脚本 アーサー・コピット
作詞 作曲 モーリー・イェストン
潤色 演出 中村一徳
翻訳 青鹿宏二
1月12日、30日、2月8日と3回観てきました。
もう、素晴らしいとしか言いようがありません。
2004年の宙組初演から花組で2回の再演がありましたが、トップコンビの歌の上手さでは群を抜いている気がしました。
ヅカファン目線なのは十分承知の上で、しかし、やはり素晴らしいものは素晴らしい。
主人公エリック役の望海風斗さん、ヒロイン クリスチーヌ役の真彩希帆さん、エリックの父親キャリエール役の彩風咲奈さん、とにかく皆歌が上手い。
聴いていて全くストレス無く、まさに耳福、幸せな時間を過ごせました。
皆歌が上手いと、オーケストラも安心して鳴らすんですよね。
その相乗効果があったと思います。
望海さんのエリックは、とってもピュアさを感じる役作りで、歴代ファントムの中でも、繊細で儚さを感じさせるエリックでした。
オペラ座の影の支配者、怪人という重い存在感よりは、音楽を愛するが故にオペラ座を利用して自分の野心を満たそうとする俗物が許せず、対決せざるを得ない切羽詰まった気持が切なくて胸に響きました。
「 僕の叫びを聞いてくれ・・・ 」
登場の場面の歌から、孤独に音楽を愛し、クリスチーヌの歌声に母の面影を感じるファントムの優しくも切なく哀しい感じが、ひしひしと伝わってきて胸を打たれました。
そんなエリックの理解者であり、オペラ座支配人だったキャリエール。
彼はエリックの父親でもあるのです。
二幕の銀橋での父と子の場面は感動的でした。
実はエリックの繊細さにちょっと戸惑っている自分がいたのですが、エリックとキャリエールの親子の場面を観てこれでいいのだとわかりました。
キャリエール役の彩風咲奈さんは、若々しい感じの方なのでエリックの父親役としては若すぎる気がするので、
望海さんのエリックが重々しいと役のバランスがおかしなことになってしまうんですね。
エリックがピュアな青年風で脆い感じがちょうど良かったと思いました。
ヒロイン、クリスチーヌ役の真彩希帆さん、鈴を振るような声、その輝かしい響き、ほんとに素晴らしいクリスチーヌでした。
そして、改めて感じたのが、舞台転換の素早くてスムースなこと。
特に、エリックが自分の領地、森でクリスチーヌに素顔を見せたが故に拒絶される場面は凄く良かったです。
緑の花咲く森から一転、たくさんの蠟燭の炎に照らされる地下室へと一瞬で変わるんです。
エリックの絶望感がよく出ていたと思いました。
もう、千穐楽ですね。
雪組の皆さん、お疲れ様でした。
素晴らしい舞台をありがとうございました。
そして、このミュージカル ファントム、ちょっと先ですが、11月には城田優さんと加藤和樹さんがダブルキャストで梅芸主催の公演があるのですね。
なんと、城田さんが主演で演出もするんですね。
凄い!
出演者も手堅い感じで、非常に楽しみです。
しかし、和樹マン、9月アッキーと共演で「怪人と探偵」、11月ファントムって出ずっぱりですね。
お体気をつけて。
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