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立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 最終回 11
バランスを考える
たとえば、やや高額帯のお店だと接客側
の経費(L)はある程度の高さになるため、
原価率(F)を低くしないと利益は出ませ
ん。なのに原価率が40%になっていたら
どうですか? FLR比率は80%を超えて
当然です。た、同じような価格帯のカフ
ェでも、加工品ばかり使用している場合
は仕込みが減るのでLが減り、加工品な
のでFが高くなります。逆に、ほぼ手作
りのお店だとLは高くなりますが、Fは下
がります。手作りなのに原価率が40%を
超えていたらどうでしょう? さっきと
同じなのです。
(今回最終回です)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 連載 10
業態を考える
フルサービスにして接客側を手厚くすると、
原価率を下げないと利益が出ず、セルフサ
ービスにすると、労務費を下げる工夫をし
ないと利益が出ません。このように、FとL
のバランスは、 業態(同じ食品を売る場合
の、提供方法や価格帯の違い)を表した数
字です。ですから、単純にFL比率の合計で
考えるのではなく、「自分のお店の業態か
らして、いまのFとLの配分は適正か?」と
考える必要があるのです。
(次回最終回です)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 連載 9
一定の客数の確保で利益率は変わらない
逆に、お座敷で2000円を超える天ざるそば
が出てくるようなお店だと、原価率は25%
をやや超えるくらいですが、仲居さんや職
人さんの労務費が35%ほどかかり、合計す
ると60%ほどだったりします。つまり、一
定の客数を確保していると利益率は変わり
ません。
(次回に続く)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 連載 8
FLはどちらも60%
一方のスタンド式カレー店はどうでしょう?
「案内」はなし。「受注」は券売機、「配
膳」はセルフ。「会計」は終わっている。
「片付」もセルフ。そう、接客側の人件費
がかからないのです。これは、そば店でも
同じです。立ち食いそばだと、原価率が45
%に近いお店もあります。ただし労務費は
15%ほど、合計すると60%に収まっていた
りします。
(次回に続く)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 連載 7
接客の業務
いかがでしょうか? わからない場合は、
下図をヒントにしてください。
図にあるように、接客側の業務は「案内」
「受注」「配膳」「会計」「片付」という順
に行われます。ホテルにあるレストランだと、
この流れのまま行われます。また、1400円の
カレーだと、先にサラダとスープ、それから
カレーを運ぶなど「配膳」が複数回になるこ
ともあります。
(次回に続く)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 連載 6
売値が倍でも利益が一緒、何故
は、他の飲食店に卸売もしています。
厨房の奥にコンロがたくさんあって、
大きな寸胴が並んでいます。中身はカ
レールーで、作ったルーを寸胴のまま
軽トラックで配送する、というやり方
です。卸売価格は、どのお店に対して
も同じです。卸売先はいろんな業態で、
スタンド式店舗(席はあるけど、立ち
食いそば屋のようなお店)では、その
カレーを650円で売っています。また、
ホテルの上階にあるレストランにも卸
していますが、そこでは1400円で売っ
ています。どちらもピーク時には満席
になります。また、この2店の売値は2
倍ほど違いますが、営業利益率はほぼ
同じです。なぜでしょう?
(次回に続く)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 連載 5
FとLのバランスも大切
たとえば、全体の3%しかない電気代を
10%削減しても全体への影響は0.3%で
すが、全体の30%ある仕入れ代を10%
下げると、全体への影響は3%あります。
月商300万円のお店がこれを達成すると、
9万円の利益が生まれます。またFL比率
は、合計の%も大切ですが、FとLのバ
ランスも大切です。理解を深めていた
だくために、クイズです!
