夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

保護したHL-79Eをちょっとだけ

2019-08-21 14:26:17 | Weblog
せっかく保護した貴重なカメラですから今回は慎重にいじります。基本的に基板はオリジナルのまま調べるのが正規の手順でしょう。

カラーバーが正常に出ているようですが念のためベクトルスコープと波形モニターで確認。
これはモニター画面の撮影画像です。


ベクトルスコープは、田の字ピッタリとはいきませんがこんなもんでしょう。調整手順はマニュアルにあるのでいずれ調整です。


波形モニターで見てもまずまず。


並んだ基板を見て気が付きました。MPUユニットの"MEM"がOFFこれはまずいです。

一旦電源を切ってONにしました。

当面確認できるのはCALの波形あたりです。PULSEユニットの"CAL"スイッチをON。


PROC-1Aユニットに自作の延長基板をかませて基板の目視確認。


TP4をシンクロスコープに突っ込んで波形と電圧の確認です。

これはGchのCALレベルです。基準の0.4Vp-pが出ています。レンジ:0.2V/DIV

どなたかのサイトで79Eのトラブルは撮像管のプリアンプだったかソケットだったか忘れましたが接触不良が出るとのこと。Bchのソケットなら把手を取り外せば見えるので把手を外そうとしたらネジがしっかり締まっていませんでした。前に誰かが外した可能性があります。何をやったのか、急いでいたのでしっかり締め付けるのを怠ったのかも。
ソケットは抜いて接点復活材を微量吹いてみましたが何も変化はありませんでした。

まだ時間があるのでマニュアルのフローに従ってPULSEユニットのCALを確認しました。5Vp-pが正規の値です。

基準通りです。レンジ:2V/DIV

PULSEユニットのSC LEVELも確認しましょう。


TP1で1Vp-pが指定値です。

あれ、0.8V強しかないぞ。レンジ:0.2V/DIV

調整はVR2です。1Vに調整しました。


視界の隅でベクトルスコープの波形が変わったみたいな気がします。

完璧に田の字に収まってます。カメラのモードを"BARS"のままにしておいたので気が付きました。

波形モニターは

きれいな波形です。

今日はここまでと思ったけど更に気になる箇所を調べました。
PROC-2の確認を始めたら前段階から信号が来ていない感じです。どうもPROC-1Aがおかしいぞ。もう一度延長基板を入れて調べました。CAL信号を入れてTP1(2,3)が0.4Vp-pじゃないといけないのにシンクロスコープをどう設定しても信号がありません。TP1,2,3はGAIN調整です。ひょっとしてとGAIN調整のVRを回したらどれもミニマム位置になっていました。それじゃあ信号が無いわけです。シンクロを見ながら0.4Vp-pに調整しました。

矢印がGAIN調整のVRです。

Rchです。


Gchも調整。


BchですがRchとBchは仮で後でグレースケールを撮像して微調整します。


いったい誰が何のためにGAINを最小にしたのか、他にも何かいじってありそうです。

これでもしかすると絵が出るかも。

色はともかく鮮明な絵が出ました。今まで動かなかったIRISもしっかり動きます。絵が出ればしめたもの。

ついでにカラーバーも静止画キャプチャしました。


ここまでは順調です。今日はこれにて散会。
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