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長生きは寂しい?

2022-05-16 06:55:35 | 日記
一般的には、誰もが長寿を願うと思う。
だが、いざ長生きしたときに幸せかどうかは保証されていない。
長生きした分、喜びも悲しみも多く味わう事となるようだ。
だから長生きとは、寂しい感情を味わう事でもあるらしい。
そしてそれはすでに、百人一首の歌で語られていた。

◆誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに 藤原興風(ふじわらのおきかぜ)
 どうやら年をとりすぎてしまったようだ。
 友人たちはみな死んでしまった。
 この松は長寿だけど友達ではない・・・

 親しい友人たちがこの世を去り、ぽつんと一人取り残されてしまったのかもしれません。
 残った自分は、どうすればいいのか。
 そんな孤独を、物憂げな調べで歌っている。
 高砂とは兵庫県播磨のの地名で、松の名所らしい。
 その松がいかに長寿であっても、友人の代わりにはなり得ないのは当然です。
 もしかしたら、家族や子女は健在なのかもしれませんが、同年代の友人たちとはまた違った存在のはずです。
 そこからは、寂しさが伝わってきます。

 人類や国家や社会に対して、やるべき目標のある方々はいいでしょう。
 いくつになっても、たとえ一人になっても、その目標に向かって進めばいい。
 そこには、寂しさなど入る隙間もないのでしょう。
 だがおいらのような凡人は、長生き=取り残されたという感覚を感ずるものなのかもしれません。
 だったら、ほどほどのところでのお迎えが、幸せなのかもしれませんね。