(次回に続く)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 連載 4
大きく改善できる2大経費
また、利益が出ないとき、大きく改善で
きる2大経費でもあります。利益が出な
いとき、家賃の交渉は簡単ではありませ
んし、電気代をけちっても大した効果は
ありません。しかし、仕入れ代や労務費
の比率を少しだけ下げると、大きな金額
が動きます。
(次回に続く)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 連載 3
FLR比率が80%で利益は0です
また、FLR比率が70%のときに利益が10%
ですから、FLR比率が80%になと、あなた
の労務費は出ますが利益はゼロ、85%だ
と、あなたがもらえるはずの労務費が削
られて、下手をすると店員より貧乏にな
ります。この差は大きいです。FLR比率
という言葉が広まったのは十数年前から
で、以前はFL比率だけで考えていました。
なぜ仕入れ代(F)と労務費(L)を合計
して考えるかというと、これらが飲食店
の2大経費だから、というのも大きな理
由です。
(次回に続く)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 連載 2
FLR比率70%以下なら営業利益10%
お店が健康かどうかを判断する、一番わ
かりやすい数字はFLR比率で、これが70
%以下になっていると、営業利益が10%
ほどになるとされています。営業利益が
10%ということは、月商が300万円ある
と、30万円の利益が出るということです。
この利益は、あなたの月収ではありませ
ん。あなたの労務費はすでに引いてある
ので、それ以外に30万円が入ってくると
いうことです。
(次回に続く)
立ち食いそば、高級そば店どっち new
が儲かる 新連載 Ⅰ
FL比率とFLR比率
FL比率とかFLR比率という言葉がありま
す。Fはフード(仕入れ代:原価のこと)
、Lはレイバー(労務費:社長も含めて
現場で働く人たちの人件費)、Rはレン
ト(家賃)です。F(仕入れ代)とL(労
務費)を足して、売上で割ったものがF
L比率。それに家賃も足して売上で割っ
たものがFLR比率です。
難波三郎 飲食コンサル
(今回新連載です)
「 1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 最終回 21
多様なラインアップ
これまで見てきたように、コーヒーは
関連商品も含め多様なラインナップが
そろっている。こだわりが強い人にも
ぴったりの品を見つけることができる
だろう。
「 1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 20
テイクアウトしやすいバッグ開発
これ以外にも容器の側面を固定して、
“コーヒーのテイクアウトがしやすい
バッグ”を開発した「OTOHEI」(本社
:熊本県熊本市)などユニークな商
品もあった。
(次回最終回です)
1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 19
通販は別加工にしている
田中氏は、コーヒー焙煎工場長も兼任す
るが、同工場では1日300~600キロのコ
ーヒー豆を焙煎し、びっくりドンキーな
ど自社グループのレストラン向けに供給
してきた。今回のような通販向けは別工
程で製造している。
(次回に続く)
1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 18
創業者の思い入れで
「当社の創業者で、びっくりドン
キーを立ち上げた先代社長の庄司
昭夫が、もともとコーヒーへの思
い入れが強い人でした。そうし
たDNAもあり、2002年に自社のコ
ーヒー焙煎工場を創設。以来、高
品質なスペシャルティコーヒーに
こだわってきました。2022年に工
場操業20年を迎えたのを機に、新
たなブランドを立ち上げたのです」
事業の責任者である田中健太氏(
タップルートコーヒーロースター
ズ ヘッドロースター)はこう話す。
(次回に続く)
1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 17
チェンー店からできたブランドも
「タップルート コーヒー ロースター
ズ」(TAPROOT coffee roasters/本
社:北海道札幌市)は2022年から3
年続けて出展、今回はブースを拡大し
た。例えばブースで試飲もできた「エ
チオピア ガルガリグティティ スーパ
ーナチュラル」は浅煎りの焙煎豆(10
0グラムで1520円)。飲み頃は焙煎日
から1カ月を過ぎたあたりという。タ
ップルートは、ある飲食店チェーンの
コーヒー焙煎工場から誕生したブラン
ドだ。
(次回に続くZ9
1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 16
他社にない機能とデザイン
