猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

猿八座の猿八三番叟

2023年11月25日 17時58分13秒 | 公演記録

本年、猿八座は、新潟日報文化賞をいただきました。多くの支援者の方々に報告するとともに、感謝する会を稽古場で開きました。お忙しいところ、多くの方々のご出席をいただき誠に有り難う御座いました。

私が入座してから12年経ちますが、座員の数は、今が最高で、14名を数えます。何年ぶりかで、三番叟の連れ弾きが久しぶりにできたのも、若い座員が増えたお陰です。今回三味線のチャレンジしてくれた和泉猿丸は、琵琶語りを専門とするので、もう、語りの声は申し分がありません。文弥節は手がやさしいので、これから語り分けもできそうです。楽しみが増えました。三味線だけでなく、琵琶も入れて、猿八座独自の浄瑠璃ができると面白いと考えています。

 

 


弘知法印御伝記(前三段)

2023年11月06日 17時51分17秒 | 公演記録

ご当地の柏崎ドナルドキーンセンターの開館10周年記念において、「弘知法印御伝記」を前三段だけではありますが、演じることができたのは、誠に名誉なことと感謝申しあげます。しかしながら、一週間前程から、喉の痛みがあり、養生しても一向に良くならず、かといって悪化することもなく、がらがら声のまま勤めざるを得なかったのはまったく残念なことでした。来週11月12日(日)もまた、弘知法印御伝記を演じます。今度は村上市情報センターでお待ちしております。

三段目五智国分寺の場。弘知の妻、柳の前は、弘知の身代わりにされた馬子によって殺害された。弘知はそのことを知らずにいたが、柳の前の幽霊(左)によって、柳の前は、己の下手な企ての犠牲になったことを知る。一応、火の玉を飛ばしてある。そして、ますます出家の決意を固めるのであった。因みに、御殿の書き割りは五智如来で、右隅にいるのは弘法大師である。