夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

Arriflex16ST整備

2018-06-24 11:17:11 | Weblog
いとしのアリSTですが、一部劣化がみられます。
今日は対策と結果を公開します。ただし、自己流の方法なので同じ症状で悩んでいる方は真似はしないほうがよろしいかも。

Arriflex 16STはワーゲンビートルのワイパーから流用したという説もあるごついモーターが使われていますが、本体との動力の伝達がゴムのカップリングなんです。実はこれが手元に来て最初にテストした際、一時的にモーターが空回りするという現象がありました。原因はこれだったんです。本来なら要交換ですが部品で手に入るとも思えませんので自力で解決しましょう。

←がカップリング
これはすで対策した後です。

こちらがモーター。簡単に脱着できます。私のアリは定番のバリアブル(可変速)モーターですが他に定速モーターやシンクロナスモーターもあります。このモーターはDC8V仕様ですが6Vから8.4V程度まで使えます。12Vで回すとモーターが焼ける恐れがあります。

頑丈そうなモーター
この太鼓状の先端がカメラ側のゴムのカップリングに挿入されます。

車やバイクのレストア関連のサイトを見ていたら、劣化したゴムの復活方法があるある。お湯で煮るなんてのもあります。
その中でエンジンオイルに漬けるってのがありました。最新のエンジンオイルにはゴムの劣化を防ぐ添加剤が入っているとのこと。
愛車レガシィB4は自分でオイル交換しているので4リットル缶に半端なのが常時残っています。

Mobil Super1000 5W-30

オイルを塗ったら次はカップリングがおそらく伸びているだろうと外径を縮めるために適当な部材を用意しました。

ガラクタの中にあったコネクタの外装を針金で補強

そいつをカップリングにはめます。これでゴムが活性化して弾力を取り戻すことを期待。
モーター側のタイコは外径φ10なのでカップリングの内径がちょっと小さくなるように計算。

冶具を挿入した状態

で、一ヶ月放置して今日モーターを取り付けて試運転。

PlayStation2のACアダプタを改造した電源から8.5Vを供給。快調に回ってくれました。

丸いメーターが回転計
ファインダーを覗くとミラーシャッター経由のチラチラ画面が見えます。

モーター自体を回転させると回転数が変化します。

24FPSで回転中

対策は成功しましたが、モーターを取り付けたままではカップリングがそのまま馴染んでしまいそうなので外して保管します。
追記:問題は解決しましたが、別の方法としてカップリングにばね性のある金属のリングをはめるのもありです。何かうまい材料はないかな?

梅雨というのに今日は窓の外に気持ちのいい青空が広がっています。
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