同社の三上正夫社長はこう話す。手
頃な価格帯は中国で現地生産するのもあ
る。もともと機械工業系商社の中国駐在
員を7年間務めた三上氏が2007年に個人
起業。前職とは勝手が違う一般消費者向
け商品や販路に試行錯誤しながら事業を
軌道に乗せた。「NHKやテレビ東京の番
組でも取り上げられ、商品の認知度が高
まりました。他社にない機能とデザイン
を兼ね備えた商品を提供したいと思って
います」(同)
(次回に続く)
1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 15
手ごろな価格のコーヒーメタル
コーヒー関連では2016年に発売した「カ
フェメタル」(3300円)も人気商品だ。
「ペーパーフィルターを使わずに繰り返し
て使えるオールステンレス製のコーヒード
リッパーで、ほとんどのマグカップに
直接のせてドリップできます。従来の金
属フィルターの難点だった出来上がりの
コーヒーに混ざる微粉を極限まで低減し
コーヒー本来の油分(旨み)をしっかり抽
出するのも特徴です」
(次回に続く)
1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 14
手ごろな価格の器具も
手頃な価格帯の器具として「マックマー」(
本社:東京都中央区)の商品もあった。
今回披露してもらったのが「ティープッシ
ュ」(3300円)だ。茶こしの中でじっくり
蒸らせ、茶葉に合わせて蒸らし時間を調節
できるという。
緑茶飲料の宣伝文句には、よく「急
須で淹れた味」というのがあるが、
自宅に急須がない人も多い。同商
品は緑茶、紅茶、ハーブティー、
中国茶なども抽出できる。
(次回に続く)
1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 13
経営や流通は変えていかないと
伝統も維持できまない
若い世代には東京藝術大学大学院を
修了した女性職人もいる。「伝承と
伝統は違います。技術は伝承してい
くが経営や流通は変えていかないと
伝統も維持できません」と話す玉川
社長。同社は世界的なブランドとの
コラボ事業も行っている。
(次回に続く)
1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 12
お茶もコーヒーも手淹れする文化
「お茶もコーヒーも手淹れする文化を
持つ中華圏や日本の方が買われます。
顧客層は中華圏の方が約5割、GINZ
A SIX(東京都中央区銀座)の直営店
では同7割になっています」同社の玉
川基行社長(7代目)はこう話す。6
代目の実弟で叔父にあたる玉川宣夫
氏は木目金の第一人者で人間国宝で
もある。現在は21人の職人のうち3割
が女性。
(次回に続く)
1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 11
コーヒー器具の名品
コーヒー器具で目を引いたのが、玉
川堂(ぎょくせんどう/本社:新潟
県燕市)のコーヒーポットとドリッ
パーだ。1816年創業の老舗で“鎚起
銅器”(ついきどうき)製作を行う
。やかんや急須などを製造してきた
がコーヒー関連にも進出した。鎚
起銅器とは、鎚(つち)で打ち起
こし、銅板から作る立体製品のこ
とで、燕市の伝統技術だ。完成品
まで時間を要し、職人による手作
りなので価格も高い。コーヒーポ
ットは20万円台が多く、コーヒー
ドリッパーは4万5000円+税とな
っていた。上質なコーヒータイム
に映える商品だ。
(次回に続く)
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 10
おうちカフェ増える
コロナ禍を経て人々の生活習慣も変化
した。そのひとつが自宅での飲食をよ
り重視するようになったことだ。飲酒
では「イエノミ(家飲み)」、喫茶で
は「おうちカフェ」も浸透し、それを
意識した商品も発売されている。10月
9~12日、東京都江東区にある東京ビ
ッグサイトで「SCAJ2024」が開催さ
れた。
(次回に続く)
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 9
手ごろな価格もある
一方で手頃な価格帯もある。看板商品
の深煎り「将軍珈琲」のカップオンは
200円台だ。「コーヒーの世界はワイ
ンの世界に似ている」と話す関係者は
多い。さまざまな意味合いが込められ
ているが、商品の価格帯が幅広く、そ
の時の気分や予算に応じて楽しめるの
もあるだろう。
(次回に続く)
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 8
種類豊富
例えば「ゲイシャハンター」(1杯ど
り1個520円)はパナマ・コロンビア
・エチオピアのブレンド豆。「パナ
マゲイシャ エスメラルダ」(同750
円)は同国の人気農園であるエスメ
ラルダ農園産で競合店も取り扱う品。
1万円を超える「ベスト オブ パナマ
」の商品はコーヒーオークションで
