WEリーグ第15節、セレッソ大阪ヤンマーレディースはアウェイで千葉に勝利、2024年初勝利を飾りました。
試合後の選手の表情がよかったように、今日は内容と結果の両方が伴った勝利でした。前線からのプレス、ビルドアップ、4バックの守備等々、どれもうまくいきました。この勝利で少し自信を取り戻して、少しでも順位が上に行くように願っています。
WEリーグ第15節、セレッソ大阪ヤンマーレディースはアウェイで千葉に勝利、2024年初勝利を飾りました。
試合後の選手の表情がよかったように、今日は内容と結果の両方が伴った勝利でした。前線からのプレス、ビルドアップ、4バックの守備等々、どれもうまくいきました。この勝利で少し自信を取り戻して、少しでも順位が上に行くように願っています。
WEリーグ第14節、セレッソ大阪ヤンマーレディースは埼玉を平和堂HATOスタジアムに迎えました。平和堂HATOスタジアムは2025年の国民スポーツ大会のために彦根市に新設された陸上競技場です。セレッソ大阪ヤンマーレディースのプラチナパートナーのヤンマーが滋賀県とご縁が深いためホームゲームが開催されました。
平和堂HATOスタジアムは彦根駅から徒歩25分くらいかかります。しかし、彦根城のそばにあるスタジアムですので、彦根駅から徒歩で彦根城を観光したあと、彦根城からスタジアムまでつながる通路があるので便利です。季節がいい時期であれば平和堂HATOスタジアムに行く前に彦根城に観光に行くことをお勧めします。
平和堂HATOスタジアムは屋根付きのスタジアムで、導線がわかりやすく、トイレもきれいですのでとても快適なスタジアムでした。陸上トラックがあるため、球技専用スタジアムに比べると選手が遠く見えますが、とても観戦がしやすいと感じました。ゴール裏は芝生ですが、現状では国民スポーツ大会以外はメインスタンドですべて収容できるイベントだと思いますので芝生でいいのではないかと思います。バックスタンドが工事の途中みたいな感じなのが気になりますが、将来的に滋賀県にJリーグのクラブができて、メインスタンドだけでは収容できない状況になれば、追加の工事ができるのか気になります。
さてセレッソ大阪ヤンマーレディースですが0-1で敗れました。両チームには数回の決定機がありましたが、決定機決めたチームが勝ったという結果になりました。今日はセレッソ大阪ヤンマーレディースにほうがボールを支配していただけにしょっぱい試合となってしまいました。連敗脱出は次節に期待することにしましょう。
INAC神戸をホームに迎えたセレッソは善戦しましたが、あと一歩及ばず敗れました。
浦和戦、広島戦に比べるといい試合はできました。立ち上がりはINACの3バックに対して、2人のFWでプレッシャーをかけましたが、1人少ないので簡単にビルドアップを許しました。守備がハマらないうちに個人技で突破されてあっさりと先制点を許しました。セレッソはINACの3バックのサイドにできるスペースにロングフィードを出すプランでしたが、それはうまくいきませんでした。しかし、前半の途中から守備がハマりだして、脇阪選手のところでボールを奪って、ショートカウンターというシーンを数多く作ることができて、セレッソの時間も作れました。しかも同点に追いつくこともできました。
後半立ち上がりに勝ち越しゴールを許したことは痛かったですが、その後もボールを回しながら、相手の矢印と逆の方向にドリブルしたり、パスを回しながら、フリーの立ち位置にいる選手にパスをして攻撃に転じる場面が多く、今日のサッカーは観るべきものはありました。決定機は少なかったですが、ポケットまでボールは運べた回数もこれまでよりは多かったので、前線の個の力がもう少しあれば・・・という感じでした。選手の個の強さや選手層については、監督・コーチではなく編成の仕事なので、来シーズン以降の課題かと思います。
失点シーンについては、1失点目は個の力を見せつけられました。2失点目はINACの選手のハンドがあり、そこでセレッソの選手の足が一瞬止まったすきを突かれて、右サイドからクロスを上げられてヘッドで決められました。不運な面もありましたが、クロスに対する守備が良ければ防げたと思います。神戸のクロスが上がった瞬間、ペナルティエリアにいるセレッソの選手は人数が足りていました。しかし、みんなボールを見ていてゴール前にいる相手の選手を見ていませんでした。「クロスに対してへそを向ける」「ボールと選手の両方を視野に入れる」ということができていなかったことが原因です。日常的にどのようなトレーニングをしているのか、原則を教えているが徹底できていないのか、わかりません。セレッソには課題が多いですが、失点をしなければ勝ち点1は取れるので、同じような失点を繰り返さないようにすることが大事かなと思います。
