長元坊の雌の羽模す鳥打帽を父の形見の品と受け継ぐ(「晴詠」7号発表予定)
今日も体温に近い気温だそうです。
周囲ではそろそろ夏休みの話題がちらほら。
長いところでは8/8(土)~8/16(日)まで9連休だそうです。
わが社は8/11(火)、8/12(水)は全員出勤予定。
仕事のない人は休ませたいけれども
そんな指示は容易に出せませんよ。
お盆というものは私にとって単なる夏休みという
意味合いしか無かったわけですが今年はちと違う。
いろいろやることがあるそうで、難儀なことです。
生業でも愚痴りたいことばかりで、消耗します。
さて画像の鳥打帽は父が被っていたものです。
今時の人はハンチング帽と呼びますね。
祭壇に飾ってあったのを見て
「お、これいいなぁ」と呟くと妹が
「私が買ってやったんだよ。高かったんだから」と言う。
刺子というものらしい。買ってやるたびに親父はそれを失くす。
呆れつつ、怒りつつ、また買ってやる妹が目に浮かぶわ。
妹は晩年の父を京都などに遊びに連れて行っていて、
妹が作ったフォトブックでも父はこの帽子をかぶっていた。
親父は「旅行なんかすることもなかったからな」と呟いていたそうです。
「これ、チョウゲンボウの雌の羽と似ているよ」と私は言った。
あらゆる帽子が極端に似合わない私はきっとこれを被ることはないだろう。
げっそり痩せた老人になる日が来たら被るかもしれない。
ずっと保管しておきましょう。
おしまいです。