夕螺の一言日記

毎日心に浮かんだことなどを書いてみたいと思います。。。(2014年3月13日開設)

真鶴

2017年03月16日 22時00分21秒 | 「俳連詩」
3月16日という日
2014年の今日、「真鶴」というものを書きました。
      真鶴

路地裏に風も吹かずに春近し
人も無き路地を下れば海光る
静まりて小さき船は揺れもせず
見上げれば貴船の石段古びたり
華やかな祭りの景色思いおり

凪に似て動かぬ時はゆらゆらと
真鶴や人の心は幻か
華やかな祭りの影に心揺れ
時も無き心の景色激しけり
誘われて波打つ磯に何を見る
波に濡れ誘うも心我が心
ゆらゆらと祭りの船は燃えており

現世の光る水面も幻か
燃える船うつつの闇も光りけり
夢うつつ時の流れにさ迷えり
庭先に時は動いて梅一輪
磯辺にて海苔掻く音は響きおり

川上弘美さんの小説真鶴を読み終わり、真鶴を訪ねてみたとき書いたものです。
川上さんの不思議な世界を表現した作品です。この不思議な世界は川上さんの作品の特徴です。
興味のある方は是非お読みになってはいかがでしょ。
先の文章は、俳句を17行並べたものです。
5行、7行、5行の構成です。17文字17行の私的なもの。
勝手ながら「俳連詩」と名付けています。この「俳連詩」という言葉や形式が昔からあるのかどうかは和k理ません。
「カテゴリ」に「俳連詩」があります。
なかなか私的な気分になれないのですが、また異聞が乗ったら書いてみようと思います。
季語にはこだわらないですが、5,7、5行の各連句の一つに最低一つの季語を入れています。
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「ふり散る枯葉」

2014年05月15日 14時15分59秒 | 「俳連詩」
静けさに落ち葉を踏んで参道に
石畳磨り減る形時のあと
早朝の箒の跡に落ち葉かな
垣の上曇りし空に柿紅葉
門の中南天の実はしっとりと

風起きて落ち葉一枚動きけり
木の下にたたずむ猫は走り去る
灰色に光る瓦に枯葉乗る
賽銭を投げ入れる我ただ一人
手を合わす心の中に風起こる
御仏の顔も曇るや木枯らしが
梢揺れ御堂の屋根に雲流れ

振り向けば紅葉の木々枝を揺らす
静けさに落ち葉は降るやその音色
激しくも静けさの中さらさらと
降りそそぐ雨のごときに落ちにけり
見上げても涙は止まらず枯葉かな


(だいぶ前に書いたものですが、こちらに残します。)
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「夜明け」

2014年05月15日 14時15分00秒 | 「俳連詩」
風もなく音もたてずに散る落ち葉
はらはらと螺旋を舞て暗き朝
時止まり冬の紅葉は紅に
見上げれば空は白みて筋の雲
朝ぼらけ東の雲は静まれり

鳥一羽鳴きもせずして過ぎ行くに
朝の気は目覚め動きて波となり
揺らめきし風清くして空に舞う
足元の落ち葉密かにささやきて
揺れる枝また一枚の葉を落とす
冬の精まだ穏やかに笑みこぼし
青ざめし心の中を撫でをりし

鳥渡り明るき空に影の雲
うっすらと紅の光りは雲照らし
日は昇り地平のビルのシルエット
熟し柿暖かき色そのままに
登りつつ眩しくなるや恋の色

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2014年 4月13日(日)2「おぼろ月」

2014年04月13日 23時17分41秒 | 「俳連詩」
おぼろ月気づかぬほどに静まれり
ぼんやりと流れぬ雲の月の色
そよそよと夜道の桜咲きおりて
花びらは感じぬ風に散り降りる
ひんやりと心に沁みるおぼろ月

月明り雫となって落ちにけり
ほんのりと涙ほどにあたたかし
気付かずに雫を受けし心かな
また一枚桜の花は舞い降りて
くるくると迷わすほどに光りおり
手のひらにはじける光涙色
悲しみの心に沁みておぼろ月

降りそそぐ雫と光悲しみの
宵の道うつむく肩を包み込む
あたたかき沁みる涙や誰流す
うっすらと受けし心やその気配
振り向けば夕方の精消えにけり
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仏心寺

2014年04月02日 20時37分08秒 | 「俳連詩」
    仏心寺
先を飛び案内するか赤とんぼ
高く飛び見上げる空にいわし雲
淡き恋桜もみじに色づいて
いにしえの恋は遠くに過ぎ去りて
山寺の御堂の屋根も古びたり

赤とんぼ小串の浜は見えたるや
浅き秋葉の落ちぬ木々さらさらと
木の葉の音足音もなき山道に
振り向けば霞むかなたに瀬戸の海
百年の恋の心よ百鬼園
波光りあれが小串か恋の海
静けさに恋の心も仏心寺

赤とんぼ瀬戸の光に去ってゆき
心ゆれ恋の心は去っていく
悲しさに残る心を愛という
目を伏せて足下を見れば細き道
彼岸花別れ別れて愛の色

(すみません。俳連詩として以前書いたものを残します。)
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2014年 3月16日(日)3「真鶴」

2014年03月16日 23時19分43秒 | 「俳連詩」
      真鶴

路地裏に風も吹かずに春近し
人も無き路地を下れば海光る
静まりて小さき船は揺れもせず
見上げれば貴船の石段古びたり
華やかな祭りの景色思いおり

凪に似て動かぬ時はゆらゆらと
真鶴や人の心は幻か
華やかな祭りの影に心揺れ
時も無き心の景色激しけり
誘われて波打つ磯に何を見る
波に濡れ誘うも心我が心
ゆらゆらと祭りの船は燃えており

現世の光る水面も幻か
燃える船うつつの闇も光りけり
夢うつつ時の流れにさ迷えり
庭先に時は動いて梅一輪
磯辺にて海苔掻く音は響きおり
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