あっ!
というまに七月ですね~。
七月といえば、満男くんでございます。(←なぜかこうなる・・・)
満男くんという人は、
よく転がり、
そしてよく滑り、
おまけによくこけなさる。
しかし彼が転がちゃって滑ちゃってこけちゃう時は、
その原因を直接に引き起こす障害物というものが、
彼の周辺にあまり見受けられない気がするのであります。
これは俗にいう「自然突発満男現象」というものなのかもしれない。
(↑明らかに俗にはいわないらしい・・・)
また別の見解をとっていえば、
「ただの天然やん。」
ということにもなるのでありますね。
コトー先生も、ドクターモードOFFの時は、
かなりの天然記念物でありますが、
しかし彼はこけたりしないであります。
チャリンコこけ2003はあったけれど、
しかしあれはどうなのでしょう、こけなのでありますか?
ダイブのように見えるのであります、あちしとしては。
こけ と ダイブ
さけ と コンブ
↑
こんな感じの差かもしれない。
こけてくださらないコトー先生ってば、
小池さんばりにラーメンばっか食べていないで、
たまにはこけてほしいと思うわけで。
意外にコトー先生は、ああみえて平衡感覚の優れている人なのかもしれない。
地に足がしっかと根付いている人なのだ、きっと。
その反面の満男くんはといいますと、
「こけてばっかりいないでちゃんと目玉焼きの白身も食べなさいっ」
と諏訪家のダイニングでお母上から毎朝小言を言われているだろうと
容易に想像できえてしまうほど、よくこけよく滑りそしてよく転がる
万有引力ひれ伏し型エキスパート。(←よくわからない・・・)
しかしこれがたまらんのダ、満男くんよ。
チミのこけ技はニッポンチャチャチャの金メダルで君が代級だわ。
ちなみにノンポリくんのは、銀メダルじゃの。
茶川せんせのはロケット打ち上げ級で判定不能の素晴らしさだと思われ。
この体育会系満男アクションが、
後年の男はつらいよ作品群においての、
躍動感と新鮮味を取り戻させている息吹、いってみれば
薬味のような役目も果たしたいると思うのですが、
そこは年季の入ったこけ技エキスパートヒデタカくん、
まったく自然にやってのけちゃうから、
まったく自然に笑えて流せちゃう。
何気に笑い王。
さすがだぜぃ、ヒデタカくんったらマルチだねぇ~。
この「山田仕込満男回転こけ滑り」は、
江戸川沿い、そこかしこの階段、そこかしこの廊下、
時に校庭、およびに砂丘、たまに海岸、と
全国をまたにかけていたるところで見受けられる
自然現象であります。
ちなみに海岸でありますが、ここは
「満男くんったらハンモック」という、
なぜなのだっ、しかしありがとーっ!
という感涙の伝説ショットを生んだ場所でもあり、
うかうかしていると見ているこちらのほうが
ビックリリバース大回転を起こしかねないので、
油断は禁物なのでありますだ。
さすが影のツボツボ大将・山田監督・・・。
さてこの満男アクション舞台場でありますが、
諏訪家の階段では、自宅という安心感もあってなのか、
満男くんはそこで階段スライド落ち+ガラス戸ぶち当たり、
という派手なダブルアクションを発祥させた場所でもあります。
これは第44作「寅次郎の告白」でお披露目された
満男落ちでありますが、これ、一体、
何テイク撮ったんだろう?
ムムッと純情丸出しで父上に憤ったまま
タッタッタと階段を上がっていった先で耳にする
「泉ちゃんかぁ」
という満男最大引力語によって、瞬時にダダダーッと
階段を駆け下り滑ってそのまま階下へ雪崩れてしまうという
吉岡満男くんは、こけ滑りの申し子なのかもしれない。
勢いあまってズドド~と階下に滑り落ちつつも、
めげずに即座に立ち上がったらガラス戸激突だよ満男くん、
というその「落ち着きなされぃっ!」な雪崩激闘タイミングと、
それでもまだめげすに受話器を取って「もしもしぃ~?」の
ハラヒレ声で泉ちゃんキャッチ、純情という名のど根性でありもうす!
というワンショット撮影の動作一連が、
ナチュルるナチュればナチュルときナチュル、な
ナチュラル変化法でお楽しみあれ、という感じでございます。
最高だよ、満男くん。
しかしほんとうに痛そうですね、もしかしたらほんまに痛かったのだろうか?
