とある菜園の一角で偶然に見つけた。
ふつう日本では開花しないと言われるので、幸運な出会いかもしれない。
南アジア原産で、日本には平安初期に渡来したとされるが、稲作よりも早く入ったという説もある。山に生える自然薯に対して、畑で栽培されることからこう呼ばれる。南方のタロイモも同じ仲間だという。
中秋の名月は芋月ともいわれる。もちろんこの芋はサトイモである。サトイモはジャガイモ、サツマイモに比べて栽培の歴史が長いということもあるが、日本人にとって特別な意味合いを持った芋のように思われる。きぬかつぎ、芋煮や煮ころがし、田楽など郷愁を誘う料理も多い。
今年もこれからサトイモの美味しい季節を迎える。
(写真:郡山市安積町地内の菜園にて)