岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲。ラーニングアーバー横倉・樹庵の10周年記念イベントに集まったのは、早稲田大学名誉教授の鳥越文藏先生とその教 え子達でした。猿八座の八郎兵衛師匠も教え子の一人であることは言うまでもありません。私にとっては、近松門左衛門を始めとして浄瑠璃の専門家である鳥越先生と見える機会に便乗して、日頃より疑問に思っていたことを様々質問することができた二日間でした。前夜祭で、八郎兵衛師匠や文弥人形のお話をする鳥越先生。
鳥越先生のご講演の後に、猿八節山椒太夫を演じました。
二日目は、屋外の特設ステージを炎天下の中、汗だくで作りましたが、開始直前に雷雨となり、急遽、体育館に移動となりました。写真は、強風で倒れる前の車曳きの幻の舞台です。
今回は小栗判官の車曳きを公演するので、実は、谷汲に上がる前に、墨俣の正八幡、安八郡の結神社、青墓の照手の墓にもお参りしたのですが、何かお怒りに触れてしまったのでしょうか?大騒ぎでした。
青墓にある照手の墓
8月2日も長野は酷暑でした。暑さの中でしたが、西光寺の縁日は大勢の参拝者で賑わいました。角太夫正本版「山椒太夫」の初公演は、親子地蔵を仰ぐ本堂で行われました。「山椒太夫」に登場する守り本尊は「地蔵菩薩」です。そして、西光寺のご本尊も親子地蔵尊です。親子対面を果たした対王丸が、地蔵菩薩の功徳によって、母の目を開く場面の後、書き割りを全て落として、西光寺のご本尊をバックとして、「このご本尊を拝めや方々、ありがたや、ありがたや」と締めくくりました。地蔵菩薩のご加護によって充実した舞台となりました。
写真はリハーサルです。
長野郷土史研究会の小林玲子様より、公演の写真を送っていただきましたので、追加掲載いたします。場面は、対王丸が佐渡へ赴任して、母と対面する場面です。