三連休の初日、好天に恵まれた伊勢路を歩いてきた。
東海道五十三次ウォークシリーズ第七回四日市から桑名
までが今回のコース。
家を出たのが6時20分、近鉄難波7時7分発の快速急行
で伊勢中川へ、名古屋線急行に乗り換え四日市に着いた
のが9時57分。2時間50分。新大阪から東京より遠い?。
駅前に出るといい天気。しかし寒い!風も吹いている。
駅前から中央通りを前回のゴール地点の道標へ。
ここが今日のスタート地。
表参道通り商店街を通って最初に寄ったのが諏訪神社。
国道一号線へ出て、しばらくすすみ右へ入っていくと
古い道標の前に出る。文化七年と記されている道標には
「すぐ江戸道」「すぐ京いせ道」
この「すぐ」というのはどういう意味か・・・
道標を左に道路を越えてしばらく進むと有名ななが餅の
笹井屋本店が見えてきたので覗いてみる。400年の伝
統があるという老舗だ。七本入り小さなパックを買った。
かって、このあたりに、黒川本陣跡や帯や脇本陣問屋場、
高札場跡や旅籠があったらしいが、いまはその面影はま
ったくない。
笹井屋本店を過ぎるとすぐ三重川にかかる三滝橋へ、そ
こから下流に四日市のコンビナートの煙突が見える。上
流を眺めるとはるか山並みの頂上あたりに雪が見える。
蒲の川を越え、海蔵川を渡り堤防を少し入ると桜の木に
囲まれて三つ谷一里塚の碑がある。堤防の桜並木が赤く
染まってきれいだ。
通行量の多い国道一号線のガソリンスタンドの角に道標
が 右 桑名
左 四日市
ここも気をつけないとパスしてしまう場所にある。
国道一号線に沿ってしばらく歩み道路向い側の延命地蔵
に寄ってふるさとで苦しんでいる母のために痛みが和らぐ
ようにお願いした。母に似た優しい顔の地蔵さん。
一号線から左へ入ってしばらく進むと前方に松の木が一
本見えてきた。樹齢二百年あまりの「かわらず」の松。昭
和13年、国道1号線ができるまで松並木の続く東海道と
して賑わっていたそうだ。いま四日市で残っている松はこ
の「かわらずの松」と前回のコースで見た「名残り松」の
二本だけという。
米洗川の向こうに大きな常夜灯が見えてくる。
そばに行くとその大きさに驚いた。
御在所山系の山々はもう冬だ。近鉄名古屋線の電車が
ひっきりなしに通過していく。
ちょうど12時になった。予定より少し遅れている。
大きな工場が並ぶ道をさらにすすみ高速道路の下を通り
ぬけ、前川橋を渡ると道角に小さな道標が植込みの中か
ら顔を出している思わずラッキー!!
右・いかるが
左・四日市
「いかるが」とは奈良の斑鳩のことか・・・?
少しすすみ右へ入ると最初の角に「力石」がある。近くの
御堂を再建するさいに近隣の奉仕する人たちが土台にな
る石から力比べを競ったものという。120キロもある。
川沿い見事な桜並木が続く十四橋を渡ってしばらく行くと
富田小学校の正門前に行く。門の横に「明治天皇御小休
所の跡碑」が立っている。門内には今は珍しい二の宮金
次郎の銅像も立っている。12時35分、お腹が減った!
運よく公園が見つかったので弁当、トイレ、しばしの休
憩をして13時ジャスト、午後の部?へスタート。
富田の一里塚へ。ここで二人ずれのウォーカーと遭遇
する。いつものように声をかけると横浜の人だ。春から
歩き始めて今日は桑名からここまで来たという。
京都まですぐですネ!というとうれしそう。相手をしてく
れるのは奥さんのほう。ここでも会話力は女性だ。
”まだ4分の1ですネ”と言われたのは、うーん、悔しい
さわやかな2人ずれ。こんな出会いが道中の楽しみだ!
