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小麦粉の科学
小麦粉の成分と栄養素
小麦粉に含まれる栄養素
小麦粉中のアミノ酸組成 new
(次回に続く)
Ⅱ.たんぱく質 new
たんぱく質は生命や活動を
維持し、成長や生殖を行う
ために絶えず摂取する必要
があります。小麦粉中には
たんぱく質が6~14%含ま
れて立派な植物性たんぱく
質源であると言えましょう。
維持し、成長や生殖を行う
ために絶えず摂取する必要
があります。小麦粉中には
たんぱく質が6~14%含ま
れて立派な植物性たんぱく
質源であると言えましょう。
ただし、[表4]に示すように、
小麦粉のたんぱく質は他の
穀物の場合と同様に、それ
を構成するアミノ酸のうち、
必須アミノ酸(人体内では
合成することができず、外
部から補給しなければ生命
を維持できないアミノ酸)
の1つである「リジン」が
少なめです。リジンを多く
含む動物性たんぱく質食品
や大豆製品などとともに小
麦粉加工品を摂取すれば、
アミノ酸バランスが良くな
り、栄養価を高めることが
できます。パンといっしょ
に牛乳を飲んだり、めん類
を肉や卵といっしょに食べ
ることは、栄養面から見て
合理的といえます。
(次回に続く)
小麦粉のたんぱく質は他の
穀物の場合と同様に、それ
を構成するアミノ酸のうち、
必須アミノ酸(人体内では
合成することができず、外
部から補給しなければ生命
を維持できないアミノ酸)
の1つである「リジン」が
少なめです。リジンを多く
含む動物性たんぱく質食品
や大豆製品などとともに小
麦粉加工品を摂取すれば、
アミノ酸バランスが良くな
り、栄養価を高めることが
できます。パンといっしょ
に牛乳を飲んだり、めん類
を肉や卵といっしょに食べ
ることは、栄養面から見て
合理的といえます。
(次回に続く)
Ⅰ.炭水化物
炭水化物はエネルギー源で
す。小麦粉中の炭水化物の
大部分は「でん粉」ですが、
「少糖類」もわずかに含ま
れています。これらの量を
合計すると70%台になり、
エネルギー源として重要な
役割を果たします。
(次回に続く)
小麦粉には 3 大栄養素の炭
す。小麦粉中の炭水化物の
大部分は「でん粉」ですが、
「少糖類」もわずかに含ま
れています。これらの量を
合計すると70%台になり、
エネルギー源として重要な
役割を果たします。
(次回に続く)
小麦粉には 3 大栄養素の炭
水化物、たんぱく質、脂質
が含まれており、主成分は
でん粉とたんぱく質です。
食物繊維、ミネラル類、ビ
タミン類も量は多くありま
せんが含まれています。主
が含まれており、主成分は
でん粉とたんぱく質です。
食物繊維、ミネラル類、ビ
タミン類も量は多くありま
せんが含まれています。主
食としてだけでなく、様々
な加工食品として食べられ
ますので、栄養上で占める
役割が大きい食品素材です
([表3] 小麦、小麦粉、
小麦粉加工品、関連食品の
標準的な成分を参照)。
(次回に続く)
な加工食品として食べられ
ますので、栄養上で占める
役割が大きい食品素材です
([表3] 小麦、小麦粉、
小麦粉加工品、関連食品の
標準的な成分を参照)。
(次回に続く)
小麦粒の内部構造
小麦粒の各部位の標準的な
組成は、[表2]のとおりです。
組成は、[表2]のとおりです。
(次回に続く)
(次回に続く)
小麦粒は、[図4]のように、
数層の「外皮」で覆われて
います。外皮は小麦粒の約
13.5%を占め、製粉した場
合に「ふすま」になる部分
数層の「外皮」で覆われて
います。外皮は小麦粒の約
13.5%を占め、製粉した場
合に「ふすま」になる部分
です。その内側にあって、
小麦粒全体の約84%を占め
るのが「胚乳」で、小麦粉
になる部分です。このほか、
先端部には「胚芽」があり、
小麦粒の約2.5%を占めてい
ます。これらの割合は、小
麦の種類、品種、粒の充実
度などによって、多少の差
があります。製粉の際に、
胚乳と外皮を完全に分離す
ることはできません。この
ため、胚乳の割合は前述の
ように約84%ですが、純度
が高い小麦粉を得ようとす
ると、外皮と接する部分の
胚乳は外皮とともに除去さ
れ、小麦粉の歩留りはせい
ぜい75~78%になります。
(次回に続く)
小麦粒全体の約84%を占め
るのが「胚乳」で、小麦粉
になる部分です。このほか、
先端部には「胚芽」があり、
小麦粒の約2.5%を占めてい
ます。これらの割合は、小
麦の種類、品種、粒の充実
度などによって、多少の差
があります。製粉の際に、
胚乳と外皮を完全に分離す
ることはできません。この
ため、胚乳の割合は前述の
ように約84%ですが、純度
が高い小麦粉を得ようとす
ると、外皮と接する部分の
胚乳は外皮とともに除去さ
