猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

雨が降ってもあきらめません 菅生歌舞伎

2015年10月11日 18時23分46秒 | 菅生歌舞伎
 前夜からの雨。朝になっても音を立てて降っています。明日なら晴れそうだから、順延しないかなあと、布団をかぶっていましたが、無情なメールが配信されました。「小雨決行。」ああ、やれやれ、これは小雨かねえ。仕方無く駆け付けてみると、びしょ濡れの舞台を人海作戦で、修復中。やっと座って、おまじないに「晴れ太鼓」を叩いていたら、ほんとに日が射して来ました。10分遅れで開演できて、目出度し目出度し。

今年の下座チームは、3名でした。

笛:高崎・三味線:中田・鳴り物:渡部 : 三味線は中田さんにお任せして、私は太鼓・鳴り物に集中させていただきました。


東海大学菅生高校吹奏楽部の皆さん


じゃりんこ五人男:立派に勤めました。


佐倉義民伝:渋い芝居ができるようになりました。


菅生一座 説経祭文芝居の挑戦

2015年10月08日 22時39分48秒 | 菅生歌舞伎
 毎年、吉例の菅生歌舞伎が、10月11日(日)に開催されます。本年の会場は、ご存知「野口邸」特設舞台です。バスでお出での方は、東海大学菅生高校までお乗り下さい。
 今年の見所は、佐倉義民伝「甚兵衛渡し場の段」です。歌舞伎は色々な浄瑠璃を活用して演出して行きますが、菅生歌舞伎では、「説経祭文」を取り入れての芝居に取り組んでいます。それと言うのも、あきる野市(旧秋川市と旧五日市町)や隣接する日の出町は、説経祭文の家元薩摩若太夫を輩出した地域だからです。二宮神社の神楽師だった古谷平五郎(六代目)、伊那の加藤健次郎(九代目)、大久野の浜中平治(十代目)等、江戸時代から昭和初期にかけて説経祭文の伝統がこの地域で受け継がれました。戦後、すっかり衰えたのは他の地域芸能と同じ運命でしたが、その十三代目を勤めたのが私でした。かつて、二宮神社で行われた古谷一族による二宮歌舞伎では、説経祭文で芝居を行った記録が残っています。
 ひょっとすると、説経祭文で芝居をするということ自体、百年ぶりぐらいのことかも知れませんが、それ以上に、菅生一座が、義太夫浄瑠璃だけでなく、説経祭文も研究して取り入れ、多彩な演出を試みている所が、とにかく見所、聞き所でしょう。乞うご期待。



稽古寸景:番小屋での宗吾と甚兵衛

説経祭文 野口太夫  三味線  中田恭子

全国地芝居サミットinあきる野 菅生一座 大盛況

2015年05月03日 13時47分19秒 | 菅生歌舞伎
 二日間に渡る「全国地芝居サミット」が、大盛況の内に終わりました。特設の組み立て舞台の前には、座りきらず、立ち見の方も大勢いらっしゃいました。真夏の様な日照りの中、大声援と、おひねりの雨あられ、大変有り難う御座いました。



通常のお祭り公演では、六間舞台を使用しますが、今回は八間舞台でしたので、大変豪華。八間あると、高二重の設置に余裕が出るので、二重回しが、大変滑らかで、綺麗でした。舞台師チームのお手柄でした。



初日の「寿曾我対面」、何度もやっていますが、お客様の反応によって、芝居というものは変わるものです。決める度の大喝采と、おひねりで、役者がノリノリでしたね。これは、各地のサミット会員の皆様のお手柄。



二日目の「太十」、1時間25分の長い芝居をだれないでやりきったのは、チョボと役者のお手柄でした。菅生歌舞伎の素晴らしいところは、浄瑠璃も自分たちで出来るようになったことです。床は、野口令太夫と中田恭子。



