猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

親鸞記 公開稽古

2019年05月26日 22時33分41秒 | 公演記録
いよいよ三条別院での「親鸞記」初演が近づいて参りました。新作の仕込みが大変なのは、頭(かしら)から衣装から、書き割り、小道具となにもかも、ひとつひとつ手作りだからですが、これらはほとんど西橋八郎兵衛師匠の作品です。その中でも、たいていひとつや二つは私も、参加して作ります。今回は24人の山伏の兜巾。本当に24個作りました。発砲スチロールですけど。あとはだいたい「字」は私が書きます。今回は、親鸞が指で岩に書き付けるという「帰命尽十方無碍光如来」を書きました。
今週は、本番前の公開稽古。仕上げの稽古でしたが、なんとか、停まらないで通せたようでした。本番は、来週6月2日です。「親鸞記」の公演は13:30開演の予定です。一般の参拝者は無料で観覧できますが、立ち見のみですので悪しからず。


笠間郡稲田での布教を憎んだ山伏達24人が、親鸞聖人を殺害しようといろいろ企てますが、うまく行きません。とうとう草庵に押しかけて殺そうと、詰めよりますが・・・。



この岩は、小田原市国府津の真楽寺の帰命堂の下に埋められているということです。




6月猿八座 新作「親鸞記」 

2019年05月06日 19時35分03秒 | お知らせ
この私のブログのうち、「忘れ去られた物語たち」というページには、説経や古浄瑠璃の現代語訳を収録してあります。その中から、「親鸞記」を探し出してこられたのは、真宗大谷派太田山浄専寺の堀川秀道氏でした。新潟三条教区の親鸞聖人の750回御遠忌法要で、「親鸞記」をやってほしいとの打診があったのは、もう1年以上も前のことですが、あっという間にその本番がせまってきました。どうやら、この連休中に数々の小道具・大道具も完成したようです。「親鸞記」は古浄瑠璃の中でも古い1630年の作品で古活字本です。当時はかなりの人気作品で、本願寺から何回も上演禁止の訴えがなされて、その度に題名を変えて再演されるなどした記録があります。しかし、そのブーム以降は、ひょっとすると、これが約400年ぶりの再演かもしれません。

初演の作品になりますので、猿八座では、公開稽古を行います。

「親鸞記」公開稽古 5月26日(日)午後1時半より  猿八座稽古場(東光寺心萃房)にて

お近くの方は是非、おいでください。観覧無料・飲食自由です。

本番は、

 6月2日(日)10時から三条別院で行われる「親鸞聖人七百五十回御遠忌」法要の一環として行われます。
観客席約400は全て檀徒の皆様で埋まりますので一般申し込みはできません。
ただし、参詣される一般の皆様は、客席の後方、脇からご覧いただけます。
法要に参加される御門徒の皆様を優先させていただきますので御了承下さい。

13:30開演、約1時間半の公演です。