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先の夏コミ(C88)にて、同人活動を無期限休止といたしました。
18年間ありがとうございました。
復帰時期はまだ未定です。
詳細は以下記事をご参照下さい。
http://blog.goo.ne.jp/yellow_comet_ap1/e/0a20e26867d7e06cc61853311e1941e0
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昨日、最後のイベントを終えて、現役を終えたからこそ、
いろいろ思うところもぼちぼちと書いてみようと思います。
たいした話じゃないけどね(笑)
コミケットに限らず即売会全てに言えることですが、
大きな変化というか変質が、18年の間にもあったのだろうと思います。
自分が入った1997年。
まだネットも本格普及前夜ですし、携帯電話も本格普及前です。
萌えなんて言葉も無いし、オタク自体が認知を受ける前の最後の時代だったのかも。
同人誌即売会は、その頃にもきちんとあったけど、
どちらかと言うとまんが、アニメのコアなファンで、商業作品に飽き足らず、
自分でも自由に表現したいとか、そういう人たちと触れ合いたいという
プロ/アマチュアとかではなくアンダーグラウンドの領域だったんだと思います。
そういう意味では「お客様」はいなかったのかもしれません。
どっちかと言えば「同志」で、同じ秘密を共有する仲間。
オタクじゃなくてマニアの世界だったのかと思うのです。
アニメもまんがも美少女にはこだわってたけど、
どっちかというとメインはSFだったんでしょうね。
そしてすごく狭く、コアな世界で、
深く狭く極端に…って世界だったんだろうと。
分かってもらうことなど考えておらず、分かる人だけ分かればいい…と。
だからこそ同志で。
それが故に技術よりマインドが優先されたのだとも思います。
当然お客様意識のある人間など入る間もない世界だったんだと思います。
変化の過程も見てきたつもりです。
オタクという存在やコミケという祭りが多くに認知され、
サブカルなんて言葉が与えられ、市場化していったのかと。
多くの人の「巨大な隠れ家」だったのが、この頃から「大きな城」になって、
多くの人が集う場になっていったのかと。
今までアングラの世界とされたものが掘り起こされ、そこに市場が成立し、
今までと違う層の人たちと、そこからの世代の人が入ってきます。
一見「みんなが認めてくれたのか」と思わせつつ、実は変化が起きていたわけで。
分かってもらえたんじゃない、変わっていったんですよねきっと。
みるみる変わる…。
コアなテーマから分かりやすい一般と同じテーマに主軸が移り、
一つのものを延々と追いかける深く狭い世界から、流行りやトレンドがある世界に。
萌えってのはその象徴であって、萌え自体にはさほどの影響は無かったのかも…と。
コミケ自体が一番顕著ですが、昔と今とで一般参加の人の姿が違うと思ってます。
昨日もそう思いました。
おしゃれになった?
それもあるけど、違うと思います。
「カバン」です。
それが一番変わったと思います。
昔はみんな戦いみたいでした。
スペースにある本を一生懸命覗き込みながら、「獲物」を探して歩いていましたよ。
自分の知ってるところや贔屓だけじゃなく、まだ知らぬ素晴らしい獲物を探そうと、
そういうのを探すことに多くが必死でした。
その獲物を入れるカバンを大事に持っていたと思います。
今はサークルの机を覗き込みながら歩く人は減りましたよね。
外人さんも増えたと聞きますが、多くが島の外をぐるぐる歩いているだけです。
そしてカバンが小さくなりました。
持っていない人も多いです。そんな風に見ておりました。
アニメなどでもこのイベントが取り上げられ、ここにくること自体が目的なのかもしれません。
必要なのはイベントの名前と、そのイコンとなりうる企業と著名な絵師さんのサークルだけ…なのかもしれません。
その頃からアマチュアであるはずの多くの同人誌描きの中でも
技術論やプロと遜色ないクオリティがあって当然という意識が出てきました。
WebやSNSなどでのアピールが必須とされ、コマーシャル能力やコネクションを使ってのアピール。
要はコマーシャルもやって当然…になりました。
アンダーグラウンドであったはずのこの世界が、表の企業がやるものと同じ事を
志向しはじめた…ってことだと。
今思えば大きな変化だったんですよね。
自分もそれは感じていました。
だからこそ方向性も内容も技術も必死に向上させてきたつもりでした。
変化は感じているし、大変なことも分かっていたけれど、
時代の変化に文句を言うよりも、時代に追従しながら自分らしさを守れれば…と。
自分は古いマニアだから、多くに対するアピールやコミュニティに属することは苦手で、
コマーシャルは最後まで上手くできませんでしたけど。
同じアニメや漫画が好きな人のイベントでも、
中身大きく変わったのかも知れないです。
何か私はそんな風に思いました。
皆さんはどう思いますか??
おれの気のせいかもしれませんが…。
うちのサークルは、ずーっと守ってきたつもりの事があります。
往年の同人サークルの雰囲気です。
技術や内容的なものは時代適応で変わったけれど、マインド的に古き佳きものとして。
当時の同人誌即売会や同人サークルが持っていた
アンダーグラウンド的な雰囲気を出せるように…。
同好の人が共感を持って立ち寄れるような内容を考えていたつもりです。
全ての人に伝わっていたかどうか分からないけれど、きっと何人かには分かってもらてていたと思います。
実は復帰しても帰る場所がないのかな…とも思うことがあります。
どんどん時代は変わります。
いない間にもっと変わるでしょう。
戻っても浦島太郎になっているかも知れません。
昨日会場を眺めて、目に焼き付けながら、そういう変化も感じていました。
18年目での一先ずの終わり。
ちょうど良かったのかもしれません。
間をおいたとしても、そういうのに対応して変わっていくだけの
根性が残ってるといいですよね(笑)
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