下座チーム。笛の新人、森田弘子、野口優花、野口悠太(写真一番奥はお父さんの野口太夫)の3名を加えて、総勢7名で担当しました。特に優花、悠太、双子兄妹は、速い寄せ太鼓に、頑張ってつけました。下座三味線は、中田恭子、石橋迪子、高崎洋子。笛は高橋洋子。三味線その他鳴り物すべては、いつも通り、渡部八太夫が担当させていただきました。しかし、ちょっとずつ、ボケが入っているらしく、違う太鼓を叩いているの気が付いていないとか、まるっきり抜かしているとか、どこか、かしら故障があったようです・・・
 毎度のことですが、大勢の人が関わらないと、芝居はできません。皆々様、本当にお疲れ様でした。次の菅生歌舞伎は、野口邸での秋公演になります。10月11日(日)を予定しております。演目その他、詳細が決まり次第、又お知らせいたします。

菅生歌舞伎 予行演習 寸景

2014年09月21日 20時54分22秒 | 菅生歌舞伎
週間天気予報では、雨と言われていた日曜日でしたが、爽やかな秋晴れとなりました。予報が外れてよかったです。本番は、9月27日(土)です。皆様、お楽しみに。

喜三番叟

寿曾我対面:友切丸実検

水戸黄門漫遊記:悪代官とその一味

大黒舞

絵本太功記十段目:久吉と四天王


菅生歌舞伎 稽古佳境

2014年09月18日 23時04分06秒 | 菅生歌舞伎
天候に恵まれず、なかなか舞台稽古ができませんでしたが、やっと高二重を回す稽古ができました。本番までもう10日を切って、稽古も白熱してきました。
高二重に乗って演ずる「絵本太功記十段目」

中央の二重を回す前

二重を回している所

裏に入っていた久吉が、廻り舞台で現れます。

東京都無形民俗文化財 菅生歌舞伎 舞台稽古開始 

2014年09月11日 09時37分19秒 | 菅生歌舞伎

水曜と木曜の午後八時から、菅生会館前広場で、舞台稽古をしていますので、どうぞご覧下さい。水曜日は寿曾我対面の稽古。木曜日は、絵本太功記十段目の稽古です。写真は、寿曾我対面の大切りで、「富士の型」(世界遺産バージョン)です。土曜日は爆笑時代劇「水戸黄門」の稽古をやっています。

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菅生歌舞伎 秋公演 爆笑の内に無事終了

2013年10月13日 22時30分52秒 | 菅生歌舞伎

 終日秋空の下での、本当の芝居にお付き合い戴き、誠にありがとうございまいした。難しい
歌舞伎を観た後での、水戸黄門漫遊記に、みんなほっとしますね。元々が青年団のお芝居ですから
もっとも管生らしい一面です。

 さて、今年の下座チームには、新人が1名加わりました。石橋迪子さんです。

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菅生歌舞伎下座チーム:手前から、石橋、中田、渡部、高崎

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本番前の寿曾我対面チーム :余裕綽々      太十:光秀に観客の視線集中

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 今年も、お客様方の反応が凄かったですね。沢山のおひねり、有り難う御座いました。

菅生歌舞伎に関する詳細は、以下をご参照下さい。

http://www2.tbb.t-com.ne.jp/sugao-ichiza/



いよいよ明日 管生一座 秋公演

2013年10月12日 21時01分53秒 | 菅生歌舞伎

真夏日のリハーサルでした。いつもなら、寒さに震えての稽古が必ずあるのですが、今年は、
ヤブ蚊に追われての稽古でした。

 
  さて、いよいよ、管生歌舞伎も明日に迫りました。各新聞にも大々的に報じられています。
お近くの方は、是非ご覧下さい。午後一時からです。詳しくは、

http://blog.goo.ne.jp/wata8tayu/d/20130917

をご覧下さい。

今年の見所は、管生の太夫、鯉川鰻太夫(野口怜)のデビュー戦です。太棹三味線は中田惹八が勤めます。
また、初菊役の森田速人も初役です。口の部分を付け加える等、充実した十段目になっています。