落札された豆を焙煎した限定品だ。
(次回に続く)
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 7
パナマデイ一番のげゲイシャ落札
「ゲイシャはフルーティーな味わいが
人気の高級品種で、当社社長の鈴木太
郎が2009年からパナマで1番のゲイシ
ャを決めるコーヒーオークションで1
位の豆を落札してきました。近年は
ブランドとして浸透したのを感じま
す」(商品管理部課長の川﨑敦史氏)
(次回にtづく)
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 6
カップオン(1杯どり)5万円も
毎年、同展示会やバリスタ競技会で存
在感を発揮するのが「サザコーヒー」
(本社:茨城県ひたちなか市)だ。「
パナマゲイシャ」(パナマ産のゲイシ
ャ品種)を日本に広めた会社であり、
今回もさまざまなカップオン(1杯
どり)や焙煎豆が展示されていた。
(次回に続く)
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 5
焙煎士で店も運営する
もあり、地元の松本市ではコーヒ
ー店を運営する。そのひとつ「珈
琲茶房 かめのや」は2016年オー
プン。地元民から愛された老舗喫
茶店「翁堂茶房」を斉藤氏が引き
継ぎ、リノベーションした。「実
店舗がある信頼性もあって、2021
年から販売するこの商品も関心が
高いです。コーヒーにこういう入
口があるのも知っていただきたい
ですね」(九蘭氏)
(次回に続く)
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 4
今回はSTRAWBERRYとBANANAが
人気
「近年の浅煎り人気にも応えたフル
ーツ感のある商品です。看板商品は
信州産のリンゴを使ったAPPLEです
が、今回反応がよかったのはSTRA
WBERRYとBANANAでした。今まで
にない味わいとして関心を持ってい
ただいたようで、若い世代の方が多
く購入されました」と専務取締役の
九蘭滉太(くらん・こうた)氏はこ
う話す。
(次回に続く)
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 3
コーヒーと果実の組み合わせ
「アルプスコーヒーラボ」(Alps coffee
lAb/本社:長野県松本市)が展示して
いたのはパッケージにさまざまな色×
果物をあしらったコーヒーだ。「コーヒ
ー生豆を副材の果物や果汁に漬け込み
発酵させた」という。果物系は、ブラ
ジル産コーヒー豆に地元・信州産リン
ゴの果汁を漬け込んだ「APPLE」や「
STRAWBERRY」(ブラジル産コーヒー
豆+ラム酒+イチゴの果汁)、「B
ANANA」(コロンビア産コーヒー豆+
バナナの果肉と果汁)などがある。他
に「LEMON」(ケニア産コーヒー豆
+レモン果汁)や「ORANGE」(ブ
ラジル産コーヒー豆+オレンジ果汁)
もあった。
(次回に続く)
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 連載 2
玄智を紹介
筆者も現地に足を運び視察した。今回
はその中から興味を引いたコーヒー豆
や器具を中心にいくつか紹介したい。
「1杯200円~5万円」 new
広がる珈琲の世界 新連載 Ⅰ
コロナ禍をへて家で楽しむ新党
コロナ禍を経て人々の生活習慣も変
化した。そのひとつが自宅での飲食
をより重視するようになったことだ。
飲酒では「イエノミ(家飲み)」、
喫茶では「おうちカフェ」も浸透し
、それを意識した商品も発売されて
いる。10月9~12日、東京都江東区
にある東京ビッグサイトで「SCAJ2
024」が開催された。
高井尚之 経営コンサル
(今回新連載です)
鳥貴族「値上げ」も売上激増 new
海外へ攻勢 最終回 13
焼き鳥文化を世界に
出店を進めるうえでは、人手不足
の中で採用を強化し、人材育成を
進めることも重要だ。海外では食
材など調達網の構築も課題になる
。大倉社長は決算会見で、中長期
で人材基盤の強化に取り組む点に
加えて「焼き鳥文化を世界に広げ、
焼き鳥を世界言語にしていく」と
宣言した。国内では圧倒的な存在
感を誇る鳥貴族は、海外でもブラ
ンドを確立できるか。今後3年は
企業として一段の成長を試す勝負
どころになる。
(今回っ最終回です)
鳥貴族「値上げ」も売上激増 new
海外へ攻勢 連載 12
高級焼き鳥の業態の蓄積
今後の店舗網拡大のカギとなるのは、
中・高価格帯のブランドの展開だ。
5月に高級焼き鳥業態「焼鳥 市松」
を運営するAO社、「焼とりの八兵
衛」を運営するhachibei crew社と
それぞれ業務提携を結んだ。この2
社は海外にも出店している。業務提
携を通じて、高価格帯ブランドの開
発と運営のノウハウを蓄積する考え
だ。
(次回ん最終回です)
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