鳥まり、参る!

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健全な議論ができない理由。

2020年07月06日 | シリアス
【“あなた自身”を攻撃なんかしていない】

数年前、

「彼女のことを怒鳴ってしまう。

 怒鳴ったら嫌われるってわかってるし、嫌われたくないからやめたい。

 でも、ちょっとしたことで頭が燃えるようにむかついて怒鳴ってしまう。

 彼女とは結婚したいしずっと仲良くしたいから治したい」

という殿方の相談に乗ったことがある。

田房永子さんの『キレる私をやめたい』(感想記事書いています。→・コミックエッセイ『キレる私をやめたい』。)も貸して、

「これはボクのことだ…!!

と雷が落ちた彼はちゃんと自腹購入もしていた。

個人が特定できるようなことは書けないのでぼやっとした書き方にはなりますが彼の問題はこんなところでした。

田房さんの漫画とまんま被るところばっかりですが、

1.彼の言葉・行動を注意したりやめてと言われてるだけなのに、彼という人間の全てを否定されたように受け止めてしまう。

2.攻撃だと受け止めると全力でカウンターパンチ食らわしてやるぞという勢いで反撃=彼の場合は大声で怒鳴る。してしまう。

3.反撃で相手を黙らせるとその瞬間は気持ちいいけど、すぐに「嫌われる→捨てられる」という最悪の結末が想像できてしまい、泣き=「ボクは怒鳴りたくなんかなかった!」という言い訳。に入る。

4.だけど根本的に自分は被害者でかわいそうだと思っているので、言葉や行動を改めることはやりたくない。


一番最初のステップとして、上にすでに書きましたが

「あなたの発した“言葉”ややった“行動”を相手はやめてとか改めてくれって言ってるわけで、“あなた自身”に"人間をやめろ”とか“消え失せろ”とか一言も言ってない」

ことをなかなか彼はなかなか理解できない。

言葉・行動と自分を切り離して考えることができない。

もう堂々巡りって感じでね。

なのでスピリチュアルなやり方を取り入れて、彼の幼少期~思春期~青年期~今までの記憶に潜ってもらいました。

それをやっていくうちに、彼の恐怖は怯えと結びついてるのが見えてきた。

(彼の場合は、です)

中学・高校と頑張っていたスパルタ運動部(名門)での死を覚悟するほどの恐ろしい記憶の数々、でもそれを

「当たり前だから怖がっちゃダメだ」

と今まで封印していた。

で、男性ってそういう人が多いのかなって驚いたんだけど

「その気持ちをどんな言葉を使ってもいいので表現してみて」

って言ってもできないのね。

一切出てこない。

女性の場合はこんなにフリーズしてしまうことはまずないので、男性…というか男の子特有の教育成果なのかなと思った。

ので

「私が色んな言葉を言ってみるから、それだなって思ったらそう思って、しっくりこないなって思ったら違うって思っていて」

とやってみて初めて言葉と感情をつなげて表現することができるようになった。

さらに深く記憶にもぐってもらうと、やはり出てくるのが家庭環境。

「問題ない、素晴らしい両親」

と言っていたご両親への本音がボロボロでてきて、

「そうか、自分は被害者だったんだ」

と気付いたとき…。

電球ピコーン!!

ひ ら め い た。
(元ネタ『ロマサガ』シリーズの技・見切りをキャラクターが覚えるときの演出)

(ふざけてないよ、大真面目だよ)

くらいの大きな変化が起こっていたのね。

なんというか…それまでの彼が全く度の合わない、視界を歪めるようなめちゃくちゃなレンズの入ったメガネをかけていて、そのメガネが割れてなくなって視界がゆがまなくなったような。

