風とともに走れよ自転車

旅日記。今の自分のモノローグ。

ヨーヨー・マはどこから来た

2023年10月29日 | 日記
聞きしにまさるとはこのことか。

いやそんな言葉では言い表せない。

チェロ奏者ヨーヨー・マの演奏だった。

フォーレの「子守歌」でさり気なく始まった演奏。
続いてドボルジャークの「我が母の教えたまいし歌」と続く。
いくつかの小品のあと
ショスタコーヴィチのソナタだ。
決して分かりやすい曲ではないが、
ヨーヨー・マの音にグイグイ引き込まれていった。

負けた。

もうあかん。

後半最初のアルヴォ・ペルト「鏡の中の鏡」は、
ピアノに呼応するチェロのロングトーンの柔らかい音の無限ループに引き込まれてしまった。
(最後のピアニッシモで観客席の咳払いで夢からさめてしまった。バカヤロー、アホ。もう来るな!と言いたいのです。)

最後は、
フランクの「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」
ピアノの素晴らしいダイナミックな響きとヨーヨー・マの超絶華麗なチェロが競争した。いや戦っていた。
その戦いのなかにいる自分に酔ってしまった。怖い。

アンコールに愛の挨拶と白鳥が奏でられ、
やっと現実に戻ることができた。
所沢の夜。

コメント (2)
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