幸い良い天気になりそうです。秋の佳き日を、芝居でお楽しみ下さい。

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東京唯一の農村歌舞伎 菅生一座 舞台完成

2013年10月01日 10時06分34秒 | 菅生歌舞伎

既にご案内しましたが、今年の菅生歌舞伎は、組み立て舞台ではありません。管生村の奥地
菅生高校の入り口近くにある「野口邸」をお借りして、舞台を組みました。お客様は、庭の芝の
上でご覧いただくので、本当の芝居です。あと二週間程の稽古は、夜の8時頃から、野外ステージ
で行われます。お近くの方は、どうぞご覧下さい。本番は、10月13日(日)ですが、前日の土曜日
も、当日と同じスケジュールでリハーサルをしています。こちらもどうぞご覧下さい。又、雨天の
場合は、翌14日に延期します。多少の雨なら決行ですが、これまでの例では、台風等の場合は
中止になることもあります。

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絵本大功記十段目尼ヶ崎閑居の場の稽古が、夜のしじまに響き渡り、光秀の出等は、ぞっとするぐらいです。


満員御礼 菅生歌舞伎公演 おひねりの嵐

2012年09月29日 20時18分29秒 | 菅生歌舞伎

二年ぶりに建てられた「東京都有形民俗文化財菅生組み立て舞台」の美しい姿

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心配していた雨でしたが、熱中症注意を呼びかける程の陽気の中、無事に正勝神社奉納歌舞伎が行われました。稽古では、ダメだしばかりでしたが、本番では、人が変わった様に上出来でした。特に浜松屋の芝居運びは大変上達しました。それは観客の歓声で良くわかりましたね。今年は、観客の皆さんに助けられました。ご声援ありがとうございました。

下座チームは今年も、笛・高崎、三味線・中田、唄・太鼓・三味線・渡部で務めさせていただきました。特に三番叟の「鈴の舞」では、私が作曲した「猿八三番叟」を使って、踊ってみました。人形の踏みも人間の踏みも同じですね。

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テンポ良く展開できた浜松屋の様子(撮影:崎村さん)

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おひねりが飛び交った白波五人男(撮影:崎村さん)

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毎年、秩父歌舞正和会の皆々様にはお世話になっておりますが、本年も大変お世話となりました。ご支援ありがとうございました。


あきる野市立多西小学校 伝統文化理解教育の日

2012年01月21日 16時17分05秒 | 菅生歌舞伎

 東京都あきる野市立多西小学校は、伝統文化理解教育が盛んな学校です。低学年は、昔遊びや藁細工。5年生は尾崎地区に伝わるお囃子。6年生は瀬戸岡地区に伝わる獅子舞や棒遣いを学習します。そして、この学校の4年生は、毎年必ず、歌舞伎の化粧をしたまま学校から帰るので、町中に隈取りをした子ども達が駆け回ります。指導しているのは、菅生歌舞伎の面々です。こうして少しでも地域の伝統について体験する機会は大変貴重なものだと思います。末永く続けて行って欲しいと思います。

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菅生一座秋公演盛会

2011年10月09日 19時56分44秒 | 菅生歌舞伎

野口邸での公演は4回目ですが、そのうち1回は台風で中止。残りの2回も雨まじりでしたが、ようやく4回目の今回は天候に恵まれ、多くの観客を迎えることができました。村のお年寄り方に大勢来ていただいたので、ローカルなギャグが大変よく受けました。心配していた「浜松屋」もはらはらではありましたが、止まることなく最後までこなし、盛大な拍手とおひねりを受けて一安心。いい芝居になりました。ご来場いただいき、声援いただいた皆様に感謝申し上げます。来年は組み立て舞台での公演となりますので、お楽しみに。

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浜松屋の大切り                       猪野師匠と五人男

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大受けの水戸黄門漫遊記菅生村姥捨の段      下座チーム 笛高崎 太鼓渡部 三味線中田


菅生一座秋公演リハーサル

2011年10月08日 22時43分24秒 | 菅生歌舞伎

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いよいよ明日は、菅生一座公演の日です。舞台もなんとか整い、夕方からリハーサルが行われました。秩父歌舞伎の猪野さんの指導のもと、最終の手直しを受けました。まだ、台詞が落ちますが・・・なんとかお見せできるように???なったかな?なんとか、流せるようになったというところですね。写真は浜松屋の見世です。簾内では、三味線だけでなく、太鼓や鳴り物も担当しているので、なんやかやと忙しいが、その合間に演技にも目を光らせて口を出す。明日の天気は良さそうなので、是非、菅生歌舞伎にお出でください。