それを通ったあとは本当に別人みたいに、

「彼女がやめてといったのはあなたの"言葉”や“行動”で、あなた自身を一切攻撃してないってわかる?」

「全部わかる。

 どうしてあんなに攻撃されてるって思い込んでいたんだろうって思うくらいちゃんとわかる」

と理解できるようになった。

「被害者意識があるから言葉・行動を改めたくない」

って書いたのと矛盾するようだけど、過去…思い出の

「被害者としての自分の感情」

をきちんと認めて、言葉にして、

「あれはおかしいことだったんだ、自分はそんなことされなきゃならない人間じゃなかった」

と思えることで過去と全然関係ない今の自分を

「過去のかわいそうだった自分」

と区別して考えられるようになるというか。

うーん日本語…言葉むずかしい…私のつたない表現で伝わるかどうか。

でもそういうことなのです。

【ありふれている人格否定・誹謗中傷】

【中傷】無実のことを言って他人の名誉を傷つけること。「ライバルをーする」「誹謗ー」

辞書ひいてみましたが。

彼が彼女の悪意のない言葉や行動を全て人格否定かのように受け止めて怒鳴っていたのは、今まで

「彼の言葉・行動といった、彼という人間とは切り離して注意したり教育しなければならなかったこと」



「彼という人間に結び付けて注意でも教育でもなく尊厳を傷つけるような攻撃で報復されてきた」

からだったようなのです。

例えば…ありふれた光景ではありますが、ピアノの習い事をしている子どもがレッスンを嫌がってサボったり、自主練をしなかったとする。

「レッスンをサボること(行動)はいけないよ」

と注意するのと

「お金出してやってるのにふざけるな!

 お前なんかロクな大人に育たない!!(人格否定)」

と怒鳴るのって全然違う。

こうやって書くと当たり前だけど、日本の多くの家庭も教育もたいてい前者の注意じゃなくて後者の人格否定やっちゃってます。

彼はそうされすぎて、言葉・行動・自分自身を分けて考えられなかった。

あいまいでごっちゃになった境界。

(彼の視点にたてば)突如ふりかかってくる人格否定。

恐怖だけが強く残って、大人になってきちんと注意をしてくれる相手と恋人になれたのにトラウマ反応的に彼女を怒鳴ってしまっていた。

ということだと思う。

しかし、この言葉・行動と人間を分けて考えるってけっこう難しい。

他人と自分をきちんと分けて考えることもね。

訓練受けてないと理解できない人も少なくないんじゃないかな。

そもそも例に出した“ピアノの習い事”だって、子どもに親が理想を投影しちゃってやらせたいだけで本人は望んでないなんて例ごまんとあるからね。

「彼女を怒鳴ってしまう。

 嫌われたくないから、やめたい」

と相談してきた彼は、できないことや不得手なことがあるとそれを“ダメなことがあるお前に価値はない!”と結び付けられて攻撃されすぎてきた記憶があったから、

(しかもその悲しみや恐ろしさを感じちゃダメだと言い聞かせてきたから消化ができてない)

彼女に言葉・行動を注意されているのに、恐ろしい記憶が一気によみがえって

「自分の全てを否定して攻撃している!!」

と錯覚して、猛攻撃(怒鳴る)してしまっていたんですね。

まず彼に必要だったのは、

・感じちゃダメだと否定してきた、あの時の被害者としての感情をきちんと認めること。

・あれはおかしかったんだ、と理解すること。

それをやってから

・冷静に現実(彼女とのコミュニケーション)を見て、今は自分自身を攻撃されてるわけじゃないんだと理解する。

・彼女に怒鳴るのではなく、普通に話し合う。

ここにいける。

人間コンディションが悪いと攻撃的になるのはある程度仕方がないことなんだけど、そもそもずっと攻撃的なのが実は現実に過去を見てしまっているってことあるんですよね。

まーそれにしても、日本は健全な議論をするのが苦手なのかも。

「Aさんの言ってる“このポイント”に論拠が足りないとか、事実と違うと指摘する」(これは自分の説を述べてるということ。議論)

ことと

「○○と言っているAさんはクズだとかバカだとか攻撃する」(これは誹謗中傷)

ことを同じだと考えてること…ありそうだよね。

日本語の特徴からも発生しやすいんだろうなー主語がなくても伝わってしまう言語だからね。

私も論理だててきちんと考察するのは苦手で、まあこの文章読んでもらってもお察し案件なんだけど…変えていかなきゃならないことだなー。









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