WEリーグ第11節、セレッソは広島をホームに迎えましたが完敗に終わりました。これでウインターブレイク再開後、未勝利が続き順位も下位に低迷となっています。
セレッソは広島と同じ4-4-2でしたが、完成度やフィジカルの強さで下回りました。
セレッソの攻撃時に、広島はセレッソの2センターバックに2FWを当てて守備をするため、セレッソはセンターバックからのビルドアップがままならない状態でした。サイドバックにパスを出しても、サイドバックが外に張っているため、広島のサイドハーフに詰められてボールをロスト、前線にボールを出してもボールは収まらずロストするためボールは広島が握る展開となります。
一方、セレッソは守備時に前線からプレスをしますが、広島はセレッソの2FWよりも多い枚数で余裕をもってボールを回したり、GKを使って1人余らせるなど、どうやってビルドアップをするのか仕込んでいました。また困ったときはセンターFWにボールを当てると必ずキープをしてくれるためセレッソのプレスをやすやすと回避することができました。このため余裕をもってゲームを支配しました。
広島の攻撃はセンターFWのポストプレーから左右にボールを回しながら、最終的に左サイドMFのなでしこジャパンの中嶋がセレッソのサイドバックと1対1になるシチュエーションを作って、中嶋選手が左サイドを突破してクロスを入れて得点を決める型で攻撃していました。セレッソの2失点はいずれもこのパターンでした。広島は選手全員が一致して動いているのでチームとしてはるかに上でした。
鳥居塚監督はセレッソの選手の判断が遅いことをコメントで述べていますが、広島のような攻撃パターンがないため、選手の判断が遅れるのだということをまざまざと見せつけられました。現状ではヨーロッパやオーストラリアの代表クラスの大型センターFWを獲得しないと難しいでしょう。
セレッソは77分からシステムを3-3-2-2に変更しました。システム変更により一人一人の役割がはっきりしたこともありボールを握って攻撃を続け、局面を打開することができました。広島が面食らったということもあったのでしょうが、3バックのほうがセンターバックの選手も落ち着いてビルドアップができていました。選手の頑張りを生かす意味でも今後は3-4-2-1(守備時は5バック)のほうがいいかなと思います。
ウインターブレイク明けのWEリーグ最初のホームゲームは浦和に完敗しました。
セレッソはDF3名がAFCU20女子アジアカップに召集されており、メンバーが苦しい状況。それに加えてパリオリンピックのアジア最終予選の日本代表選手3名を擁する浦和は選手の質(強さ、上手さ、速さ)が圧倒的に上でした。今日の結果は悔しいですが妥当なものでした。
家に帰ってからAFCU20女子アジアカップをDAZNで観戦しました。日本は北朝鮮に敗けましたが、セレッソとは違いビルドアップに工夫をしていました。サイドバックは外ではなく内側にポジションを取っていましたし、ボランチの選手が1枚DFラインに落ちて3バックでビルドアップしたりしていました。セレッソはそのような工夫があまり見られず、サイドバックが外のレーンで嵌められたり、サイドバックが縦にボールを出せずに横に出したところをカットされてショートカウンターを受けたりするシーンが多すぎました。
U20日本代表選手がチームを離れているため、選手の質が低い状況あれば3バック(5バック)にしたほうが、立ち位置や一人一人の役割がはっきりするので良かったかなと感じました。なでしこリーグの時であれば「育成」がキーワードだったので4-4-2を続けることはいいのでしょうが、WEリーグはプロリーグなので工夫が必要かなと思います。ただし、選手のコンディションの関係でできなかったのかもしれません。
このまま下位に落ちるのか、盛り返すのか、大事な時期になっているような気がします。
1月25日、小山 史乃観選手の海外クラブへ移籍が発表されました。
シーズン途中の小山選手の海外移籍はチームにとって痛手ですが、セレッソは世界基準で選手を育成するクラブなので、海外移籍は喜ばしいことです。小山選手のセレッソへの思いは、コメントやSNSの動画コメントでも十分伝わりました。世界で活躍することを願っています。