富田の一里塚からJR関西線と三岐鉄道を二度交差しな
がらすすむ。ここは道路が複雑でわかりにくくかなり時間
をロスした。
しばらくすすみ13時49分に四日市市から朝日町に入る。
朝明川にかかる朝明橋をわたり高速道路を超えると左手
に大きな常夜灯が立っているが車が多くてなかなか近付
けない。ここから桜並木の続く東海道をすすむ。
古い街並みの続く道をすすみ近鉄名古屋線伊勢朝日町
駅に着いた。14時19分。予定より30分遅れている。
駐車場いた男性に聞いてみると桑名駅まで1時間半は
かかるという。複雑な東海道を七里ケ浜跡まで行くには
2時間あまりかかるだろうから七里ケ浜ゴールを16時3
0分と想定。桑名駅へ直行17時1分の急行に乗れそう。
おっと忘れていた、今日の記念撮影をしておかないと・・
駅前のベンチで「なが餅」を食べながら写してくれそうな人
を探していると赤ちゃん連れの若い夫婦がきたのでお願い
をしたら気安く応じてくれた。ありがとう!
古い民家の続く街道添いにある一理塚。
町屋橋の上、一号線日本橋から384,8キロ。
橋を渡り、すぐ左へ降りて行くと伊勢両宮常夜燈がある。
町屋川の船運や東海道筋の通行客相手の茶店で賑わっ
たところらしい。15時1分。
ここからこれから進む道沿いには屋並みが続き伊勢湾台
風までは松並木もあったらしい。ここから伊勢の海が見ら
れたという。「江場松原跡」を過ぎると火の見櫓が見えて
きた。「矢田立場跡と火の見櫓」だ。ここらには茶店や宿
屋が多くあったところ。
矢田立場跡を右にすすむ、このあたりから通りが複雑に
折れて行くので迷わないように緊張、緊張の連続!
古い街道の雰囲気のする通りを10分ほどいくと道の角
に古い道標が立っている。
道標には 左・東海道渡船場
右・西京 伊せ
「梅花佛塔」「天武天皇社」「広瀬鋳物工場跡」のある通
りをすすみ、左折して日新小学校横にある「七曲見付跡」
を見て・・・ここもなかなかわからなかった。
七曲とは、七里の渡しから七番目の曲がり角だったこと
から。側道へ入りしばらく進むと文字の判明できない古
い道標があった。以下のように彫ってあったらしい。
右・きやう道
左・ふなば道
「鍛冶町常夜灯」「吉津屋見付跡」・・・このあたりはめま
ぐるしく曲がりながら進むのでややこしい。16時になりあ
たりは夕暮れの風景になって、少々あせってくる。
仏壇屋の多いよつや通りのつきあたりに「京町見付跡」が
あり、ここを右折して桑名市立博物館の前に行く。建物の
横に道標がある。この道標は移転してここに立てたらしい。
博物館、石取会館前をすすむと南大手橋に行く。これを
渡ると桑名城跡の九華公園に行くがここはパス。
堀にそって東海道を模した公園の中を通り抜ける。
すぐ近くに青銅の鳥居が珍しい春日大社にお参りをして
今日のゴール七里の渡跡急ぐ。
鳥居の横に大きな道標。
そして堤防の横に「七里の渡し跡」の碑。
やっとゴール! 16時37分。
揖斐川(河口は長柄川)と満月がくっきり。
上流は、長良川洗堰。
すぐ近くに「脇本陣駿河屋」と「大塚本陣跡」がある。
いまは大塚本陣跡は、料亭の船津屋になっている。
近鉄桑名駅到着が17時5分。1分には間に合わず18時
4分まで待つことにして、名物の焼き蛤を食べようと探す
がなくて、名古屋の煮込みうどんとビールで乾杯!
そして大阪難波まで3時間あまりの旅が始まった。