で、梶原源太景季が帰国してきます。何故早く帰国したのか、母は不思議がり、文を読んで驚きますが、弟平次は、軍内から事の次第を聞いたので、宇治川での合戦
での手柄話をしろと迫ります。

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源太は合戦の様子を話ますが、平次は横槍を入れて邪魔をします。健気にも千鳥が、源太の
肩をもって、そんなはずは無いと、食い下がります。しかし、平次は、まるで見たかの様に、
佐々木の計略にはまって、先陣争いに負け、大恥掻いただろうと詰め寄ります。図に乗った
平次は、母宛の文を奪い取ろうとしますが、母の叱責を受けます。平次は、父の文を代読し、
源太に切腹を迫るつもりだったのです。文を読めなかった平次は、刀を抜いて、兄源太の首
を討とうとしますが、逆に、源太に引き据えられて、お尻ぺんぺんされるのでした。

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※平次役の三代目関竹寿郎さんは、憎たらしい平次の役を見事にこなします。我等が師匠の
猪野さん(十二代目坂東彦五郎)は千鳥の役で、綺麗でした。

源太勘当

人払いをした源太は、母延寿に、父が射手神社でしくじり、佐々木高綱に助けられた事の次
第と、その恩返しの為、宇治川の先陣を、佐々木に譲ったのだと、語るのでした。
暇乞いをする源太を、母は、様々諭し、夫からの文を散々に引きちぎるのでした。

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しかし、検使役の陣内に切腹を迫られて、母は、源太の「阿房払い」を決意します。

※軍内役の鈴木清一さんは、おどけ役が得意な方ですね。「阿房払い」にしろと言われた時、
自分が「阿房払い」になるかと思って、「JJJ」と飛び上がって、大受けでした。

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大小を取り上げられ、ぼろを着せられた源太に、驚いた千鳥が取り付きますが、母は許しません。母が、千鳥を連れて奥に入ると、再び、平次が襲いかかりますが、やはり兄には、敵いません。ほうほうの体で、平次は逃げ出しますが、陣内の首は刎ねてしまいます。
 母は、それとなく、飾っていた鎧を源太にもたせ、手柄を上げて汚名を晴らせと、千鳥共々
送り出すのでした。

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今回のお芝居はここまでですが、
これでまでで、やっと二段目の切りです。
さすがに、疲れたので、ここで、一休みしましょう。

お疲れ様でした。

「ひらかな盛衰記」は、

続く


猿八座 11月公演 信太妻

2013年10月22日 08時45分09秒 | お知らせ

村上市の塩谷で、公演をさせていただいたばかりですが、11月10日(日)には、同じく村上市の
瀬波にある太平山善福寺にお邪魔します。演目は、「信太妻」です。お時間がありましたら、どうぞお越し下さい。
善福寺の詳細は、http://www.sake3.com/contents3726.html

また、猿八座では、座員を募集しております。ご興味がある方は、是非ご連絡下さい。

座長西橋:080-2012-9115

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塩谷山円福寺 第2回 古典芸能を楽しむ会

2013年10月21日 20時51分37秒 | 公演記録

昨年に引き続き、第2回目の塩谷山円福寺での古典芸能を楽しむ会が開催されました。
終日の雨天にもかかわらず、約150名の皆様においでいただき、大変盛況でした。
企画担当の田村さん(猿八座では八汐さん)に大変お世話になりました。有り難うございました。
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司会に立つ、田村八汐さん。

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国文研の武井先生にご講義いただきました。

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山椒太夫三段組みの初公演でした。小八の活躍の場面で、惜しみない拍手の嵐となりました。
塩谷の方々はお客様の鑑ですね。ありがとうございました。







菅生歌舞伎 秋公演 爆笑の内に無事終了

2013年10月13日 22時30分52秒 | 菅生歌舞伎

 終日秋空の下での、本当の芝居にお付き合い戴き、誠にありがとうございまいした。難しい
歌舞伎を観た後での、水戸黄門漫遊記に、みんなほっとしますね。元々が青年団のお芝居ですから
もっとも管生らしい一面です。

 さて、今年の下座チームには、新人が1名加わりました。石橋迪子さんです。

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菅生歌舞伎下座チーム:手前から、石橋、中田、渡部、高崎

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本番前の寿曾我対面チーム :余裕綽々      太十:光秀に観客の視線集中

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 今年も、お客様方の反応が凄かったですね。沢山のおひねり、有り難う御座いました。

菅生歌舞伎に関する詳細は、以下をご参照下さい。

http://www2.tbb.t-com.ne.jp/sugao-ichiza/



いよいよ明日 管生一座 秋公演

2013年10月12日 21時01分53秒 | 菅生歌舞伎

真夏日のリハーサルでした。いつもなら、寒さに震えての稽古が必ずあるのですが、今年は、
ヤブ蚊に追われての稽古でした。

 
  さて、いよいよ、管生歌舞伎も明日に迫りました。各新聞にも大々的に報じられています。
お近くの方は、是非ご覧下さい。午後一時からです。詳しくは、

http://blog.goo.ne.jp/wata8tayu/d/20130917

をご覧下さい。

今年の見所は、管生の太夫、鯉川鰻太夫(野口怜)のデビュー戦です。太棹三味線は中田惹八が勤めます。
また、初菊役の森田速人も初役です。口の部分を付け加える等、充実した十段目になっています。

幸い良い天気になりそうです。秋の佳き日を、芝居でお楽しみ下さい。

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山椒太夫 三段組み 公開稽古

2013年10月09日 10時48分31秒 | 猿八座

とうとう、完全な支度までには、行きませんでした。前夜も道具や書き割りの作成。姥竹の髪の毛
等、遅くまでがんばりましたが。できた所でなんとか公開に漕ぎ着けました。

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公開稽古では、近所のお祭りを切り上げて、沢山の方々に駆けつけていただき、有り難う御座いました。
決め所での温かい拍手が、なによりも嬉しいことでした。

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初段の後半。直井の浦(直江津)で、安寿厨子王姉弟と、母親、姥竹は、別々の舟に乗せられ、

別れ別れに売り飛ばされてしまいます。舟も出来上がったばかりのほやほやです。

初演は、既にお知らせしましたように、10月20日(日)塩谷山円福寺です。詳しくは、以下をご覧下さい。

http://blog.goo.ne.jp/wata8tayu/d/20130827





東京唯一の農村歌舞伎 菅生一座 舞台完成

2013年10月01日 10時06分34秒 | 菅生歌舞伎

既にご案内しましたが、今年の菅生歌舞伎は、組み立て舞台ではありません。管生村の奥地
菅生高校の入り口近くにある「野口邸」をお借りして、舞台を組みました。お客様は、庭の芝の
上でご覧いただくので、本当の芝居です。あと二週間程の稽古は、夜の8時頃から、野外ステージ
で行われます。お近くの方は、どうぞご覧下さい。本番は、10月13日(日)ですが、前日の土曜日
も、当日と同じスケジュールでリハーサルをしています。こちらもどうぞご覧下さい。又、雨天の
場合は、翌14日に延期します。多少の雨なら決行ですが、これまでの例では、台風等の場合は
中止になることもあります。

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絵本大功記十段目尼ヶ崎閑居の場の稽古が、夜のしじまに響き渡り、光秀の出等は、ぞっとするぐらいです。