セレッソとしては小山選手が抜けた後の左サイドバックどうするのかが課題となります。第3節長野戦でも課題となったサイドバックの立ち位置の問題をチームとしてどう乗り越えていくのか、それとも個々の判断に任せるのか。どうなるのかわかりませんが、両サイドバックが機能しないとビルドアップができず、守る時間が多くなってしまうので、再開後の試合を見守りたいと思います。
セレッソ大阪ヤンマーレディースの2023年最終戦、リーグ戦2位の新潟をホームヨドコウ桜スタジアムに迎えました。90+1分の矢形選手のゴール(しかもバースデーゴール)で勝利、久々の勝ち点3を獲得しました。
上位の新潟に対し、セレッソはこれまでとはかなりメンバーを入れ替えましたが、フォーメーションは4-4-2、本来セントラルMFの松本選手が右サイドハーフ、今シーズン初スタメンの四海選手が左サイドハーフでした。
立ち上がりは好調の新潟にプレスに対して、セレッソは新潟DFラインの裏を取って何度かチャンスを作ります。またビルドアップでは、新潟がセレッソのセンターバックにプレスをかけてきた場合、中央でフリーになった選手をうまく使っていました。中央を警戒されれば、セントタルMFがディフェンスラインに落ちて、プレスをうまくいなしていましたので、新潟戦に向けて準備してきたことが発揮できていたと感じました。
しかし、個々の選手のフィジカルは新潟のほうが上で前半は決定機はあまりなかったです。24分は新潟に決定機を作られましたがシュートが枠外で助かりました。
後半開始からセレッソは2枚替えの選手交代(四海選手→百濃選手、藤原選手→浅山選手)を行いました。浅山選手はそのまま右サイドバック、百濃選手が右サイドハーフ、松本選手が左サイドハーフに回りました。百濃選手のドリブルがかなり効いていて、攻撃のアクセントになりました。また浅山選手は今シーズンセンターFWやセンタバックをしていますが、テクニックと推進力があるので、右サイドからのビルドアップが改善されました。このため後半はほぼセレッソのペースで試合を運べましたし、前半よりも決定機が多かったです。
新潟も粘り強いディフェンスで対抗したためこのままスコアレスドローで終わるかと思ったアディッショナルタイム、米田選手のロングボールに矢形選手が抜け出して、見事にゴールを決めました。矢形選手の裏抜けのスピード、決定力はさすがやなと感心しました。
今シーズンはアディッショナルタイムの失点で2敗しているだけに残り時間は冷や冷やしました。新潟のクロスからのヘディングシュートはクロスバーに助けられ、1-0で勝利することができました。
今日の試合はメンバーを大幅に変更しました。米田選手と白垣選手のセンターバックは安定していました。若いセンターバックですが頼もしかったです。
ビルドアップの課題としては、右サイドバックがサイドの低い位置に貼るので嵌められやすい状況は続いています。後半から出場した浅山選手は高めの位置を取っていたこと、テクニックがあって、百濃選手とのコンビネーションもよかったので、新潟のプレスをうまく外してビルドアップをしていました。あとはセントラルMFが数人に囲まれてボールを奪われる(嵌められる)と一気にピンチを招くのですが、そのようなシーンが数回あったのでチームとして改善が必要かなと思いました。
セレッソ大阪ヤンマーレディースは皇后杯で敗退したため、これから2か月間のウインターブレイクに入ります。平均年齢が若いチームなので日々成長できる可能性があります。ウインターブレイクの後の成長した姿を楽しみにしています。
WEリーグ第6節、セレッソ大阪ヤンマーレディースはアウェイでINAC神戸と対戦、35分に先制しましたが、60分以降に3失点し、逆転負けとなりました。
試合はDAZNで観戦したので、ピッチ全体の様子がわかりませんが、全体的な印象としては、天皇杯のJクラブ対大学生対戦のような感じでした。前半は体力に勝る大学生チームが善戦するものの、後半にギアを上げたJクラブに逆転負けを喫するという試合です。
