田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

合唱グループに加わって(1)・・最初は気おくれしたが

2008年01月16日 12時47分50秒 | 愛・LOVE・友 
 大阪(その職場の所在地です)は昔から軽工業、中小企業の栄えた商人の町ですが、その職場に勤めている若い女性たちは、取引先の商人の娘たちで「とうはん」といわれていました。18才から20才ぐらいまでつとめ、21から22才で結婚退職していくのが通例でしたが、職場では当然大切に扱われており、また社内結婚もかなり行われるようになっていました。そういう娘たちがずらりと並び、男性社員は年配者を含めても数えるほどしかいないという状況で、私は好奇の視線に晒され(たように感じて)ました。初日の不利な状況の中で、うまいこと「かもられ」て、合唱団に連行されてきたというのが実際の所だったんでしょう。
とにかく、逆らってはまずいと、私は、楽譜を受け取り、そのスコアに目を走らせました。
 しかし、この若い娘たちの合唱の声に聞き惚れていたというのが実際のところで、軽い興奮を憶えた昼の数十分でした。もちろん、声が出るはずもなくその時は口パク同然か、声を出してもはずれた音ばかりだったことは言うまでありません。こうして私は、お義理で合唱団に加わることになりました。尚、私と同様な目にあって、連行された新入社員は数名おりましたがみな同じような境遇だったのでしょう。結果的に職場の合唱団に加わった期間は、約5年で、いつの間にか私は企業競争の中で、合唱どころではなくなり、40年間唄をわすれた・・となっていました。
 
 45年後の2006年、ふとしたことから、私は田園調布の市民コーラスに入会することになりました。今度はお義理ではなく進んで入団を求めたのでした。




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