痛かったのかもしれないよな~、あの落ち方と激突だったら・・・。
ちびっと可哀相だわ、そう考えると。でも笑っちゃうのだ、許してくれぃ。
この作品の中での満男くんは、この諏訪家階段落ちだけに止まらず、
わざわざ鳥取の料亭においてでも、手すり壊して池落ちアップップ、
という、ソニー千葉も顔負けだよあんた、なアクションぶりも
披露してくれておりますが、世界のMrソニーと違うところは、
柴又のMr満男には、その演技にまったく力のこもったいきみが
見られないというところであります。
いやこの違いは、なんてたって世界だし、ソニーだし、千葉なので、
名前からして気合の缶詰っ!って感じだけど、
なにしろアクション映画だからアクション映画なのであって、
「ぬおわぁっ!」というこめかみの血管が切れちゃうような
意気込みは必須だと思うし、それがまたアクション映画を
非日常的に楽しむ醍醐味でもあって、もし何の気なしに
「ちょっと失礼、ここで三段キックでもどうかな、君?」
みたいな冷静さと何気さで演じられちゃったら、
なんだか半湯でのパスタみたいなしこりばかりが残ちゃって
アクション自体が味気なくなっちゃうと思われ。
ってアクション映画におけるソニー千葉論はどうでもええのでした。
閑話休題。
満男くんの属する世界は日常劇であるから、こういった
「これから落ちるぞぉっ」
というメラメラ~ンな意気込みや、はたまたそれとは真逆の
「落ちるんだよ~ん」
というヒョエヒョエな躊躇感も、その表情に見せないのが
普通なのだとは思うだす。
しかしこういった大きな芝居を日常レベルで
普通に演技するというのは至難の技なのだと思われ。
なぜならこういうシーンは、その場面に立つ役者さんたちにとっての
「見せ場だせよ」なものとなりえてしまって、
つったるでぇ~っ、とりゃぁっ!
という土佐の一本釣りみたいな気合が、その演技に
見え隠れしちゃいがちなものなのではないのかと思われるらしいので
そう思うらしいからそうらしいと思うらしい。(←はっきりせんかいっ)
吉岡くんには、「場面を背負う気合」という演技の
不旋律みたいなものがま~ったく見られませんっ!(←はっきり言っている)
あくまでも話の流れの一部で、
「満男として」笑いを取っている
ナチュルル達人なのだと思いますっ!
(↑更にはっきり言っている)
自然すぎてその裏側が全く見えてこないという、
神隠し演技でありますぞな、湯ばぁ~ば。
すごい集中力だ・・・・見習いたい・・・。
こういった「気合抜き演技」みたいな雰囲気は、
何も吉岡くんからだけではなく、もちろんとらや全員の
名役者さん達全員に見られる日常感覚演技だから、
これはやはり山田監督はじめ、その現場が一緒になって
作り上げた場の雰囲気がそこに大きく作用しているのだと
思うけれども、しかしそれにしたって、
「若さ」という勢いに決して押し切られることなく、
場の空気感をじっくり読み込んだような居心地の良さで
観客を屈託なく笑わせてしまう吉岡くんは、
やっぱブラボ~で惚れちゃうでましょ、ウフ♡
となるわけであるからそうなるらしい。
とらやの空気、ってやつなのかもしれないですだのぉ。
そういった空気を小さな頃からきちんと吸い込み吐き出していた
吉岡くんって、すごいな~って思うですばい。
彼はきっと上等な肺活力+心機能を持っているに違いないズラ。
「男はつらいよ」の作品群って、
極上な会席料理みたいな感じがするっていうか、
一応メイン料理はあるけれども、しかしそれだけニョリリン、
と突出しているのではなくて、他の料理もメイン料理同様
どれもみな丁寧にバランスよく周りに添えられた極上料理として
十分に堪能できる良さをもっているから、
だから食べ終わってみると、全体一つの料理として
「たいへんおいしゅ~ございました。」
となれるのではないかしらん、と思ったりするわけで。
吉岡くんは、あくまでも「とらやの一員」として、
作品一つ一つの中に、彼独特の空気感でもって、
満男くんとしての役割、存在意義を「添えている」
のではないのかしらん、と私なんぞは思うわけでありまして。
そういった雰囲気を持つ彼から生み出される演技は、
やはり見ていてとても安心するし、
ほんわっと笑えて和ませてもらえるわけで。
心地よい笑いってぇもんは、ええもんです。
そこにはいつも名優さんたちがいるわけで。
名作喜劇に名優あり、山田ヨージは知っている、ダバダ~♪
そういった意味をもっていっても、
吉岡くんは正真正銘まぎれもない、立派な、
寅伯父さんの甥っ子くんであるのだと思うでありますだ。
感慨深くて泣けてくるぜよぉ、おいちゃん。
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