前半は体力のあるセレッソがうまく試合を運んで先制し、神戸に決定機を作らせない展開でしたが、後半は選手交代でギアを上げてきた神戸に押し込まれ、61分と67分の失点であっという間に逆転されてしまいました。後半終了間際のPKの判定については、セレッソのGKとDFとINACの高瀬選手の3選手がボールに触れようとして接触して3選手が倒れた、としかみえなかったのでよくわからなかったです。それよりも61分と67分の失点については、プレーの選択やポジショニングの問題があったので、ここは修正の余地がありますね。
試合を通して、セレッソは神戸の選手に比べて年齢が若い、フィジカルが弱いことが目につきました。これはチームを育成組織出身の選手で構成するというコンセプトにより選手の平均年齢が低いことも原因です。逆に言えば伸びしろが大きいチームとも言えます。今日の試合は逆転されてからもうまくビルドアップしてゴール前に迫るシーンも多く作りましたので悲観することはないです。WEリーグは降格はないので、失敗を恐れずチャレンジして、チームも選手も成長してほしいなと思います。
前半はセレッソの選手の立ち位置が良くなくて決定機がほぼなく、EL埼玉のペースだったと思います。
WEリーグ第3節、セレッソ大阪ヤンマーレディースはホームヨドコウ桜スタジアムで長野と対戦しました。結果は90+2分に失点して0-1で敗れました。これで2試合連続のアディッショナルタイムでの失点となり、ショッキングな敗戦となりました。
公式HPの監督と選手のコメントにあるとおり、この試合は4-3-3のフォーメーションでした。
しかし、うまくボールが回らず前半はハーフコートゲームのようにほぼセレッソ陣内で試合が行われました。この原因のひとつはサイドバックの立ち位置が悪いと思いました。
ビルドアップでサイトバックが低い位置で張っているため、そこでボールを受けても相手のプレスの餌食になりやすい構造でした。試合後の選手のコメントにあるとおり、長野は前線から嵌めてくる守備をしていたので、サイドバックは常にプレッシャーをかけられていました。サイドバックとウイングが縦に並んでいるため、長野の選手に前をふさがれるとセンターバックに戻すか、アンカーかインサイドハーフに戻すしかないのですが、長野はアンカーとインサイドハーフへのパスをケアしていたので、セレッソは全く前進できない状況でした。
このためCBの筒井選手がロングフィードのパスを出すしかなく、長野は守りやすかったと思います。
この解決策としてはサイドバックは外に張らないことが大切です。こうすればサイドバックのパスコースが2つできるからです。
個人の判断ではなく、チームとして「サイドバックは外に張らないこと」「立ち位置をペナ幅ぐらいまで内側に絞ること」を徹底すればもっと良くなると思います。つまり選手の責任ではなく、チームとしてビルドアップをうまく設計できていないことが原因だと言えるでしょう。男子のトップチームのサイドバックの毎熊選手や舩木翔選手のようにウイングの選手の立ち位置にあわせて、立ち位置を自分の判断で修正できるとより良くなると思います。
後半はビルドアップが多少改善されましたが、ゴールが決まらないため4-4-2に戻しました。
宮本選手はチームのためにいいポジションを取ってセカンドボールを拾い続けていました。疲れてオープンな展開になると宮本選手の良さが目立っていました。
試合はスコアレスドローで終わるかと思った90+2分に長野の選手がゴール前にラフな感じで上げたクロスを、ファーサイドの長野の選手がヘディングシュート、浮き球でゴールに入りこれが決勝点となりました。男子の試合ではふわっとしたヘディングがそのままゴールに吸い込まれることはほとんどないのですが、女子の場合はGKの身長が男子よりも20cmくらい低いためどうしてもこのようなシーンが起きてしまいます。試合終了後に決勝点を決めた長野の選手のマークについていた小山選手が泣いていましたが、これは事故みたいな失点なので小山選手の責任ではなく、仕方ない失点だと思います。
これでリーグ戦は連敗となり、のショッキングな負けが続きました。しかし、大宮戦も長野戦もセレッソの選手個々は劣っていないことがわかったので落ち込む必要はないと思います。チームとしてビルドアップの改善に取り組めば大丈夫でしょう。
むしろ気になるのは選手層の薄さです。FWの矢形選手と田中選手はかなり走って疲労していましたが、2試合連続でフル出場です。脚にサポーターを巻いていて満身創痍にみえる選手もいました。怪我人が続出しないようにするためには選手を少しづつ入れ替えながら出場時間数をコントロールすることも大切です。中心選手を脅かす選手の台頭が望まれます。