霞ヶ浦導水事業(かすみがうら どうすい じぎょう)とは、霞ヶ浦と利根川および那珂川を結ぶ用水路(流況調整河川)。利根川と霞ヶ浦間の約2.6キロメートルを最大25m3/sで結ぶ利根導水路と、霞ヶ浦と那珂川間の42.9キロメートルを最大15m3/sで結ぶ那珂導水路だ
今日、水戸市内の那珂機場において「見学会」があり参加した
この事業は霞ヶ浦と利根川、那珂川の間を主に地下トンネルで結び、その時々で水量に余裕がある水系から他水系へ相互に送水する計画だ。これにより渇水対策など水資源の確保、水戸市内にある那珂川水系の千波湖を含めた水質浄化などを図ることを目的としている
なんと42.6km地下トンネルを掘るのだ、日本一長いトンネルでもこんな長さは稀だ!
民主党政権時に様々な事業の見直しが行われ、この事業も一時「凍結」された
しかし、自民党政権に戻り復活、地元漁業者との裁判沙汰もあり進捗はままならないが・・・
今日の見学会もこれらの対策の一環で、住民の理解を得るのが目的だろう
この地図をみてほしい
那珂川から霞ヶ浦、そして利根川までつなぎ、この地域の水系ネットワークを構築すると言う
今日の見学会ではまず「巨大なポンプ室」に案内された
これが巨大な水車を回す「モーター」だ
モーターでこの水車状の羽根を回し、水を霞ヶ浦まで送るのだと
この大きさの水路トンネルを42.9km掘るのだ
そして案内されたのがこの「パンテノン神殿」にも似た沈渣池
初めて見た、驚きだった
いつも何気なく通り過ぎていた「那珂機場」の地下に巨大な空間ができていたのだ
1984年に着手しすでに34年、総事業費は1,900億円
既にその8割が消化されたが工事の進捗率はまだ4割程度と
民主党政権が「事業見直し」を唱えるのも無理はない
このままだとさらに数千億の税金投入となる
アオコで濁った霞ヶ浦や千波湖に那珂川の清流を投入、浄化を図ることが最大の目的だが、霞ヶ浦のアオコを那珂川に戻すのはいかがなものか
漁業者の不安は当然で、今後の日本をどうするのか課題山積だ