れ、小麦粉の歩留りはせい
ぜい75~78%になります。
(次回に続く)
その他の小麦の分類方法について
2. 銘柄と等級
市場に出回る小麦には、多
くの場合に「銘柄」が付け
られています。銘柄は、一
定の地域で生産され、品質
的な特徴がある範囲に入る
品種の小麦の集合体に付け
られる名称です。それによ
って、どういう品質特性の
小麦か、どういう用途に向
くのかが、おおよそわかり
ます。小麦輸出国では、植
物学的な分類、生産や品質
上の特徴、生産地域名など
を示す単語の中から2~3語
を組合せて、銘柄にしてい
ます。例えば、アメリカ産
ハード・レッド・スプリン
グ小麦、カナダ産ウエスタ
くの場合に「銘柄」が付け
られています。銘柄は、一
定の地域で生産され、品質
的な特徴がある範囲に入る
品種の小麦の集合体に付け
られる名称です。それによ
って、どういう品質特性の
小麦か、どういう用途に向
くのかが、おおよそわかり
ます。小麦輸出国では、植
物学的な分類、生産や品質
上の特徴、生産地域名など
を示す単語の中から2~3語
を組合せて、銘柄にしてい
ます。例えば、アメリカ産
ハード・レッド・スプリン
グ小麦、カナダ産ウエスタ
ン・レッド・スプリング小
麦、オーストラリア産スタ
ンダード・ホワイト小麦、
カナダ産ウエスタン・アン
バー・デュラム小麦などで
す。また、多くの小麦生産
国では、粒の外観や小麦以
外の物質の混入量によって、
小麦をいくつかの「等級」
麦、オーストラリア産スタ
ンダード・ホワイト小麦、
カナダ産ウエスタン・アン
バー・デュラム小麦などで
す。また、多くの小麦生産
国では、粒の外観や小麦以
外の物質の混入量によって、
小麦をいくつかの「等級」
に分けるか、一定の基準値
以上か以下かに分けていま
す。これによって、その小
麦の品位を知ることができ
ます。
(次回に続く)
以上か以下かに分けていま
す。これによって、その小
麦の品位を知ることができ
ます。
(次回に続く)
1. 栽培時期や小麦粒の性状に
よる分類
④ 硬質小麦、軟質小麦
粒が硬いものを「硬質(ハ
ード)小麦」、軟らかいも
のを「軟質(ソフト)小麦
」と呼びます。一般的に、
硬質小麦はパンへの適性が
あり、軟質小麦は日本めん
や菓子が主用途です。また、
硬質小麦は硝子率が高く、
軟質小麦は硝子率が低い傾
向があります。両者の中間
的なものを「中間質小麦」
と呼ぶこともあります。
(次回に続く)
③ 硝子(しょうし)質小
麦、粉状質小麦
小麦粒をカッターなどで切
断したときに、横断面の組
織が密で、半透明状に見え
るものを「硝子質小麦」、
組織がそれほど密でなく、
白っぽく見えるものを「粉
状質小麦」といいます。な
お、小麦試料中に含まれる
硝子質粒の割合を測定する
のが「硝子率」で、この値
が高い小麦ほど粒が硬くて、
たんぱく質含有量が多く逆
に、硝子率が低い(粉状質
粒が多い)ものほど、たん
ぱく質含有量が少ない傾向
があります。
(次回に続く)
お、小麦試料中に含まれる
硝子質粒の割合を測定する
のが「硝子率」で、この値
が高い小麦ほど粒が硬くて、
たんぱく質含有量が多く逆
に、硝子率が低い(粉状質
粒が多い)ものほど、たん
ぱく質含有量が少ない傾向
があります。
(次回に続く)
② 赤小麦、白小麦
小麦粒の外皮の色合いによ
って、褐色のものを「赤(
レッド)小麦」、淡い白黄
色系統のものを「白(ホワ
イト)小麦」と呼び分けて
います。また、それらの濃
淡の程度を合わす言葉とし
小麦粒の外皮の色合いによ
って、褐色のものを「赤(
レッド)小麦」、淡い白黄
色系統のものを「白(ホワ
イト)小麦」と呼び分けて
います。また、それらの濃
淡の程度を合わす言葉とし
て、褐色の程度が濃いいも
のに「ダーク」、その程度
が薄いものに「イエロー」、
琥珀色に近いものに「アン
バー」などを付けて色合い
のに「ダーク」、その程度
が薄いものに「イエロー」、
琥珀色に近いものに「アン
バー」などを付けて色合い
を表すこともあります。
(次回に続く)
① 冬小麦、春小麦
小麦を栽培する時期によっ
て分けるもので、秋に播い
て翌年の初夏に収穫するの
を「冬(ウインター)小麦
」、春に播いてその年の夏
の終わりから秋にかけて収
穫するのを「春(スプリン
グ)小麦」と呼んでいます。
穂をつくるために冬の低温
が必要な小麦(春化要求性
が強い小麦)は秋播きされ、
(次回に続く)
① 冬小麦、春小麦
小麦を栽培する時期によっ
て分けるもので、秋に播い
て翌年の初夏に収穫するの
を「冬(ウインター)小麦
」、春に播いてその年の夏
の終わりから秋にかけて収
穫するのを「春(スプリン
グ)小麦」と呼んでいます。
穂をつくるために冬の低温
が必要な小麦(春化要求性
が強い小麦)は秋播きされ、